マイページ

マイメニューの機能は、JavaScriptが無効なため使用できません。ご利用になるには、JavaScriptを有効にしてください。

マイページ一覧と使い方

ここから本文です。

富士講と富士詣

  • 展示期間1984年11月20日から1984年12月23日
  • 図録品切れ

先端科学が人間社会を支配しているかに見える現代社会においても、なお人間は素朴な悩みや希望を持ち、他者に救いを求めようとしています。娯楽化しているような年頭の初詣や、七福神巡り・七五三のお祝いそして水子供養なども、そこに全く切実さが無いとは誰も言えないでしょう。ましてや、近代以前の社会では、あらゆる場面において宗教は圧倒的な重要さを持っていたのです。

しかし、民衆は大寺社にのみ祈願をしていたわけではありませんでした。彼らは、民衆なりの信仰の内容と形態を創りあげる知恵と力を持っていたのです。富士講とは、そのような庶民の手づくりの信仰形態の一つだったわけです。

富士信仰の歴史は古く、平安時代にはすでに登山する行者もおり、また戦国時代に至ると、行者の数はかなりの数に上っています。伝統的な山岳宗教だったと言えましょう。しかし、それが庶民の間にひろがり、講として確立するのは江戸時代後半に入ってからのことです。

この富士講は、かつては豊島区内でも活発な活動をおこなっており、長崎富士塚・池袋富士塚と、二基の富士塚を現在に伝えています。

今回の特別展で、庶民信仰としての富士講を知り、その信仰の姿を通して庶民生活の一端を理解していただければ幸いです。

(図録序文より)

図録表紙

更新日:2015年2月25日