としま男女共同参画推進プランの概要
更新日 平成20年9月25日
計画策定の背景
豊島区では、1988(昭和63)年に第1次行動計画(豊島区婦人行動計画 ― としま150プラン ―)を策定し、男女共同参画社会の実現に向け、多くの取り組みを行なってきました。
この第1次の計画は1998(平成10)年度をもってその計画期間を終了しましたが、依然として、制度・組織、慣行・社会規範など社会のあらゆるところに性別役割分業意識が組み込まれ、一人ひとりが持っているはずの個性を性別やジェンダーに付随する役割へと封じ込めているという現実が存在しています。そのため、未だ男女共同参画社会が実現したとは言えない状況にあり、引き続き総合的かつ体系的な取組を推進していくことが求められています。
また、近年、人々の価値観や生活設計・生活のスタイルも多様化する中で、女性問題の状況とそれに対する人々の意識も大きく変化し、女性問題は女性とともに男性の問題としても認識されるようになってきています。
さらに、としま150プラン策定以降、北京会議での行動綱領の採択や国の2000年プランの策定、男女共同参画社会基本法の成立など内外の動きや社会状況が変化する中で、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス等の女性に対する暴力や、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(生涯を通じての健康と、自分のからだと性に対する自己決定の権利についての概念)」等の人権、生命、健康に関わる問題など新たな課題への取り組みも求められるようになってきています。
区では、このような状況を踏まえ、「男女共同参画社会の実現」を最終目標として、この度、第2次行動計画を策定しました。
計画の基本的な考え方
実現すべき社会と最終目標
この計画は、区民一人ひとりの人権が男女ともに尊重され、多様な人々が多様な生き方を選択でき、個性を生かし能力を十分に発揮できる「男女共同参画社会の実現」を最終目標とします。
男女共同参画社会
男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会(男女共同参画社会基本法第2条第1号)
計画の目的
この計画は、男女共同参画社会の実現に向けての基本目標と施策の体系を明確にするとともに、目標の達成に必要な事業を明らかにし、男女共同参画社会の実現のために取り組むべき施策・事業を総合的かつ体系的に推進するための指針となることを目的としています。
計画策定に当たっての基本認識
この計画では、現実の女性と男性が置かれている社会的な状況を次の6つの基本認識で捉えています。
- 「女性問題」から「女性と男性の問題」へ
- なお必要な「女性問題」という視点
- 新たな「女性(男性)問題」の出現と意識化
- 価値観やライフスタイルの多様化と多様な立場の人々への配慮
- 生涯(ライフコース)を通じた生活基盤の充実への継続的な支援
- 地域社会を創造する担い手としての女性と男性の役割への注目
計画の基本目標及び基本課題
6つの基本認識に基づき、最終目標である「男女共同参画社会の実現」を達成するために次の4つの基本目標を設定し、また、これらの基本目標を達成するために必要な基本課題を各基本目標ごとに設定しています。
男女の平等と共同参画への意識の形成 意識変革
- 基本課題1 あらゆる場における男女平等教育・学習の推進
- 基本課題2 男女平等の社会意識の形成
日常生活の場における男女の平等と共同参画の実現 行動変革
- 基本課題1 家庭生活における男女の参画の推進
- 基本課題2 職場における男女平等と共同参画の推進
- 基本課題3 地域生活・地域活動における共同参画の推進
女性の人権の尊重と生涯を通じた健康の支援 人権尊重
- 基本課題1 生涯を通じた健康づくりへの支援
- 基本課題2 女性に対するあらゆる暴力の撤廃
- 基本課題3 男女平等実現のための相談事業の整備・充実
男女共同参画を推進する地域社会システムの構築 システム変革
- 基本課題1 政策・方針決定過程への女性の参画の推進
- 基本課題2 男女平等観に基づく行政の意識改革と組織体制の実現
計画の性格・期間等
計画の性格と位置づけ
- この計画は、「豊島区婦人行動計画 ― としま150プラン ―」の第2次計画としての性格を持って策定されるものです。
- また、「豊島区基本計画」の分野別補完計画として、他の分野別補完計画とも整合性を図りながら、男女共同参画社会の実現に向けて取り組むべき具体的な施策・事業を示すものです。
- さらに、男女共同参画社会基本法第14条第3項に規定する「男女共同参画計画」としての性格も併せ持つものとして策定するものです。
計画の期間と見直し
この計画は、長期的な視点を持って取り組むため、としま150プランと同様に今後10年間の男女共同参画を推進するための計画として策定され、2001(平成13) 年度から2010(平成22)年度の10年間を計画期間とします。また、計画期間中の国内外の状況や社会経済環境の変化が予想されることから、計画事業については4年程度の期間で見直しを行なっていきます。なお、見直しに当たっては、区民の意見を十分に反映できるよう努めていきます。計画の推進に当たって
この計画を推進するに当たり、次の5点に留意していきます。
区民、NPOなどと行政との連携・ネットワーク形成
男女共同参画社会の実現のための取組の中には、行政がやらなければならないこと、行政がやってもよいこと、行政がやってはいけないことの区別があり、ある分野においては、NPOなどの民間団体の活動によって、より効果的に目的が達成されることがあることから、この計画の推進に当たっては、区民、NPOなどと行政との連携・ネットワーク形成に留意していきます。庁内推進体制の整備
広範多岐にわたる計画事業を推進していくために、関係各課による庁内推進組織を設置し、この計画の総合的かつ体系的な推進を図っていきます。区民参画による計画の進捗状況の点検・評価
行政のみならず区民の視点・評価を取り入れた計画の進捗状況のチェック等を行い、この計画の実効性を確保していくため、区民代表や学識経験者が参画する「(仮称)行動計画推進会議」を設置し、計画の進捗状況の点検・評価等を行なっていきます。重点事業の推進による計画の確実かつ効果的な推進
この計画を推進するに当たっては、昨年10月に「新生としま改革プラン」などが策定されたことなどを踏まえながら、当分の間、重点事業を中心に、計画の確実かつ効果的な推進を図っていきます。国・東京都への要望事項
この計画において、課題解決のために取組が区の権限を超えるものや法律など根幹的な整備が必要なものについては、国や東京都に要望していきながら解決をめざしていきます。男女共同参画都市宣言の実施と(仮称)男女共同参画基本条例の制定
男女共同参画社会の実現に向けての区民の気運を広く醸成するとともに、区の取組姿勢を内外に明確に示すため、「男女共同参画都市宣言」を実施していきます。また、区政における男女共同参画の推進に関する施策の位置づけやこの計画の根拠などを明確にしていくため、男女共同参画社会の実現に向けてのしくみづくりとしての「(仮称)男女共同参画基本条例」の制定に取り組んでいきます。
基本目標別施策・事業
基本目標別施策・事業数
基本目標1
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施設数 |
事業数(うち重点事業 ※再掲分を含む |
事業数(うち重点事業 ※再掲分を含む |
|
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基本目標1 |
16 | 41( 9) | ―(―) |
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基本目標2 |
29 | 97(10) | ―(―) |
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基本目標3 |
20 | 61( 9) | ―(―) |
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基本目標4 |
20 | 38(17) | ―(―) |
| 計 | 85 | 237(45) | 121(28) |
基本目標別の主な取組内容
基本目標1 男女の平等と共同参画への意識の形成 意識変革
男女共同参画社会を実現するには、個人の意識や制度・組織・慣行など社会のあらゆるところに組み込まれている固定的な性別による役割分業意識を解消していかなければなりません。そのためには、まず、学校や家庭、地域、職場などあらゆる場における男女平等教育・学習を推進していくことが必要です。とりわけ、学校における男女平等教育学習の推進については、子どもたちを対象として実施され、この子どもたちが担う将来社会において男女共同参画社会という目標を達成できるかどうかという極めて重要なポイントにもなることから、その明確な位置づけを行い、推進していきます。
また、広く男女平等の社会意識の形成に向けての取組も推進していく必要があります。特に男女平等・男女共同参画に関して、区民の意識はどのようになっているのか、実態はどうなのか」ということを把握することは、社会意識の形成を進める上で重要であり、意識啓発の観点も含めた意識・実態調査の実施に取り組んでいきます。
さらに、区民一人ひとりの意識に働きかけるという点で、ジェンダーの視点が導入されたあらゆる広報手段により情報提供・啓発活動も進めていきます。
基本目標2 日常生活の場における男女の平等と共同参画の実現 行動変革
家庭生活における男女共同参画を実現するには、家族を構成する男女がお互いの協力の下に家庭生活について家族の一員としての役割を円滑に果たすことが必要です。しかし、実際には特に働く女性にとって、家庭生活と職業生活を両立することが難しい状況にあり、子育て・介護などに関する社会的支援の充実が求められています。
また、職場における男女平等を実現するには、固定的性別役割分業意識にとらわれず個人の能力を発揮できる職場の実現が必要ですが、法制度の整備が進んでも、なお解消されない男女の差別や不利益がより見えにくい形で存在しているとも言われており、そうした差別や不利益の解消に向けた取組が求められています。
さらに、近年、区民のボランティア活動やNPOなど非営利活動などの活動が活発化する中で、地域生活・地域活動における男女共同参画を実現するには、性別にかかわらず参画できるような人材の育成の面も含め、これらの活動を支援していかなければなりません。
そのためには、子育てや介護などに関する区民のネットワーク活動の高まりや介護保険制度なども踏まえながら、子育て・介護などに関する社会的支援の充実や環境の整備、ネットワークづくりへの支援などを推進していきます。
また、現在、区内で多様な形態で働く女性・男性の就労状況等を必ずしも十分に把握できていない状況にあることから、今後の問題解決の基礎資料とするために就労状況等の実態調査の実施に取り組んでいきます。
さらに、ボランティア活動の情報や場の提供やグループ間の交流の機会を設けるなど、ボランティア活動やNPOなど非営利活動などの活動の支援も進めていきます。
基本目標3 女性の人権の尊重と生涯を通じた健康の支援 人権尊重
近年、リプロダクティブ・ヘルス/ライツと表現される「生涯を通じての健康と自分のからだと性に対する『自己決定』の権利についての概念」や、女性に対する暴力の問題など、特に女性の人権に関わりの深い新たな課題が提起され、新たな「女性(男性)問題」として取組が求められています。とりわけ、ドメスティック・バイオレンスも含めた女性に対する暴力の問題については、近年、社会問題としても認識されるようになってきており、被害の発生を防止するとともに、被害が潜在化しないような、また被害が大きくならないような、さらには被害者のケア等も含めた取組を進めていかなければなりません。そのためには、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの概念の普及を含めた生涯を通じた健康づくりへの支援を進めていきます。
また、女性に対する暴力の問題の実態が必ずしも十分に把握できていない状況にあることから、今後の問題解決の基礎資料とするために、その実態調査の実施に取り組み、女性に対する暴力の防止や被害に対する相談窓口と緊急一時保護事業の充実などを推進していきます。
さらに、男女平等に関する幅広い相談事業について、関係機関の間での連携と相談員の意識・能力の向上に努めていきます。
基本目標4 男女共同参画を推進する地域社会システムの構築 システム変革
女性も男性も多様な生き方を選択できる社会を実現するためには、男女がバランスよく社会のあらゆる分野で対等な立場で参画し、協力し、責任を分かち合うことが不可欠です。しかしながら、活動の分野によっては重要ポストが男性で占められていたり、政策・方針決定過程に参画する女性の割合が少なくなっていることから、性別にかかわらず参画できるような人材の育成の面も含め、女性の一層の参画を推進していく必要があります。また、行政においても、行政自身の男女共同参画の一層の推進に努めるとともに、区政における男女共同参画の施策の位置づけを明確にするなど、広範かつ多岐にわたる男女共同参画社会の実現に関わる施策を総合的かつ効果的に進めていくための取組を進めていかなければなりません。
そのためには、政策・方針決定過程への区民、特に女性の参画を促すための仕組みづくりと人材の育成を進め、行政のみならず広く区民自身が男女共同参画の取組を進められる環境づくりに努めていきます。
また、行政においても、職員の意識改革や体制整備を進め、あらゆる分野の施策にジェンダーの視点を取り入れていくとともに、区民の気運の醸成や区政における男女共同参画の施策の位置づけを明確にするために、男女共同参画都市宣言の実施や(仮称)男女共同参画基本条例の制定に向けて取り組んでいきます。
現代の「女性問題」に対する基本認識と基本目標の関係
1.現在の「女性問題」に関する基本認識
- 「女性問題」から「女性と男性の問題」へ
- なお必要な「女性問題」という視点
- 新たな「女性(男性)問題」の出現と意識化
- 価値観やライフスタイルの多様化と多様な立場の人々への配慮
- 生涯(ライフコース)を通じた生活基盤の充実への継続的な支援
- 地域社会を創造する担い手としての女性と男性の役割への注目
2.基本目標
- 男女の平等と共同参画への意識の形成《意識変革》
- 日常生活の場における男女の平等と共同参画の実現《行動変革》
- 女性の人権の尊重と生涯を通じた健康の支援《人権尊重》
- 男女共同参画を推進する地域社会システムの構築《システム変革》
3.男女共同参画社会の実現
- 社会意識の変革・新しい価値観の創造
- 社会支援、法、条例、制度の整備
- 行動計画に基づく施策の実施
施策の体系図
男女共同参画社会の実現
基本目標1 男女の平等と共同参画への意識の形成 意識変革
基本課題1 あらゆる場における男女平等教育・学習の推進施策分野
- 学校における男女平等教育・学習の推進
- 家庭・地域・職場における男女平等教育・学習の推進
施策分野
- 男女平等推進のための情報収集・提供、調査・研究の充実
- 男女平等推進のための広報・啓発の充実
- メディアにおける人権の尊重と啓発活動の推進
基本目標2 日常生活の場における男女の平等と共同参画の実現 行動変革
基本課題1 家庭生活における男女の参画の推進施策分野
- 家庭における男女の参画の推進
- 男性の家事・子育て・介護への参画の推進
- 子ども家庭福祉の充実と子育て支援ネットワークづくり
- 高齢化に対応した介護支援システムの充実
- ひとり親家庭への福祉施策の充実
施策分野
- 雇用機会の拡大と就職・再就職への支援
- 雇用の場における平等な取扱いの推進
- 家事・育児・介護を担う労働者の雇用継続を保障するための環境整備
施策分野
- 地域生活・地域活動への共同参画の推進
基本目標3 女性の人権の尊重と生涯を通じた健康の支援 人権尊重
基本課題1 生涯を通じた健康づくりへの支援施策分野
- リプロダクティブ・ヘルス/ライツの視点を重視した健康支援の充実
- 生涯を通じた健康づくり
施策分野
- 女性に対するあらゆる暴力の撤廃のための取組の推進
- 売買春・性の商品化に対する取組の推進
施策分野
- 男女平等のための相談事業の充実
- 外国人女性への施策の充実
基本目標4 男女共同参画を推進する地域社会システムの構築 システム変革
基本課題1 政策・方針決定過程への女性の参画の推進施策分野
- 政策・方針決定の場への女性の積極的な登用
- 女性の人材育成とネットワーク化の推進
施策分野
- 男女平等についての行政職員の意識形成の推進
- 女性職員の管理・監督者への積極的な登用と職域の拡大
- 男女共同参画行政推進組織と男女平等推進センター機能の充実
- (仮称)男女共同参画基本条例の制定と男女共同参画都市宣言
このページに関するお問い合わせ
総務部 男女平等推進センター
電話:03-5952-9501
東京都豊島区西池袋2-37-4 勤労福祉会館3階・4階
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