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慢性疲労症候群患者の支援を求める意見書

慢性疲労症候群は、生活が著しく損なわれるほど強い疲労が持続、ないし再発を繰り返し、労作後持続する全身倦怠感や思考力・集中力の低下、微熱、咽頭痛、筋肉・関節痛、筋力低下、頭痛、睡眠障害などの症状を伴い、通常の日常生活を送れなくなる病態です。

日本の患者は、旧厚生省の研究班の疫学調査によると住民の0.3%存在すると推定されていますが、診療を行っている医師も非常に少なく、地域的に偏っています。苦痛を我慢しながらなんとか仕事を続けることができる人もいますが、重症で寝たきりに近い人も多くいます。子どもでも発症しますし、中には病歴40年という人もいます。ほとんどの患者は、職を失うほど深刻な病気でありながら、原因が解明されていないために、心因性と思われたり、詐病の扱いを受けるなど、偏見と無理解に苦しんでいます。

多くの患者は働くこともできず、介護が必要であるにもかかわらず、障害者施策の対象にもなりにくいため、制度の谷間に置かれています。

よって、豊島区議会は、政府に対し、患者の実態を調査し、慢性疲労症候群の正しい知識を広めるように努め、医療と社会保障の両面から、患者の命と暮らしを支える施策を早急に整えるよう、下記の事項について要望します。

  1. 厚生労働省に、再度、慢性疲労症候群専門の研究班を発足させ、重症患者の実態を調査し、この病気の真の原因を研究すること。
  2. 慢性疲労症候群についての知識を、医療関係者や国民に周知させ、全国どこでも患者たちが診察を受けられる環境を整えること。
  3. 障害者手帳を持っていなくとも、医師の意見書などで日常生活や社会生活上の参加に制限が認められる患者には、障害者年金や介護、就労支援などがスムーズに受けられるようにすること。
  4. 障害者総合福祉法(仮称)の制定にあたり、だれもが人間らしく尊厳を持って生きる権利を守る立場から、制度の谷間に置かれた難病・慢性疾患患者の実態に即した福祉制度を確立するよう、当事者の意見を十分に酌み取ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

平成24年3月26日

豊島区議会議長 里中 郁男

内閣総理大臣、厚生労働大臣あて