===== P4-5 ===== これからのために いま準備できること 老い支度の一環として、家財整理を考えたり、判断能力の低下に備えて元気なうちに将来のことを決める方が増えています。 いつまでも自分らしく安心して生活していくために、ライフステージに応じた様々なサポートや制度があります。 今回はその一部と相談窓口を紹介します。 [問い合わせ]福祉総務課事業推進グループ電話4566−2453  高齢者福祉課終活支援グループ電話4566−2430 [図内文字] Step1 元気なうちに Step2 サポートが必要に なってきた Step3 安心して暮らすために 介護・医療 ●フレイル対策、かかりつけ医/薬局への相談 ●生活援助サービス ●介護保険サービス(デイサービス・ショートステイなど) ●訪問診療 ●終末期医療 生き方や想(おも)いの実現 ●いきがい活動、ボランティア活動など ★エンディングノート(終活あんしんノート)を作る ★遺言書の作成 ★葬儀などの契約や生前整理 ★お墓のこと など ●葬儀 ●お墓 ●相続 自分らしい生活を送る ★任意後見制度の利用検討 ★福祉サービス利用援助事業の利用(必要に応じて)見守りや財産管理、死後事務を委任する契約 判断能力が低下したら ★任意後見契約の発効 ●死後事務 ★法定後見制度の利用 Step1 元気なうちに終活について考えてみようかな? 豊島区終活あんしんセンターで相談できます 人生の最終章でやりたいこと、想いをカタチにしませんか。自分のことは、自分で決めたい。 その願いをともに考える相談窓口です。相談内容に応じた情報提供や関係機関を紹介します。遺言や相続など、弁護士・司法書士に相談し助言を受けることもできます(予約制)。 例えば… ●亡くなった後のことが心配だけど、何から始めたらいいのかわからない ●自分の記録や想いを大切な人に伝えたい ●もしも認知症になったら、お金の管理が心配 \エンディングノートを書いてみませんか/ もしもの時に備え、自分の想いや記録などを記す、 終活あんしんノートを配布しています。 豊島区終活あんしんセンター ◇日時…月〜金曜日(祝日、年末年始を除く)      午前9時〜午後5時 ◇場所…区役所東池袋分庁舎4階(社会福祉法人豊島区民社会福祉協議会内) ◇対象…区内在住のおおむね65歳以上の方とその家族 ◇相談方法…来所、電話、ファクス、Eメール [問い合わせ]当センター電話6863−7830、[FAX]3981−2946、[EM]siensitu@a.toshima.ne.jp Step2 だいたいのことは一人でできるけど、ここはちょっと手を借りたい! 福祉サービス利用援助事業 (地域福祉権利擁護事業)の利用 高齢者や障害者などを対象に、専門員、生活支援員による定期的な見守りや情報提供を行います。また、福祉サービスの利用手続きや書類整理、日常的なお金の払戻しや支払いなどのサービスを行っています。 (1)福祉サービス利用援助(基本サービス) ●職員による定期訪問 ●福祉サービスを利用するための手続きや利用料の支払い ●区役所から送ら  れてきた書類の  手続き など (2)日常的金銭管理サービス(オプション) ●日常生活で必要な預貯金の払戻し、預入れ ●年金の受け取りや家賃・公共料金の支払いなど (3)書類などの預かりサービス(オプション) 年金証書や預貯金通帳、不動産の権利証などを金融機関の貸金庫で預かります ◇利用料…(1)(2)は1回1,000円または月額4,000円、(3)は月額1,000円。 ◇利用の流れ…相談を受けた後、生活状況などを確認するため、訪問調査を行います。その後、支援計画の作成、契約締結を経て、支援開始となります。 Step3 いつまでも安心して暮らすために、何ができるかな? 成年後見制度の利用を検討する 成年後見制度は、認知症や知的・精神障害などにより、日常生活でのさまざまな契約や財産の管理などが難しい方の権利と財産を保護する制度です。 将来、自分が認知症になった時に備え、自分の代わりに不動産や預貯金の管理などを行う人と内容を自分で決めておく「任意後見制度」と、すでに判断能力が衰えている方の代理人を家庭裁判所が決める「法定後見制度」があります。 〜こんなことで困っていませんか?〜 ●身寄りがないので、自分で管理できなくなったら誰かにお金や生活のことを任せたい。 ●知的障害者の息子の将来が心配。この先、息子のお金の管理や生活はどうしたらいいの? ●認知症の母が必要のない高価なものを買ってしまう。 \ちょこっと知りたい!/ Q.後見人はどんな人が、どんなことをしてくれるの? A.財産を適切に管理し、生活に必要な介護や福祉のサービスなどの契約や費用の支払いをします。家庭裁判所が後見人等として、親族、弁護士、司法書士、社会福祉士などを選任します。 Q.どんな手続きをするの? A.本人の住所を所管する家庭裁判所に、戸籍謄本や医師の診断書など、必要書類などを添えて申し込みます。主に、本人、配偶者、4親等内の親族(親、祖父母、兄弟、いとこなど)が申し立てます。 Q.費用はどのくらいかかるの? A.申立料(収入印紙など)…1万円程度、医師の診断書…5,000円〜1万円程度、医師による鑑定(必要な場合)…5〜10万円程度、後見人等の報酬…家庭裁判所が本人の資力などを考慮して決めます。 制度を利用した方の声 ◆80代女性(法定後見制度) 夫が亡くなり、施設入所を考えたとき、代わりに手続きや財産管理をしてくれる人が必要となりました。ケアマネジャーに勧められて制度を利用し、補助人として弁護士の方がつきました。補助人が施設探しや、見学の調整などをしてくれ、希望する施設へ無事に入ることができ、安心しました。その後、補助人に家を売却してもらい、施設の費用に充てることもできました。 ◆80代男性(任意後見制度) 終活を考えはじめ、老人ホームに入所している妻と、娘が困らないようにしておきたいと思ったことがきっかけです。司法書士と任意後見契約を結び、司法書士が任意後見受任者となりました。同時に、3点セットといわれている、公正証書遺言や死後事務の委任契約も行いました。先のことを考えると夜も眠れなかったけれど、心が軽くなり前向きに暮らせるようになりました。 \Step2・3の相談はこちら/ 福祉サービス権利擁護支援室 「サポートとしま」 成年後見制度の利用に関する全般的な相談に応じ、制度の概要から申し立ての手順や方法まで、わかりやすく説明を行っています。本人だけでなく、親族や関係者の方からの相談も可能です。 ●日時…月〜金曜日(祝日、年末年始を除く) 午前8時30分〜午後5時15分  ●場所…区役所東池袋分庁舎4階(社会福祉法人豊島区民社会福祉協議会内) ●支援内容…申立書類の説明や配布、成年後見人等の支援、成年後見申立費用助成など [問い合わせ]サポートとしま電話3981−2940、[FAX]3981−2946、[EM]siensitu@a.toshima.ne.jp 私たち、豊島区民社会福祉協議会の職員が相談を受けています。終活あんしんセンターの相談も同じ係で対応しているので、相談者の状況に応じて一体的な情報提供や助言ができるのが強みです。相談を受ける際には、まず現状を把握するために聞き取りを行いますが、今後の生活に関する希望や想いを聞くことを大切にしています。そのうえで、心配な点を解決する方法を一緒に考えていきます。 成年後見制度の利用については、家族や本人をサポートしている福祉関係者からの相談もありますが、「ご本人の権利を護る」ということを常に意識して対応しています。ぜひ気軽に相談してください。