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[区長あいさつ] 平成24年 第2回区議会定例会 招集あいさつ

本日、ここに平成24年第二回区議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては、ご出席を賜わりまして感謝申し上げます。

ただいま、区議会の議決に基づきまして、永年在職議員として、栄えある表彰を受けられました大谷洋子議員におかれましては、決算特別委員会委員長をはじめ、数々のご要職を歴任され25年にわたり区政に多大なご貢献をいただきました。私からも、心から敬意を表し、その栄誉をおたたえするとともに、ご功績に対しまして感謝を申し上げる次第でございます。

区議会におかれましては、先の臨時会において、最高人事を含む議会構成を決定され、新たに選任された村上宇一議長と木下広副議長のリーダーシップのもと、積極的な議会活動が展開されていることに対しまして、深く敬意を表するものであります。

さて、5月8日、セーフコミュニティアジア認証センターのチョウ・ジュンピル氏から、セーフコミュニティ認証決定通知書をいただきました。

これにより、平成22年2月から目指してきたWHO協働センターによるセーフコミュニティの認証を、日本国内で5番目、東京都内では最初の団体として、取得することが決定したのであります。ご協力いただいた多くの区民の皆さま、そして大所高所からご指導いただきました議員の皆さまに対しまして、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。

10月2日にはセーフコミュニティサミットを開催し、国内の認証都市はもとより、準備中の都市をお招きし、連携強化を図ってまいります。また、自治基本条例に区民のみなさんと協働して実現する究極の都市の姿としてセーフコミュニティを位置付けるなど、さらに大きく歩みを進めながら、11月28日には区立朋有小学校のインターナショナルセーフスクールと合わせて、認証式を迎えたいと考えておりますので、一層のお力添えを賜りますようお願いいたします。

1.安全安心創造都市の推進について

まず、安全安心創造都市の推進について申し上げます。

総務省では、昨年11月、東日本大震災からの教訓を踏まえ、住民への災害情報を伝達する手段の多様化を確保するシステムについて、実証実験を行う団体を全国の自治体に対して公募しました。

本区は、一日に約250万人もの人が利用する巨大なターミナル池袋駅を抱え、駅周辺には商業施設やオフィスが広がる、日本一の高密都市です。

私は、人と業務が高度に集積した豊島区こそ、率先して災害時の情報伝達のモデル都市となるべきであると考え、ただちにこれに応募し、審査当日は私もプレゼンテーターとして、豊島区が実証実験を行う意義について力強く訴えてきました。

5月9日、全国から63に上る自治体の応募がある中から、6団体だけが選定される実証実験自治体に、本区は選定されたのであります。全国の自治体のモデルになるということであり、凄いこととして喜びと、強い責任を感じています。

現在、区からの災害・防災情報の伝達手段は、防災行政無線が主力となっており、区内75か所に設置したスピーカーを通じて、一斉に情報を提供することにしています。

しかしながら、地下や堅固な建物内には、防災無線の音声が届かず、また、繁華街では様々な雑音にかき消され、マンションや二重サッシの住宅では、防災無線が聞こえにくいという状況にあることから、震災対策の強化を進めている中でも、特に防災情報基盤の整備を図ることは、非常に重要な課題であります。

今回の実証実験では、消防庁の予算で整備される「防災情報伝達制御システム」を導入し、一度の操作を行うことで、多数の媒体へ一斉に情報を伝達するという実験を行います。

このシステムによって、「あらゆる場所にいるあらゆる人へ情報を伝えること」ができるようになりますが、今年中に実証実験を終了させれば、来年3月には、消防庁により、全国自治体向けの推奨仕様書が策定されると聞いています。

ぜひ、この実証実験を成功させ、セーフコミュニティ認証都市にふさわしい、豊島区モデルの情報伝達手段を全国に普及させたいと考えています。

また、実証実験結果はさらに整理検証し、新庁舎の防災システム向上にも反映させたいと考えています。

本区では、木造の住宅密集地域を抱えているため、災害情報伝達手段の整備と合わせ、住宅の耐震化を図るなど地震に負けない都市づくりが防災上の重要な課題となっています。きわめて長期にわたる課題ですが、現在も東池袋四・五丁目地区、上池袋地区、池袋本町地区の3地区で、重点的に取り組んでいるところであります。

東京都は、市街地の不燃化を強力に推し進める「木密地域不燃化10年プロジェクト」を策定し、その本格実施に先行して実施する不燃化特区を公募により選定することになりました。そこで、私は、先の定例会で申し上げましたが、東京都全体で3地区程度しか選定されないことや、本格実施に向けた先行モデルとなる選定要件がありますので、それらの要件をクリアーできる、東池袋四・五丁目地区を対象候補地として応募することといたしました。

また、この10年プロジェクトのもう一方の柱であります都市計画道路の特定整備路線の候補区間の指定が今月中に東京都から公表されます。

木密地域の改善をスピードアップするためには、都市基盤施設の整備とともに沿道の不燃化による延焼遮断帯を形成することが不可欠であり、豊島区内で対象となる全(すべ)ての路線について候補区間に指定されるよう、すでに東京都に積極的に働きかけを行っております。

2.都市再生について

次に、都市再生の今後の展開について申し上げます。

都市計画マスタープランの25年度改定に向けて、いよいよ本格的な検討を行ってまいります。

現在の都市計画マスタープランを策定した平成12年からすでに12年が経過し、この間、我が国の社会経済情勢は急速かつ複雑に変化してまいりました。本格的な超高齢社会の到来や地球環境破壊・エネルギー問題の深刻化に加え、昨年発生した東日本大震災による都市防災への意識の高まりなどもあり、今後のまちづくりの中で取り組んでいかなければならない課題は山積しています。

都市計画マスタープランは、豊島区の将来都市像を描き、その都市像を実現するための具体策である土地利用や都市施設のあり方と方向性を示すなど、区のまちづくりの基本的な方針を定める重要なプランであります。これまで打ち出してきた様々な政策を統合し、それに社会経済情勢を踏まえた新たな要素を加え、また、区民のみなさんにも関心を持っていただける、わかりやすい計画になるよう工夫してまいります。

昨年度は、区内部で改定にあたっての基礎的な調査を行いましたが、今年度から検討委員会を立ち上げ、全体構想の検討に着手いたします。

検討委員会には、豊島区での街づくり活動の実践経験の有無などを勘案しながら、若手の方、さらに女性の方を選出し、構成したところであります。

今年末を目途に全体構想の中間まとめを行い、地域での説明会などで区民のみなさんのご意見を伺ってまいりますが、検討の過程で、区議会、都市計画審議会に適宜ご報告を申し上げたいと考えています。

一方、都市再生の今後の展開ということでは、東日本大震災以降、これまでにも増して、エネルギー利用のあり方を考えた環境都市づくりの必要性が高まっています。

昨年7月に復興庁が策定した「東日本大震災からの復興の基本方針」では、エネルギー効率が高く、災害にも強いスマートコミュニティの形成が、これからの都市のあり方として位置付けられました。家庭や産業、交通などの分野でエネルギーの効率的な活用を行い、それが面的な広がりを持つことで、次世代のエネルギー・社会システムへと発展していくことが期待されています。

東京工業大学では、一橋大学・立教大学と連携して池袋副都心地区を対象として、こうしたスマートコミュニティ構想の検討を昨年度行いました。

池袋副都心には、商業、業務機能等が集積していることによって、エネルギー需要が高密度で分布し、これをカバーする地域冷暖房ネットワークが形成されているものの、一方で清掃工場では大きなエネルギーが利用されていない状況にあります。

東京工大グループのスマートコミュニティ構想では、こうした池袋副都心が有する地域資源・地域力を最大限に活かして省エネで低炭素なまちづくりを行いながら、災害時にも活用できる自立分散型の地域エネルギーシステムも取り入れた構想を検討し、本区に提案していただきました。

安全安心創造都市、環境都市を目指す豊島区にとっては、重要な提案であります。しかし、実現に向けては、多くの関係者との調整や経費負担など多岐にわたる課題があります。そこでまず事業の枠組みなど、構想の具体化に向けたスキームについて、検討を始めたいと考えています。

都市再生の3点目は、エコアクション21の認証取得であります。

エコアクション21とは、事業者が環境への取り組みを継続して行うための方法について環境省が策定したガイドラインに基づいて事業者を審査し、認証・登録する制度です。当区では、平成19年度から区内の中小規模事業所に対してエコアクション21の認証取得を促す支援を続けてきました。

この中で、区みずからも一事業者として当然、率先してCO2の削減に向けた責務を果たすべきではないかと考えてきました。そこで、昨年より、各部局で環境方針を策定し、全職員が環境配慮行動に取り組むなど、本格的に認証取得に向けて稼働してきました。いよいよ7月9日・10日の両日をかけて本審査が実施されます。

エコアクション21の認証取得は、セーフコミュニティと同様、ゴールではなく、スタートであります。この取り組みをしっかり根付かせ、継続し、区民のみなさんにわかりやすく公表していくことが重要となります。それが、持続可能な地域社会を作り、未来の子どもたちに価値あるまちを引き継いでいく我々の責任と考えています。

3.教育について

次に教育について、まず、学力向上を目指す事業展開について申しあげます。

去る4月17日に、文部科学省による全国学力テストが実施されました。平成24年度は、新たに理科が科目として加わりましたが、3割程度を抽出して実施するものであり、本区では、小学校4校で実施されました。

文科省は、抽出からはずれ、学力テストを実施しない学校には、希望があれば問題用紙を配布することとしています。本区でも、抽出からはずれた全ての学校で問題の配布を受けて学力テストを実施し、各校で採点をいたしました。

抽出され、あるいは希望して学力テストを実施した学校数の全体の学校数における構成比は、平成22年度は73.5%、平成24年度は実に、81.2%と、8割を超える高率となっていることからも、改めて悉皆での実施が求められていると考えられます。

また、このような抽出方式では、全国的な学力・学習状況についての傾向を比較することはできても、児童生徒一人ひとりの学習履歴にもとづく、学力向上策に役立てることは難しいと考えます。

そこで、本区におきましては、区独自の学力調査を、例年通り、小学校3年生から中学校3年生の全員を対象に、国語、算数・数学、理科、社会、英語の最大5教科で実施いたしました。

6月末には、結果が戻ってまいりますので、さっそく各校へ返却し、結果に基づく児童生徒へのきめ細かな指導・助言、各校で作成する授業改善プランの改善に繋がるよう有効に活用するとともに、また、秋田県能代市との間で、教育連携を継続的に推進していくための協定書を取り交わす予定ですので、区としても、児童生徒の学力向上を図っていけるよう、しっかり応援してまいります。

次に、「がんに関する教育」について申し上げます。

「がんに関する教育」の教材が完成したことを、5月の定例記者会見で、三田教育長とともに発表したところ、NHKの全国放送をはじめ、子供向け全国紙にも取り上げられるなど、様々な媒体から大きな反響がありました。

注目された点は、主に次の2点であります。

一点目は、この「がんに関する教育」の根拠規定として、区の「がん対策推進条例」に、「教育委員会と連携し、がん予防の普及啓発に取り組むこと」を明記している点であります。これは全国初の試みであり、本区で条例を制定しますと、他の自治体でも同様の規定を整備する動きが広がっています。

二点目は、具体的にがんという病気をとりあげ、子どもたちが学校で学習するという点であります。学習指導要領を根拠としながら「がんに関する教育」を各校の教育課程に位置づけ授業で取り上げることも全国初となるものです。

子どもたちが、学校で学んだ「がん」の話題を家庭でも話し合うことで、子宮頸がんワクチンの接種やがん検診受診の普及に役立つものと大いに期待しています。

今後とも、教育委員会と連携し、がん予防に関する普及啓発をより一層推進してまいります。

4.福祉について

次に、福祉について申し上げます。

2035年には、豊島区民の3人に1人は65歳以上となるとの推計があります。

超高齢社会に備え、高齢になっても元気に充実した生活を区民のみなさんに営んでいただけるよう様々なプログラムを展開しているところですが、一方で、介護を要する方たちへの備えを進めていかなければなりません。

そのために、「地域保健福祉計画」を3年ごとに見直し、その中に、介護保険事業計画や障害福祉計画など分野別計画も織り込んでまいりました。

具体的に取り組むべき高齢化対策としては、介護保険法の改正の基軸である、医療・介護・予防・住まい・生活支援サービスなどを有機的に機能させる「地域包括ケアシステム」を、本区の実情に即した形で実現していくことが重要です。

このため、まず、本年8月には、他区に先駆けて、24時間対応の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」のサービスが利用できるよう、準備を進めているところであります。この度、事業予定者も決まりましたので、このサービスの周知を進めるとともに、より地域の福祉資源との相互向上を図れるよう、サービスのあり方を検討してまいります。

これにより、これまでは在宅での生活が難しい単身の高齢者の方でも、より長く在宅での生活を送れることになると考えています。

また、今年1月から、退院後の在宅生活を送る方のうち希望する方に対して医療や介護のサービスを提供する体制づくりを行う「在宅医療コーディネーターモデル事業」を実施しています。9月には、モデル事業の検証結果を踏まえ、区民、家族、医療機関、介護事業者などからの在宅医療に関する相談をお受けするとともに、必要な介護スタッフの確保や連携調整を行う、ワンストップ型のサービス窓口を設置することで、区民のみなさんが安心して在宅医療を受けられる仕組みを整備したいと考えております。

一方、特養ホームなどの居住系施設の整備にも、全力で取り組んでまいりましたが、いよいよ、千川小学校跡地と中央図書館跡地の2か所における特養整備に向け、事業者を選定する段階に至りました。

6月7日に実施した事業者公募説明会には、千川小跡地に49事業者が、中央図書館跡地に41事業者が参加してまいりましたので、公募にあたっても、相当数が名乗りを上げていただけるものと期待しています。この中から、もっとも、福祉施設の整備にふさわしい事業者を選定したいと考えています。

さらに、認知症高齢者を対象としたグループホームの整備も進んでおりまして、現在、菊かおる園の敷地内に18名、そして、24年度内には、このほかにも36名分のグループホームの整備ができる見通しとなっております。

このように、在宅での生活を支援しつつ、可能な限り居住系施設も着実に整備することで、「地域包括ケアシステム」の実現に向けて、今後も全力で取り組んでまいります。

5.区政施行80周年記念について

次に、区制施行80周年記念について申し上げます。

ゆきわりそう25周年記念・豊島区制施行80周年記念「21世紀の平和のために歌う祈りのコンサート」が5月6日サントリーホールで開催されるなど、様々な事業が始まる中、5月8日、第3回80周年記念事業実行委員会がセーフコミュニティ推進協議会と合同で開催され、メトロポリタンプラザ1階に設ける区制施行80周年ひろばの設置などについての報告があり、承認されました。

9月1日の、南大塚ホールのリニューアルオープンに続き、いよいよ10月1日には、メイン事業として、東京芸術劇場において、区制施行80周年記念式典、記念コンサートが開催されます。この式典には、豊島区を支えてくださったみなさんを多数お招きし、豊島区の現在あるを喜びあうとともに、豊島区の将来に対する思いを共にしたいと考えております。また、式典には、豊島区と友好都市協定を締結し10周年となる大韓民国ソウル特別市東大門区のみなさんをお招きしたいと考えています。

この会場となる東京芸術劇場は平成2年に開館し、以来、文化創造都市豊島区の顔として大きな存在感を示してきました。20年を経過し施設の大規模改修を行うために昨年より休館していますが、いよいよ9月1日にリニューアルオープンいたします。オープンと同時に、「ヘブンアーティスト」と呼ばれる東京都の称号を取得した技能の高い大道芸人による連続公演など、様々な催しが予定されていると伺っています。この芸術劇場リニューアルと区制施行80周年が重なることは、池袋西口というまちの更なる発展を期する正に千載一遇の機会であると考えます。

そこで、この芸術劇場のリニューアルを契機に、池袋西口公園を、芸術・文化を軸としたまちの賑わいの創出と地域文化の醸成につながる、芸術劇場と一体となった場として整備することといたしました。

憩いの場として快適な居心地を創出できるようにするとともに、区民のみなさんから愛される公園にしたいと考えています。また、維持管理については、地域連携と持続的な環境美化につながるような機運を高めてまいります。

 

平成20年の第三回定例会を招集するにあたり、『池袋わが町』を制作されたジェームス三木氏の、「人はみな歴史を走る中継ランナーである。先祖が残した生命、文化、知識のバトンを、私たちは、子孫に引き継がなければならない」との言葉を紹介いたしましたことを改めて思い起こします。

先人から受け継いだバトンを次世代に引き継ぐだけでなく、環境をはじめ、副都心再生、文化、福祉、そして将来を担うランナーを育てる教育など、いま私たちの手に託されている大切な"バトン"を、より豊かで価値あるものへと高め、安全安心創造都市の実現をより確かなものとして、引き継いでいくことは、中継ランナーとして今を生きる私たちの責務であります。

その責任を再確認するとともに、より一層の加速を図ることが、区制施行80周年事業を行う大きな意義であります。

池袋を舞台としたこの劇について語られたこの言葉ほど、区制施行80周年についてふさわしい言葉はないと考え、改めて引用させていただきました。

今後とも、『安全安心創造都市』の実現に向け、強い信念をもって挑戦を続けてまいりますので、議員各位のご協力を心からお願い申し上げます。

本日、ご提案申し上げる案件は、条例8件、補正予算1件、その他7件、合わせて16件であります。

各案件につきましては、後ほど、日程に従いまして、副区長よりご説明申し上げますので、よろしくご審議の上、ご協賛賜わりますようお願い申し上げます。

以上をもちまして、私の招集あいさつといたします。

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