===== P4-5 ===== 認知症とともに暮らす もしも自分や身近な人が、認知症になってしまったらどうしよう――。そんな不安を感じたことはありませんか。区には、誰もが安心して自分らしく暮らせるように相談できる場所や認知症の方と家族がその想(おも)いを話せる場所があります。 あなたの想いを話して気持ちを少し楽にしてみませんか。 [問い合わせ]高齢者福祉課介護予防・認知症対策グループ電話4566−2434 他人ごとじゃない! 2025年には高齢者のおよそ5人に1人が認知症になるといわれています。認知症は初期段階で発見し、早期治療に取り組み前向きに生活することで、症状や進行を抑えることができます。 ※豊島区における認知症高齢者数は令和7年に10,348人と推計されています 2012年 ●認知症の患者数(推定) ●65歳以上の人口における  認知症の割合 15% 7人に1人 →2025年 ●認知症の患者数(推定) 約700万人 ●65歳以上の人口における  認知症の割合 およそ 5人に1人 おかしいなと思う前に 早めに検診を受けましょう 「もの忘れチェック(認知症検診)」 70・75・80歳の方へのご案内を送付しました。同封しているチェックリストで20点以上の方や、20点未満でも不安がある方は、指定の医療機関で受診してみましょう。 ◇対象…区内在住の65〜80歳の方。65〜79歳の方で希望する方は高齢者福祉課へ連絡してください。 ◇受診場所…区内40か所の医療機関※詳細は案内参照。 ◇受診期間…11月30日まで 不安なことはありませんか? 気軽に相談してください 認知症の方の困りごとや生活の変化に合わせて暮らし方を一緒に考えます。介護のアドバイス、医療機関、介護保険サービスや地域のサービスを利用する方法など様々な相談ができます。また、必要に応じて訪問もします。お住まいの地域の高齢者総合相談センターをご利用ください。 ●時間…午前8時30分〜午後6時30分(土曜日は午後4時30分まで) ●休館…日曜日、祝日、年末年始 <1>西部高齢者総合相談センター 電話3974−0065 千早2−39−16「西部区民事務所」内 <2>アトリエ村高齢者総合相談センター 電話5965−3415 長崎4−23−1特別養護老人ホーム「アトリエ村」内 <3>いけよんの郷高齢者総合相談センター 電話3986−0917 池袋本町1−29−12特別養護老人ホーム「池袋ほんちょうの郷」内 <4>豊島区医師会高齢者総合相談センター 電話3986−3993 西池袋3−22−16豊島区医師会館2階 <5>中央高齢者総合相談センター 電話5985−2850 東池袋1−39−2区役所東池袋分庁舎4階 <6>ふくろうの杜高齢者総合相談センター 電話5958−1208 南池袋3−7−8オリナスふくろうの杜1階 <7>菊かおる園高齢者総合相談センター 電話3576−2245 西巣鴨2−30−19特別養護老人ホーム「菊かおる園」内 <8>東部高齢者総合相談センター 電話5319−8703 南大塚2−36−2 医療機関の紹介 認知症かどうか心配で、近くの医療機関を受診したい方や大学病院などにある認知症専門の外来を受診希望で紹介状が欲しい方は、認知症かかりつけ医のいる医療機関を受診して相談してください。 [キャプション] ▲かかりつけ医医療機関一覧 もの忘れ相談 認知症かかりつけ医が、各高齢者総合相談センターに出向いて、もの忘れを心配する高齢者やその家族の相談に応じます。 [申し込み]電話でお住まいの地域の高齢者総合相談センターへ。 [キャプション] ▲日程などの詳細はこちら 高齢者こころの相談 認知症かもしれないと思っても本人が受診を拒んでいませんか。専門医につながりにくい場合は、受診の必要性・治療効果・かかわり方などの相談に応じます。 [申し込み]電話でお住まいの地域の高齢者総合相談センターへ。 成年後見制度を知っていますか? 認知症などで判断能力が十分でない方の日常生活を法律的に守る制度で、任意後見制度と法定後見制度があります。財産の管理や、介護保険サービスや医療機関の契約など、必要に応じて支援します。 ●任意後見制度 将来、判断能力が不十分になったときに備えて、後見人になってもらいたい人に日常生活や財産管理に関する事務について代理権を与える契約を、公正証書によって結んでおくもの。 ●法定後見制度 判断能力が不十分になった場合、家庭裁判所から選任された成年後見人などが、判断能力に応じた範囲で、財産管理や介護サービスの契約手続きなどを本人に代わって行う。 [問い合わせ]サポートとしま電話3981-2940 語り合いませんか? 認知症の方へ 本人ミーティング 認知症の人が集い、本人同士が主になって、自らの体験や希望、必要としていることを語り合い、自分たちのこれからのよりよい生活について一緒に話し合う場です。当事者だからこその気づきや意見を語り合います。専門のスタッフがサポートするので安心です。 [表] 会場 日時 特徴 区民ひろば千早 毎月第3火曜日 午後2〜3時 認知症が疑われる方が中心。 高田介護予防センター(晴の会)地域連携型 毎月第3金曜日 午後2〜3時 若年性認知症や早期に診断された方が中心。 認知症疾患医療センター 次月の開催日時は参加者と決定 認知症の診断のある方。参加については電話で豊島長崎クリニック電話6905−8682へ。 豊島長崎クリニック ※事前に介護予防・認知症対策グループに問い合わせてください。 参加者の方にお話を伺いました Bさん 私は記憶力テストなどを通して、自分でも危ないと自覚していたので、認知症と診断されたときもあまり驚きませんでした。本人ミーティングではたくさんお話ができるので、気持ちも楽になりますし、話をして気づくこともたくさんあります。認知症は進行してから気付くことが多いですが、早期発見できれば自分でも周りの人もその対応ができます。同じ症状の仲間とも交流し情報交換ができると、気持ちがとても楽になって、認知症はただ老いていく過程の一つだと考え方も変わってきますよ。とにかく、早期発見が第一。症状があってもなくても、念のため認知症検診を受けてみてくださいね。 ▲決まったことや次回の予定を忘れないように手帳に記入するBさん 認知症の方とその家族へ 一緒に!楽しむプログラム (認知症の方と家族の一体的支援プログラム) 本人と家族が一緒に話し合い活動を楽しみます。ほかの家族とともに家族で同じ時間を過ごす中で、自然と関係性のあり方や気づきがあります。 ※協力…としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK) 話し合いによってその日の活動が決まります [キャプション] ▲としま目指せ100年「長寿村すごろく」 いきいきクラブIN豊島作成 ▲竹ぼうきを使って芝生の掃除 ▲葉束(スワッグ)作り スタッフ(認知症地域支援推進員) interview 認知症になると、気持ちが塞ぎこみ、家族と会話をするのをやめてしまう方も多くいます。ここでは、認知症の方と家族が話し合い、他の家族と活動をすることで、会話が増え日常を取り戻されています。家族も、本人の元気な姿に気持ちが和らぎ、かつての生活が蘇(よみがえ)るんです。実際に認知症すごろくゲームで惜しくも優勝を逃した認知症の奥様の様子を見て、2人で笑い合い、奥様の本来の姿を思い出していた方もいらっしゃいました。相談の場面では眉間にしわを寄せている方がこのプログラムに参加したことで、いきいきとした笑顔が戻り、職員が思わず涙したこともありましたよ。参加者の変化が見られるとわたしたちもうれしく、学ぶことがたくさんあります。ぜひ気軽に参加してくださいね。 今後の予定(年に数回、不定期開催) ●9月27日(水) 午前10時〜11時30分 としまみどりの防災公園(IKE・SUNPARK) ◇対象…認知症の方とその家族(本人だけでも参加可能)。  ◇参加方法…電話で介護予防・認知症対策グループか各高齢者総合相談センターへ。 家族の方へ 認知症介護者の会 認知症の方を介護している方が区内5か所で毎月1 回定期的に集まって、介護の悩みや不安を話したり、情報交換をしています。 電話で相談も ▼認知症電話相談 認知症の方を介護する家族の悩みと相談を受け付けています。 (公社)認知症の人と家族の会  0120-294-456(平日午前10時〜午後3時)、電話050-5358-6578(携帯から) ▼認知症110番 認知症によって介護が必要な高齢者をかかえた家族や介護者のための相談。認知症一般の医学的な相談は予約のうえ、大学の専門医に直接相談できます。 (公社)認知症予防財団   0120−654−874(月〈祝日の場合は翌平日〉・木曜日午前10時〜午後3時) だれでも 認知症カフェ 認知症の方や家族、地域の方など、だれでも参加できます。参加者同士の交流、情報交換、相談や勉強会なども実施しています。気軽に参加してください。 Message  若年性認知症のAさん ●認知症と診断された ばかりの方へ 最初は驚くと思いますが、根気強く治療を受けてくださいね。私も診断を受けた当初はすごくショックを受けましたが、半年もたつと物事を落ち着いて考えられるようになりましたよ。あきらめずに希望を持って明るく生きましょう。 ●大切にしてほしいこと 認知症になると、偏見や思いやりのない発言などが強く感じられるようになりますが、めげたりひるむことなく、自分の価値観や信念を大事にして、日々を過ごすことが大切ですよ。自分の人生は他人の価値観や評価だけで決まるものではないですからね。