脳イキイキ教室講演会「読み書き計算による認知症の予防と改善」を実施
更新日 平成20年6月20日
介護保険制度改正により重点化された介護予防への取り組み報道発表日:平成18年4月24日
問い合わせ:広報課 報道係 電話:03-3981-1111(内線 2131)
担当:介護予防担当課
本日24日(月曜日)午後2時より、生活産業プラザ(東池袋1-20-15)8階多目的ホールにおいて「読み書き計算による認知症の予防と改善」と題した講演会が行なわれた。(講師:くもん学習療法センター 山根直寛氏 主催:豊島区)これは、区が6月から行なう『脳イキイキ教室』の実施に向けた講演会で、簡単な「読み書き」「計算」をすることで脳の活性化を図り、認知症の予防を目指す同教室の意義や効果、カリキュラムなどについての理解を深めてもらうことがねらい。
日時
平成18年4月24日(月曜日) 午後2時より
場所
生活産業プラザ(東池袋1-20-15) 8階多目的ホール
主催
豊島区
背景
『脳イキイキ教室』は、「読み書き」や「計算」という作業によって、大脳にある「前頭前野」という領域の機能を活性化させることができるという、東北大学の川島隆太教授の研究結果をもとに開発された脳機能のトレーニング方法を採り入れたもの。「前頭前野」は、大脳の前頭葉にある領域で、最新の脳研究では、すべての情報を統合して考え判断するという、重要な働きをしていることが明らかになっており、この前頭前野の機能が低下することで認知症になることがわかっている。『脳イキイキ教室』のカリキュラムは、音読や簡単な計算を楽しむ週1回の教室への参加と、毎日15分程度の家庭学習によって構成されている。使用する教材は、簡単な計算問題をはじめ、万葉集や与謝野晶子の短歌、童話などの音読といった親しみやすいものを用意している。
平成18年4月に改正された介護保険制度は、その基本理念のひとつである「自立支援」を徹底させるため、「介護予防」を重視したサービス体系への転換を図っている点が特徴となっている。また、これまでの「介護を必要とする度合い」の基準であった要介護認定区分は、要支援1・要支援2と要介護1~5の区分へと変わり、「要支援」と判定された場合には、介護保険の介護予防サービス(新予防給付)を受けられるようになった。
豊島区では、要介護認定で「非該当」とされた場合であっても、簡単な体力測定と質問によって老化のサインを早期に発見する「としま・おたっしゃ相談」や「高齢者基本健康診査」、平成18年4月から区内8か所に開設された「地域包括支援センター」への相談等により、要支援・要介護状態になる可能性が高いと判定された場合は、個人の状態や体力に応じ、老化による体力の低下を改善や予防を目指す介護予防プログラムの紹介を行なっている。『脳イキイキ教室』は、この介護予防プログラムの事業のひとつで、このほか『高齢者マシントレーニング』『認知症予防グループ活動』『若さを保つすこやか栄養教室』『介護予防まるごと講座』『筋力アップ教室(らくらくコース)』『筋力アップ教室(はつらつコース)』の計7事業を用意している。
背景、補足事項
講演会場には約80名が集まり、ほぼ満席の状態で、脳機能のトレーニングについての関心の高さがうかがえた。講演では、「前頭前野」が思考やコミュニケーション、意欲、集中力、自発性、身辺の自立、短期記憶など、多機能かつ高次な機能をつかさどっていること、そして「前頭前野」の機能を向上させるためには、「音読」や「筆記」「簡単にできる計算問題」などが効果的であることが、さまざまな研究成果やエピソードを交えて紹介された。また認知症を予防するための「前頭前野」の機能をトレーニングする方法として、電卓や算盤を使わない生活を心がけること、声に出して新聞や本などの文章を読むこと、料理を作ることや楽器を演奏すること、歌うことなどが紹介された。
講演のあと行なわれた質疑応答では、「私は日記や家計簿をつけているが、これは(脳のトレーニングに)効果があるのか?」という問いに対して、講師の山根氏は「日記を書き終わったら、それを声に出すとより効果があがることが、研究の結果でわかっています。家計簿をつけるときには、暗算でやってみてください。より効果があがるはずです」と答えた。また、「計算問題をするときに、割り算は(脳のトレーニングに)効果がないのか?」という問いに対して、「割り算という作業は、脳にとっては非常に高度な作業で、『簡単な』というトレーニングの手法から外れてしまう。また、問題が出来なかった場合には、その人の心を傷つけ、意欲を失わせてしまう可能性がある。前頭前野の機能向上のためには、簡単な問題を解くことが大事なのです」と、正しい脳機能トレーニングの必要性を説明していた。
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