===== P2-3 ===== 森の中の学校 池袋第一小学校 新校舎竣工! 地域、保護者、学校関係者の思いがつまった池袋第一小学校の新校舎がいよいよ竣工、9月1日に開校します。区内小学校初の5階建て、「森の中の学校」がコンセプトです。子どもたちが様々な樹木や植物などと自然に触れあえる、ワクワクしながら通える学校という思いが込められています。 [問い合わせ]学校施設課学校改築推進グループ電話4566−2789 概要 ●所在地 上池袋四丁目28番1号ほか ●敷地面積 6,216.08m2 ●建築面積 2,795.04m2 ●延床面積 7,970.67m2 ●構造 鉄筋コンクリート造(一部鉄骨造など)・地上5階建 ひと足先に紹介 ※7月19日時点。 木の温(ぬく)もりを感じる空間 ●教室・テラスなど 木の温もりや香りを感じられる教室からテラスに出ることができ、各階のテラスには樹木があしらわれています。テラスがあることで、直射日光を避けられ、夏でも涼しく冷房効率が良いように配慮しています。 区内小学校初の5階建ての校舎 ●エレベーター 26人乗りのエレベーターを2基設置。障害の有無に関わらず、誰もが当たり前に校内を移動できます。 ●ビオトープや水田など 3階の理科室からテラスに出ると、ビオトープ・水田・畑が現れます。 [いのちの森] 区ではこれまで、緑あふれるまちを目指して10万本を超える植樹活動を行ってきました。「いのちの森」は、その土地に従来から生息している種類の木を複数混ぜて密に植えるもので、植物生態学者の宮脇 昭氏(令和3年逝去)の長年の指導により取り組んできました。池袋第一小学校で、9月上旬に児童たちによる記念植樹を行う予定です。 [問い合わせ]環境政策課事業グループ電話3981−2771 [キャプション] 平成21年に行われた植樹の様子 「森の中の学校」って何だろう? 池袋第一小学校1年生の皆さんが、それぞれイメージする「森の中の学校」を描いてくれました。夏休み中は、全児童が新校舎を意識した課題に取り組む予定です。9月17日の施設見学会で展示しますので、ぜひご覧ください。今回はその一部を紹介します! 子どもたちのワクワクを学びに ●学習情報センター(図書館)(3・4階) 開放的な吹き抜けで太陽の光が差し込む中、タブレット端末や本で調べ学習ができます。ビオトープや各特別教室と隣接し、調べ学習と連動して観察や野外活動もできます。階段の下の隠れ家のようなスペースで本を読むのも楽しそう。 ●プール(5階) 夏季以外にも有効利用できるよう、床面を上げ人工芝を敷きます。開閉可能な屋根があり、外で遊べない時にも、児童が体を思い切り動かせる遊び場に。 地域とつながる ●笑顔の花プロジェクト 防災用地として新たに区が購入した土地の一部で、地域の方と児童が一緒に花を育てます。今後、どんな花々を育てていくのかお楽しみに。 ●ひばりがや広場 学校の改築に合わせ、光が差し込む憩いの場となる空間にリニューアル。いつでも誰でも訪れることができるスペース。かまどベンチなどの防災機能もあわせて整備。 防災拠点として 災害時は救援センターとして機能することから、1階に体育館や防災関係の倉庫があります。2階バルコニーがひさしとなり、1階は真夏の炎天下の際の日影や雨天時の待機場所にもなります。屋上には、非常用発電機、ヘリサイン、太陽光発電パネル、給食室の給水で使用する太陽熱集熱パネルなどを備えています。 これからも学校とともに… 旧校舎で長い間学校を見守ってきたシンボルツリーのヒマラヤスギ。旧校舎の解体に伴い、感謝の気持ちをもって伐採した木を乾かして木材に再生しました。ベンチや昇降口の木札として活用し、新校舎でも大切にしていきます。 [キャプション] 池袋第一小学校PTA提供 お話を聞きました 池袋第一小学校 内田典子校長 私は着任以来「一人ひとりがありのまま認め合い、育て合う学校を創りたい」と願ってきました。これからもさらに「誰一人取り残さず、みんなが楽しく学ぶ」ということを大切にしていきたいです。新校舎では、子どもたちが楽しく学べるよう色々な工夫がされています。例えば、図工室前の色鮮やかな植物、グラウンドに変身するプールなどです。学校の改築という貴重な機会を私自身が心から楽しみ、そして子どもたちにも楽しませてあげたいです。 また、学校に携わった方々の想いや願いを受け止めていくことも大切だと思います。今、学校ではPTAの皆さんのアイディアから「笑顔の花プロジェクト」の準備も進めています。地域の方々と花を育て近隣の施設に届けたり卒業式などで飾ったりして、みんなを笑顔にする活動です。子どもたちが「地域の方々に温かく見守られているんだな」と気づくことで、自然と将来は自分が支える側になってくれたらうれしいですね。 池袋第一小学校PTA会長  久郷直人さん 「森の中の学校」というコンセプトに期待しています。都心に近いこの地で森が生まれ、たくさんの植物に触れる機会や体験は、とても大切だと思います。教科書に出てくる植物も、実物を見て学べるかもしれませんね。工事現場を見た時にはいよいよだなと実感が強まり、子どもたちからは「5階がプールになるんだ!」といった声もありました。PTAでは工事風景を週1回撮影しています。その写真を子どもたちに見てもらうことで、色々な方が関わって校舎が造られることを伝え、新校舎に親しんでもらいたいです。卒業後も子どもたちは地域で育っていき、学校は地域の交流の場としても特別な場所になると思います。地域の見守りの中で子どもたちが安全に通学できることに感謝しています。コロナ禍で交流が難しい状況ですが、新校舎で一緒に取組みができるのを楽しみにしています。 [キャプション] ▼工事現場を見学する児童たち 池袋第一小学校PTA提供 池袋第一小学校の建替え等を考える会 会長 野間口 雄三さん 「子どもたちにとって良い方向は何か?」を常に考えてきました。移転について全うしたいという気持ちで当時PTA会長を続け、この会に参加しました。色々な立場の方がそれぞれ熱い思いを持って意見を交わし、まとめていくことの難しさがありましたね。多くの方が納得できるように、常にオープンであることを心がけていました。時には校庭の利用団体の方に会議を見に来てもらうことも。 私は、誰でも楽しく、笑顔で行ける学校であってほしいと思っています。学校を造ることは、色々な方がサポートして、想いをひとつにしていくことです。子どもたちがそういうことに気づいたり、自然と自分のできることで、地域や社会へ貢献できる人間になってくれたらうれしいです。 池袋第一小学校の建替え等を考える会 平成27年からPTAや地域の方を中心としたメンバー21名が、ワークショップや学校の視察、アンケート調査などを通じて、新しい校舎のコンセプトを検討。平成29年には建替えに対する様々な思いを込めた提言書をまとめ、活動を終えました。 施設見学会を開催します 9月17日(土) 午後 詳細は広報としま8月21日号でお知らせします。 [キャプション] 「森の中の学校」をイメージした、児童の作品を展示します。 ぜひお近くでご覧ください。