===== P4-5 ===== 人をつなぐ 想いがつながる MONOづくり 区内ものづくり産業は、時代とともに発展、変化を遂げながら、現代まで続いています。今回は、第17回としまMONOづくりメッセに出展する皆さんに、ものづくりの奥にある人とのつながりやものづくりへの想いを伺いました。 [問い合わせ]としまMONOづくりメッセ実行委員会事務局(生活産業課商工グループ内) 電話4566−2742 人がつながる 想いをつないでいく 誰もが一度は目にしたことのある食品サンプル。職人が一つひとつ丁寧に作り上げ、その技術は代々引き継がれています。現代では日本独特の文化へと発展し、海外でも評価を受けています。 大和(やまと)サンプル製作所 伊藤 諒さん 上池袋4−18−2 立松マンション101(第3工房) 小さな頃から自宅や祖父の家など、身の回りのあちこちに食品サンプルのパーツがあり、当たりの前のように触れて育ってきました。祖父が創業した当初は、食品サンプルの販売とリースがメインでしたが、この体験教室は、私の父の代に「食品サンプルを実際に作ってみたい」というお客様の声から生まれました。 ここで初めてサンプルづくりに挑戦する方がほとんどのため、人気のパフェの生クリームの素材は、扱いやすいやわらかさに調整し、色も発色が良くなるようにしています。 ものづくりで大切なことは、実際に「ものに触れて、つくってみる」こと。ここは自分の手で作り上げたときの感動をダイレクトに感じてもらえる場所です。 こうした体験を機に、たくさんの方にものづくりの喜びを味わっても らえたらうれしいです。 食品サンプルは、日本を代表する文化になっています。日本のものづくり を世界に向けてさらに発信していくことが私の使命だと思っています。 [キャプション] ▲祖父から代々引き継いでいるニス用の筆。ムラが出ないよう筆先を短く加工している。 ▲仕上げのニスを塗る伊藤さん 体験教室を取材しました 本物の職人に教わりながら自分だけのオリジナルサンプルを作れます。 [キャプション] ▲クリームが崩れないようにそっと仕上げていく かわいくできた! プリンの上にのせたクリームがこだわり! トッピングが難しかったけれど、クリームいっぱいでおいしそう! タイから旅行で来ました。 食品サンプルは海外でもとても人気です。 思っていたよりは簡単にできた! 仕上がりがとてもきれい! クリームの上にフルーツやチョコレートをのせていくのが楽しい! ものづくりでつながる 笑顔届ける 普段目にしている商品のパッケージや食品の製造などで、古くから区内産業を盛り上げている企業の方に、商品の裏側にあるものづくりへの想いを伺いました。 マキノ製缶(株) 村上俊司さん、山口 慶さん 南長崎1−11−10 昭和21年に区内製薬会社の薬を入れる缶をつくるところから始まりました。時代とともに、海苔(のり)やコーヒーなどの缶づくりに移行し、開発を続けています。オリジナルの「防湿リング缶」もそのひとつで、食品を直射日光や湿気から守りたいというお客様の声から、気密性・防湿性にこだわり開発しました。ものづくりで大切なことは、製品を手に取った方に「気持ちよく使ってもらうこと」。食品の缶を捨ててしまう方は多いと思いますが、近年、大量生産・消費の時代は終わりを迎えてきています。持続可能な社会に向けて、会社として貢献できることは、繰り返し使えるものをつくることです。デザイン性も含めて、気密性・防湿性という付加価値の高い缶づくりに力を入れ、今後も「お客様に喜ばれる」ことを第一に挑戦し続けていきたいです。 [キャプション] ▲小ロットから受注可能なオリジナルプリント缶 MONOづくりメッセ ではMY CANづくり を体験できます。 (株)遠藤製餡(せいあん) 遠藤海周さん 西池袋3−12−8 戦後間もなく、まだ甘味が贅沢品(ぜいたくひん)だった頃、私の祖父が甘いもので人を笑顔にしたいという想いで創業しました。72年という歴史の中で、時代の変化に合わせて、どんな商品がお客様に喜ばれるのか開発を重ね、常にチャレンジをし続けてきています。近年では、環境や健康に配慮した商品にも力を入れ、本来捨てていたアクの中に栄養価があることがわかり、あずき茶として商品化することにも成功しました。 ものづくりは、人を喜ばせるもの。時代とともに進化をし続けながら、常にその先にいるお客様の健康と笑顔を考えています。今後も日本を代表する食品である「餡」を通じて、世界中の人を笑顔にしていきたいです。 サクラーヌbiz応援プロジェクト 起業塾やとしまスタートアップオフィスを利用されている松永さん。起業からとしまMONOづくりメッセの出展にいたるまでの想いを伺いました。 ※豊島区で起業を目指す女性や起業した女性を支援するプロジェクト 起業家 松永なおみさん 小さな頃からものをつくることが好きで、会社に勤めながらハンドメイド作家として活動していました。一度開催したワークショップを機に、ものづくりは人に教えることで、一緒に楽しめるという魅力の深さに気づかされました。そこで、子どもからおとなまでものづくりを楽しんでもらいたいという想いからワークショップを開催しています。手づくりが苦手な方もいますが、想像より簡単にできて楽しかったという声をもらうと、とてもうれしく励みになります。ものづくりはアイデアの具現化。頭に思い浮かべたデザインを試行錯誤しながらイメージに近づけていくことが、なによりの醍醐味(だいごみ)です。実は、将来の目標は発明主婦になること。これまでの経験を活(い)かして、日常のちょっとした「困った」を解決できるようなアイテムを考案していきたいです。MONOづくりメッセは初出展ですが、たくさんの人とつながれることが楽しみです。 [キャプション] ▲ハンドメイドの 天然石アクセサリー MONOづくり企業が多数出展 としまMONOづくりメッセ 2月29日(木)〜3月2日(土) 午前10時〜午後5時 ※最終日は午後4時まで サンシャインシティ展示ホールB(東池袋3-1-4文化会館ビル4階) 区内企業を中心に約90社・団体が優れた製品や高い技術、飲食・雑貨などの商品の魅力を、展示・販売を通して発信する総合見本市です。 [申し込み]当日直接会場へ。 History 第2次世界大戦後、区内では戦前から工業地帯であった高田と東池袋を中心に、印刷業が増加、区内の基幹産業となりました。 時代とともに、サービス業の存在が大きくなると、工業の存在感が薄れていきました。そこで、平成20年に実行委員会形式で「としまMONOづくりメッセ」をスタート。印刷業をはじめとした地域に息づく産業を盛り上げ、広く知ってもらうために、区内企業の優れた製品や技術を紹介しています。 [キャプション] 写真/わが郷土豊島区(昭和57年度版)より転載 各イベント・体験教室の開催時間や参加条件などの詳細は公式ホームページ参照。 ものづくり体験教室 ▼2月29日(木)・3月2日(土)  ●食品サンプルスイーツ体験   (大和サンプル製作所) ▼3月1日(金)・2日(土)  ●みつばちの蜜源植物を使った   ハーバリウム作り(西武造園(株)) ▼3月2日(土)  ●子どものための科学教室((公社)豊島法人会)  ●イラストを描いて自分だけのエコバッグづくり♪   (スーパーバッグ(株))  ●親子絵てがみ教室(日本郵便(株))  ●風と雲と雨のはなし   ((一財)日本気象協会)  ●ジオラマ作り方体験教室   ((有)さかつう) ビジネスセミナー ▼2月29日(木)  ●社会人チームから法人事業化へ、   (株)エリース東京誕生の軌跡   午後1〜2時   講師…(株)エリース東京代表取締役   COO/平井 聡氏  ●WACCA池袋プレゼンツ!   元プロ野球選手が語る、キャリア・イノベーションの重要性   午後2時30分〜3時30分   講師…Westside(同)代表/米野智人氏 ▼3月1日(金)  ●これからの時代に必要なこと〜自動生成AIなど   の進化により、今後必要とされること〜   午後1時〜2時30分    講師…(株)コムデ代表取締役/深嶋利之氏 特別企画 見て・比べて・ものづくりビフォーアフター 出展者のサービス・商品の今と昔を紹介。 特別企画 TOSHIMA HISTORY WALK 豊島区の歴史や産業を知るをテーマに、来場者参加型クイズラリーを 開催。企画参加者にはプレゼントあり。