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[区長あいさつ]平成29年 第2回区議会定例会 招集あいさつ

本日、ここに平成29年第二回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、ご出席を賜わりまして、深く感謝申し上げます。

さて、5月25日に開催されました平成29年第一回豊島区議会臨時会におきまして、木下 広 議長、大谷 洋子 副議長による区議会の新体制がスタートいたしました。お二人のリーダーシップによって、活発な議会活動が行われることをご期待申し上げます。

冒頭に、喜ばしいニュースが二つございます。

一つ目は、「アート・オリンピア開催」についてであります。来る6月17日から25日、センタースクエアで「第2回 アート・オリンピア2017」が開催されます。

第1回に続き、今回もぜひ豊島区庁舎で開催をしたいとのご要望があり、連続開催となりました。今回は、世界82か国から3828点の応募があり、最終審査に残った180点が展示されます。17日のオープニングセレモニーには、名誉総裁として三笠宮 彬子女王殿下にご臨席を賜ります。国際的絵画コンクール作品展の連続開催は、豊島区が文化芸術発信の場として世界に認知され始めた証であり、大変に名誉なことと思っております。

二つ目は、このたび、新庁舎を含む「としまエコミューゼタウン」が、平成28年度日本都市計画学会賞の「計画設計賞」に選ばれました。この賞は、日本都市計画学会が年1回、都市計画に関する学術・技術の進歩に貢献した事業等を表彰するもので、60年近い歴史を有する名誉ある賞であります。受賞理由としましては、小学校跡地としての歴史的記憶を継承して自然学習の場を創出した点、また、木造密集市街地の街並み再生の役割を果たしている点が評価されたものであります。今回の受賞は、地域の皆さん、設計・施工関係者の皆さん等、多くの関係者のまちづくりに対する思いが結集された結果であり、まさに、公民連携のまちづくりが高く評価されたものと受け止めております。

1 保育園待機児童ゼロ達成

さて、はじめに「保育園待機児童ゼロ達成」について申し上げます。

平成26年5月の消滅可能性都市の指摘以来、本区では、持続発展都市への転換に向けた対策を、スピード感を持って取り組んでまいりました。その対策の柱として掲げているのが「女性にやさしいまちづくり」であり、『安心して住み、働き、子育てをすることができるまちづくり』を総合的に展開しております。中でも、ファミリー世帯の定住化を促進するため、保育園の待機児童対策を最重要課題の一つとして位置づけております。

待機児童対策の目標を「平成29年度末、待機児童ゼロ」と明確に定め、平成26年度からの4年間で、約2,400名分もの受入枠を拡大してまいりました。

その結果、本年4月、ついに、厚生労働省が定めた「新基準」に基づく待機児童ゼロを、1年前倒しで達成いたしました。本区は、千代田区に次いで、2番目の待機児童ゼロ達成区でありますが、業務が中心の都心区ではなく、住宅地を多く抱える本区で待機児童ゼロを達成したことは、大変大きな意義があると考えており、関係スタッフの努力に感謝したいと思います。

しかし、いわゆる「潜在待機児童」は4月時点でまだ135名いらっしゃいます。また「ゼロ宣言」をしますと、子育て世帯が新たに転入し、保育を希望される世帯も増えることも考えられますので、今年度は、すでに計画している私立保育園13園に、さらにこれに上乗せして整備をすることを目標に取り組むなど、安心して子育てできる、明るい未来の実現に向けて努力をしてまいります。

待機児童ゼロは、安心して住み続けられるまちづくりの第一歩であります。幼少期の良好な成育環境が人格形成に大きな影響を及ぼすとも言われておりますので、保育内容や保育スタッフの充実など、保育の質の向上に全力で取り組んでまいります。

また、このたびの待機児童ゼロ達成は、東京都や民間保育事業所とも十分に連携を図りながら取り組んだ結果でありまして、今後も保育事業に積極的な事業者を支援しつつ、待機児童が発生しない対策を講じてまいります。

あわせて、「私立保育園の園児たちの遊び場確保」についても申し上げます。

現在70園の私立保育園がございますが、そのうち約8割の57園に園庭がない状況となっております。こうした保育園は、近隣の公園などを園児の遊び場として利用しておりますが、園庭のない保育園の増加に伴い、利用しにくい状況となっています。そこで、区立椎名町小学校と長崎小学校の2校において、5月末から当面、月に1回程度ではありますが、園児のために、校庭を開放することになりました。両校での校庭開放の効果を見ながら、このような取り組みを他校にも拡大していければ、保育園と小学校との新たな連携として、保育環境の質の改善にもつながっていくものと考えております。

2 池袋駅周辺まちづくりの進展

次に、池袋駅周辺のまちづくりについて申し上げます。

まず、「池袋駅周辺地域基盤整備方針」について申し上げます。

この方針は、概ね20年後の池袋の都市基盤、すなわち道路、公園、駅前広場、東西デッキや地下空間など、公共的空間における整備の方向性を示す重要な方針であります。

策定にあたりましては、国、都、地元団体、鉄道事業者、百貨店、大規模開発事業者などの関係者36名の委員で構成される「池袋駅周辺地域再生委員会」において、昨年6月から議論を重ね、先月5月9日に「中間のまとめ」が承認されました。今後、本年秋ごろにパブリックコメントを実施し、今年度末には方針決定の予定となっております。この基盤整備方針が策定されることにより、池袋駅周辺の公民双方のまちづくりの機運が一層高まり、池袋駅西口や東池袋一丁目の再開発事業など多くの事業が、構想レベルから具体的な計画レベルに、ステップアップしてくるものと大きく期待をしております。

思い起こせば、私が区長に就任した平成11年、1999年の池袋には、目立った施設としては、東口にサンシャインシティ、西口にメトロポリタンプラザビルがあるのみで、ほかに大型開発は計画すらありませんでした。都心エリアや新宿・渋谷などの他の副都心エリアとの格差も広がるばかりでした。

それから、18年後の今、区庁舎は新しく生まれ変わり、南池袋公園もリニューアルし、念願の特定都市再生緊急整備地域、国家戦略特区、アジア・ヘッド・クォーター特区の指定を受けることもでき、目に見える形で、池袋の都市再生の機運が大きく高まってまいりました。2020年のオリンピック・パラリンピックの年までには、「ハレザ池袋」の完成のほか、東池袋シネマコンプレックス、南口の西武鉄道池袋ビルも竣工するなどの民間都市開発も大きく進展してまいります。

また、南池袋公園完成に続き、池袋西口公園の劇場化、中池袋公園の再整備、造幣局跡地防災公園の竣工により、「4つの公園整備構想」が完成し、公園を核に文化を発信するという他の都市に類のない街づくりが進んでおります。

そして、池袋西口再開発、東西デッキの完成、池袋東口駅前広場の拡大など、2025年以降次々と、今計画されているプロジェクトが完成してまいります。

白地図のようであった池袋が、次々と都市再生の色で塗り替えられるのを日々、目の当たりにしておりますと、近い将来必ず、豊島区を「国際アート・カルチャー都市」として、その存在を国内だけでなく、世界にも認められる都市にする、との決意を新たにしているところであります。

次に、「池袋西口公園の新たな整備構想」について申し上げます。

本区では、2019年に「ハレザ池袋」がプレオープンするとともに、「東アジア文化都市2019」の招致など文化芸術事業が目白押しとなります。東京オリンピック・パラリンピック、そしてその後のレガシーに向けた総合的な文化・国際・空間戦略を展開し、まさに「文化政策と都市再生の融合」というコンセプトによる壮大な街づくりを推進しようとしております。

こうした意味で、池袋副都心の街づくりの大きな転換期となる2019年のリニューアルオープンを目指し、他に類のない大胆な発想で「池袋西口公園の劇場化」に取り組んでまいります。

池袋西口公園は、駅前といった最高の立地に加え、「東京芸術劇場」に隣接することから、文化発信拠点として計り知れない可能性を秘めた場所にあります。これまでも、ふくろ祭りや東京よさこいなど、豊島区の文化、芸術、賑わいの発信拠点となってきました。

その一方、傍らで再開発により、西口の街が大きく変貌する壮大なプランが進んでおります。長期にわたる再開発の工事期間中におきましても、西口の賑わいが失われることのないよう、また、池袋西口公園を劇場化し、そのことが再開発事業の先導役となり、再開発事業に向けた関係者の努力を後押ししたいと考えております。そして、公園と再開発を一体的な空間として生まれ変わらせることで、文化芸術と賑わいを街に大きく広げてまいりたいと考えております。

具体的な内容は、今後、プロポーザル方式で設計者と詳細に検討してまいりますが、イメージとしましては、クラシックコンサートなど芸術性の高いプログラムを開催できるよう、ステージの規模を拡大するとともに、質の高い音響設備や大型ビジョンを備えたいと考えております。隣接する東京芸術劇場と連携を図るべく、一体的なデザイン、そして連携したイベント開催により、池袋西口一帯が文化芸術の新たな活力源・発信拠点となるよう、2019年秋のリニューアルオープンに向け、全庁を挙げて取り組んでまいります。

次に、「(仮称)新区民センター」について申し上げます。

旧区民センターは、今年の3月に地上建物の解体工事が終了し、現在は地下部分の解体工事に着手しているところです。今年度末には、杭基礎工事に入る予定となっており、現在、並行して新区民センターの内装・設備等について、最終的な仕様の検討を進めているところであります。

新区民センターは、「女性や家族連れにもやさしい施設」であることをコンセプトとして、大規模な女性用パブリックトイレやパウダールームのほか、小さなお子さんが安心して遊ぶことのできる、木の温もり溢れる「パパママ☆スポット」を整備することで、子育て世代の皆さんにも満足していただける施設にしたいと考えております。

約500人収容の多目的ホールと、約160人収容の小ホールの2つのホールでは、様々な団体の方々が用途や参加人数に合わせてご利用いただけるよう、フラットな床を導入するなどの工夫もしております。

とりわけ、多目的ホールにつきましては、舞台に大型ディスプレイを設置し、演劇等のイベントの背景として活用したり、出演者や手話通訳のライブ映像を映し出したりできるなど、他自治体の住民向けホールにはない、最新の舞台演出が可能となるホールにしたいと考えております。

2019年秋のオープンに向け、区民の皆さんの視点に立った施設となるよう、さらに創意工夫を重ねてまいります。

3 国際アート・カルチャー都市の実現に向けて

次に、2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据えた、国際アート・カルチャー都市実現のための戦略について申し上げます。

まず、「東アジア文化都市2019」について申し上げます。

5月2日に文化庁から「東アジア文化都市」の応募要領が公表され、5月31日に企画提案書を文化庁に提出いたしました。この提案書には、豊島区がこれまで取り組んできた文化政策の歩み、事業の実施体制、事業計画などを力強く盛り込むことができたと考えております。現在、選定委員会による書面審査が行われており、今後、私自らプレゼンテーションを行う予定となっております。

今年は、2016年から池袋を舞台に行われている東京芸術祭をさらに充実させながら、東京都と一体となって、文化プログラムを盛り上げてまいります。東京都とも、すでに強力な連携体制を構築しており、2019年の豊島区開催を力強く後押しする心強いエールもいただいております。

これまでの開催都市が、人口も財政規模も大きい政令指定都市ばかりであるにもかかわらず、今回、本区が開催に名乗りをあげましたのは、全世界が注目する東京オリンピック・パラリンピックを目前に控えた、2019年の東アジア文化都市の開催は、東京以外にありえない、その中で文化政策を強く推し進めてきた豊島区こそが、東京の代表としての候補地にふさわしい、と考えたからであります。国際的文化事業である「東アジア文化都市事業」が豊島区で開かれることで、2020年東京オリンピック・パラリンピックの機運がさらに高まり、それが本区の文化的レガシーにつながるものと確信をしております。7月下旬には、皆様に開催内定の朗報をお伝えできるよう、全力を尽くしてまいります。

次に、「南長崎マンガランド事業」について申し上げます。

昨年9月に里中満智子さんを座長に「(仮称)マンガの聖地としまミュージアム整備検討会議」を設置し、その後精力的な議論を重ねて、このたび整備基本計画を策定いたしました。

基本計画では、トキワ荘の外観はもとより、玄関、階段、共同炊事場、そしてマンガ家が暮らした居室などをできる限り忠実に再現し、当時のトキワ荘を彷彿とさせる施設として整備することにいたしました。今後、建築や展示内容の具体的な設計に入ってまいりますが、今年度末には、施設整備費用に充てるための寄付募集のためのキャンペーンを展開いたします。多くの来館者が訪れ、末永く愛される施設となるよう、引き続き熱意を持って取り組んでまいります。

本施設のオープンに合わせ、外国人観光客を含む多くの来街者が南長崎地域を訪れることが見込まれます。すでに、この地域では、記念碑やモニュメントを設置するなど、「南長崎マンガランド事業」を展開しておりますが、さらに、観光の観点から街の回遊性を高め、地域の活性化につながる方策を具体的に検討してまいります。そのため、まず、トキワ荘周辺の商店街等の現状について基礎調査を実施したいと考えておりまして、今定例会において「観光振興基礎調査委託経費」を補正予算に計上したところであります。

あわせて「低速電動バス」について申し上げます。

去る4月29日、30日には、「池袋東口商人まつり」にあわせ、「低速電動バス」の試乗会を行いました。このバスは、電動で環境に優しく、低速で人にやさしい乗り物として注目をされております。私もトキワ荘周辺、大塚駅周辺、巣鴨地蔵通り方面へ乗車してまいりましたが、低速電動バスは、観光手段として街の回遊性を高める大きな力があると感じ、また、コミバスやデマンドバスの運行を将来考えるうえでも、参考になる乗り物であると感じました。

池袋は、アニメ・コスプレなどサブカルチャーの発信地としての認識が高まるにつれ、世界各国のアニメが集まる映画祭「アニメ・アワード・フェスティバル」や、アニメを始めとする映像コンテンツの国際見本市「ティフコム」の開催など、国際都市・池袋として国内外に発信するイベントが集中しつつあります。そして、南長崎には、アニメの原点であるマンガの聖地「トキワ荘」が復元されます。これらを低速電動バスで効率的にまわることで、マンガの原点から最新のアニメを結ぶ、まさに、豊島区全域を「マンガ・アニメの聖地」と呼ぶにふさわしい回遊性を生み出すことができるのではないかと考えております。今後、走行ルートや運行方法など、低速電動バスの導入に向け、検討を進めてまいります。

4 福祉・健康施策

次に、福祉と健康施策について申し上げます。

まず、「選択的介護モデル事業」について申し上げます。

選択的介護については、大きな転換期のさなかにある介護保険制度の当面の課題を解決する処方箋のひとつとして、議論が本格化してきております。

本区の選択的介護モデル事業につきましては、マスコミで報道され、全国的にも注目が集まっております。6月2日に初開催いたしました「選択的介護モデル事業に関する有識者会議」は、本区と東京都が共同して事務局機能を担い、その委員につきましても、著名な学識経験者の方々、介護事業者や被保険者代表の皆さんにお集まりいただきましたが、それぞれの立場から忌憚のないご意見をお聞かせいただき、モデル事業の内容を充実させていきたいと考えております。

この有識者会議の設置を契機として、いよいよ本区におけるモデル事業の検討が本格化してまいりますが、このモデル事業の波及力が大きな効果を生み、その結果が何よりも区民サービスの向上につながり、さらには介護保険制度が抱える課題の解決にも結び付く、文字通り全国のモデルとなるような選択的介護事業が実施できるよう検討してまいります。

次に、「受動喫煙防止」について申し上げます。

本区では、「路上喫煙及びポイ捨て防止に関する条例」や「がん対策推進条例」の制定など、かねてより、喫煙制限や受動喫煙防止に関する取組みに力を入れておりますが、このたび、「(仮称)豊島区子どもを受動喫煙から守る条例」を制定すべく、第三回の区議会定例会でご審査をいただきたいと考えております。

受動喫煙については、社会的関心も高く、多方面から様々なご意見をいただいておりますが、喫煙による被害防止をさらに促すための様々な対応を求める声が大きいこと、そして、NPO法人「日本禁煙学会」などがまとめた『「受動喫煙」と「乳幼児突然死症候群」との因果関係』に関する指摘などを考えますと、子どもたちを受動喫煙から守る取組みは、極めて重要なことと考えております。

早急に関係団体との議論を進め、区議会で十分に条例のご審査をいただきながら、子どもを受動喫煙からどう守るべきか、争点をわかりやすく提示し、豊島区から全国にこの問題に対する関心を高めてまいりたいと考えております。

また、受動喫煙防止とともに、禁煙への取組みを一層推進すべく、禁煙外来などの分野で幅広い取組みをしている製薬会社の「ファイザー株式会社」と「健康づくりに向けた包括的連携に関する協定」を昨年度末に締結いたしました。『世界禁煙デー』となっている5月31日には、同社の梅田社長と、禁煙に向けての取組み推進をトップ同士で確認いたしました。今後、同社のノウハウを活かして、喫煙者への情報提供、各種団体への講師派遣、禁煙啓発ツールの提供など、これまで以上にきめ細やかな健康推進の取組みを進めてまいります。

次に、「特別養護老人ホーム等の整備」について申し上げます。

社会福祉法人フロンティアが運営する「養浩荘」は、昭和56年に区内で初めて開設された特別養護老人ホームであります。しかし、築後40年近く経過し、老朽化が著しいことから、本区が土地を貸与し、池袋本町への移転による建て替え計画を進めてきました。

5月27日に住民への工事説明会を終え、平成31年度の開設に向け、いよいよ今月着工しました。整備に当たっては、隣接する池袋本町地区小・中連携校と土地の高さを合わせるため約1.5メートル掘り下げますが、周辺環境との調和を図り、地域の新たなシンボルとして、当地区のまちづくりに寄与していくものと期待しております。

また、医療法人社団善仁会が南池袋4丁目で建設を進めてきました150床の介護老人保健施設「南池袋アバンセ」が、5月末に竣工しました。『アバンセ』とは、フランス語で『前進』という意味だそうですが、いよいよ9月からオープンの予定となっております。介護老人保健施設としては区内3か所目となり、これにより区内の総定員は206名から356名へと大幅に増えました。

介護老人保健施設は、病院から在宅生活への橋渡しをする施設でありますが、先ほどの特別養護老人ホームとともに、福祉の分野においては施設整備の一端を民間事業者の力に負うところが大きいため、整備意欲を促進させる手厚い支援策を今後も講じてまいります。

5 安全・安心への取組み

次に、「セーフコミュニティ」について申し上げます。

安全・安心なまちづくりの国際認証制度「セーフコミュニティ」につきましては、平成24年の認証取得以来、早いもので5年が経過し、今年度は、再認証取得に向けた準備を鋭意進めているところでございます。

本区のセーフコミュニティ活動は、9つの「対策委員会」と22地区の「地域区民ひろば」が密接に連携しながら推進しているところに特徴があります。

地域の皆さんを中心とする各対策委員会には、当初設定した重点課題に対し、様々な予防策を積極的に講じていただきました。たとえば障害者の安全対策委員会では、「街歩き調査」によって、街なかの危険な箇所等を発見し、改善につなげてまいりました。本区の繁華街警備隊によるパトロール活動は、地元区民の皆様方の自主的な活動から始まったものであり、まさに、セーフコミュニティ活動から生まれた本区ならではの取組みであり、地域と行政が一体となった「参加」と「協働」によるまちづくりそのものであります。

セーフコミュニティの地域拠点でもある「地域区民ひろば」では、セーフコミュニティに関する学習プログラムが年々充実し、年間延べ参加人数は、認証取得以前と比較し、2倍以上の約3万人に達しております。

このような活動を見ますと、セーフコミュニティ活動が着実に地域に浸透しつつあり、また、安全・安心のまちづくりから、さらなる活力が街全体に生まれているのではないかと感じているところであります。本区が目指す「国際アート・カルチャー都市」も、安全・安心な街であることが大前提でありますので、引き続き、区民の皆様や警察等の関係機関とも手を携え、築き上げたセーフコミュニティが将来も維持されていくよう、再認証に向け、取り組んでまいります。

あわせて、「インターナショナル・セーフスクール」について申し上げます。

これまで、朋有、富士見台、仰高、池袋本町と、4つの小学校で認証を取得し、今年度は、池袋第一小学校と、中学校では初となる池袋中学校が認証取得に挑戦します。

本区のインターナショナル・セーフスクールは、区民ひろばを中心に地域の方々が一体となって学校の安全対策を考えていく取組みであり、学校内のけがや事故の防止だけでなく、区民ひろばと学校とが地域コミュニティの核となって「安全・安心なまちづくり」に繋がっていると感じております。

今年度、新たに2校が認証を取得しますと、「池袋本町地区小中連携校」に見られる小学校と中学校の連携にとどまらず、池袋中学校の学区域全体が「安全・安心なまち」として深くかかわっていくことを、大いに期待しております。

セーフコミュニティとセーフスクールは車の両輪であります。今後も教育委員会、学校と区が連携して、インターナショナル・セーフスクールの推進を図り、地域の安全・安心の担い手を育んでいけるよう応援してまいります。

次に「豊島区路上障害物による通行の障害の防止に関する条例案」の提出について申し上げます。

駅前の繁華街の路上には、多くの置き看板や広告フラッグ等が出されております。これら置き看板等は、街の美観を損なうばかりでなく、道路を違法に占有・使用するものであり、高齢者や障害者の方々などにとりましても、通行の妨げとなる危険な障害物となっております。

そこで、今定例会に、通行の障害を防止するための条例案を提出いたしました。新宿区でも同様の条例がございますが、本区の条例は、悪質な店舗等の名称を公表するなど、さらに再発防止・指導を強化したものとなっております。今年度は池袋駅周辺、大塚駅周辺、椎名町駅周辺を重点に取り締まっていきますが、徐々に区内全域に、その対象地域を拡げてまいります。

条例施行にあたっては、商店会、町会、警察署などと緊密な連携を図り、また店舗等の経営者等にも十分ご理解をいただくよう説明を尽くしながら、道路を通行するすべての人にとって安全で安心な通行空間を確保してまいります。                                 

6 東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組み

次に、「2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組み」について申し上げます。

大会開催まで、あと1100日余りとなりました。大会が成功するには、何より区民・都民の機運醸成と官民挙げての協力体制の構築が大切であります。

こうしたことから本年7月、本区は、立教大学と「東京オリンピック・パラリンピック事業における連携協力に関する協定」を締結することといたしました。

立教大学は、池袋の校内に50ⅿプールを有しており、そこが障害者水泳のナショナルトレーニング場に設定されております。今後、立教大学との連携を図りつつ、区では、スポーツボランティア向けのガイドブックの作成や障害者の水泳教室、パラリンピアンによる講演会などを開催する予定です。また、障害者スポーツの支援としては、走る、泳ぐ、ボッチャの3つを中心に取り組んでまいります。とりわけ、子どもからお年寄りまでが集う区民ひろばは、ユニバーサルスポーツである「ボッチャ」を実施する拠点にしたいと考えておりまして、スポーツ推進委員の指導のもとに取り組んでまいります。

庁内では、連絡調整会議を開催し、情報共有と連携を図っておりますが、教育部局との連携を特に強化し、次世代を担う児童・生徒のオリンピック・パラリンピックの理解促進を図ってまいります。

こうした目的から、「子ども集まれ夏休み体験 東京2020未来のまちづくり展」と題して、区内小・中学生らがオリンピック・パラリンピックを学び、体験できる参加型の事業を開催いたします。

オリンピック・パラリンピックは、未来を担う子どもたちに夢と勇気を与え、心に残るレガシーを残すビッグチャンスでありますので、東京オリンピック・パラリンピックの機運の醸成をより一層図ってまいります。

7 教育都市としまの推進

次に、教育について申し上げます。

まず、「総合教育会議」について申し上げます。

教育委員会制度改革により平成27年度に設置した「総合教育会議」は、今年度で3年目を迎えました。28年度は、もともと10年計画で改修する予定の小・中学校のトイレ改修を「学校トイレ緊急改善推進事業」として3年間で全て洋式化することとなりました。また、「福祉と教育、文化」が融合した「国重要文化財を巡る健康ウォークラリー」の実施を協議しました。さらに、すべての児童の放課後生活を、より一層安全で充実させるため、「子どもスキップ事業」を教育委員会に移管することとなりました。

今年度は、4月26日に第1回総合教育会議を開催し、「平成29年度豊島区教育大綱」を決定したところであります。大綱では、「子どもスキップ事業の充実」「インターナショナル・セーフスクールの推進」や「東京オリンピック・パラリンピック教育の推進」など、6つの重点施策と17の事業を決定いたしました。総合教育会議は、区と教育委員会が連携・協力して教育行政を推進するために大変重要な場となっており、今後も教育行政を効果的に展開できるよう、より一層、教育委員会と連携を図ってまいります。

次に、「学校改築」について申し上げます。

本区では、「豊島区立小・中学校改築計画」により、着実に学校の改築に取り組んでまいりました。昨年度は、池袋本町地区小中連携校や池袋第三小学校が開校し、地域のまちづくりと連動した、これからの新しい学校の姿が、区内外から大いに注目を浴びています。

学校改築計画では、竣工済みを含め、小中学校合わせて11校の改築を計画しておりますが、予定のない残り19校のうち、今年の1月で築50年を超える学校が13校と半数以上を占めており、既存校の老朽化対策は、待ったなしの状態となっております。また、今年度から子どもスキップの所管が教育委員会に移管され、子どもの放課後の居場所として学校のあり方も踏まえますと、スキップを含めた学校施設整備の重要性はますます高まっております。

そこで、今年度、教育委員会内に外部有識者を含む「豊島区立小・中学校改修・改築のあり方検討会」を立ち上げ、改築だけでなく、大規模改修による長寿命化や救援センターとしての機能強化も視野に入れた学校改修のあり方について、総合的、全庁的に検討を開始いたします。

今後の学校施設のあり方について、教育委員会と連携して方向性をまとめ、区民の皆さまに全体像をお示ししたいと考えております。

おわりに

『一番目に重要なのは理念と志。二番目に重要なのはビジョンです。そして三番目が戦略です。理念と志がなければ、正しいビジョンは見えない。正しいビジョンが見えなければ、正しい戦略は生まれない。』

これは、ソフトバンクグループ代表 孫正義氏が、リーダーシップのあり方について述べた言葉でありますが、私もまさに同じ思いであります。

私は、区長就任当初から、文化があるところに賑わいがあり、賑わいがあるところに文化が生まれるという強い理念をもって、文化によるまちづくりを進めてまいりました。

そして、住みたいまち、訪れたいまち「未来へ ひびきあう 人 まち・としま」を豊島区が目指す将来像として基本構想に示し、文化創造都市、安全・安心創造都市をさらに進化させたものとして、「国際アート・カルチャー都市構想」というビジョンを掲げました。

さらに、この「国際アート・カルチャー都市構想」を具体化していくための三つの戦略、文化戦略・国際戦略・空間戦略を着実に実行し、「まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市 としま」を実現してまいります。

私は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、そして、その先の未来をも見据え、将来の世代のために魅力あるまちづくりを進めていく決意であります。議員各位におかれましては、引き続き最大限のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

本日、ご提案申し上げる案件は、条例10件、補正予算1件、その他3件、合わせて14件であります。

各案件につきましては、後ほど、日程に従いまして、水島副区長よりご説明申し上げますので、よろしくご審議のうえ、ご協賛賜わりますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、私の招集あいさつといたします。

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更新日:2017年6月18日