===== P2 ===== 特集 知ることがきっと、チカラになる。 医療的ケアなどの 支援を必要とする 「子どもと家族」を支える 医療的ケアが必要な子や特別な支援が必要な子など、 誰もがその子らしくいきいきと暮らせるまち、 違いを受け入れ助け合えるまちへ。 区は、様々な支援を必要とする子どもと家族をサポートしていきます。 [問い合わせ] 障害福祉課児童・障害児支援グループ 電話03-4566-2451 豊島区長 高際みゆき  障害のあるお子さんや、医療的ケアを必要とするお子さんとそのご家族が安心して暮らせるように、4月から障害福祉サービス利用にあたっての相談支援体制を強化しました。東・西障害支援センターでは、これまでの18歳以上の方に加えて18歳未満の方も相談対象とします。そのほか、障害福祉課に「医療的ケア児等コーディネーター」として保健師を配置し、様々な相談に対応してまいります。ひとりで悩まないでくださいね。 ■24時間 子どもたちの1日を支える家族。 だからこそ、家族のケアも大切 日々の家事や仕事に加えて、子どもたちへのケアが必要となる暮らし。「不安」と常に隣合わせで、つきっきりで世話をする日々が続きます。だからこそ、子どもたちへのサポートだけでなく、家族の負担を減らすためのサービスも不可欠です。 未就学児 [ 3人家族 ]お父さん(30代)/お母さん(30代)/まーちゃん(仮名:5歳)(医療的ケア児、身体障害者手帳・愛の手帳所持) --------------------------------------------------------------- 0:00-2:00-4:00 睡眠(適宜、体位変換) 6:00-8:00 起床・おむつ交換・導尿 経管栄養・投薬 8:00-10:00 排たん 10:00 障害児通所支援(居宅訪問型児童発達支援) 自宅で日常生活における基本的な動作などの支援が受けられる 12:00 おむつ交換・導尿・体位変換 14:00 経管栄養 お昼寝 16:00-18:00 訪問看護・入浴など 週2〜3回利用。自宅で看護が受けられる 在宅レスパイト 医療的ケアのサポートを看護師が実施。家族はその間、買い物などに 18:00-20:00 おむつ交換・導尿・体位変換・経管栄養 20:00-22:00 睡眠 --------------------------------------------------------------- 就学児 [ 3人家族 ]お父さん(40代)/お母さん(40代)/ゆーちゃん(仮名:11歳)(医療的ケア児、身体障害者手帳・愛の手帳所持) --------------------------------------------------------------- 0:00 2:00 4:00 睡眠 6:00-8:00 起床・・呼吸器を取る・吸引 経管栄養・投薬・吸引 8:00 送迎 8:00-10:00-12:00 学校 (吸引・経管栄養) ※保護者付き添いの場合あり 14:00 送迎 14:00-16:00-18:00 障害児通所支援(放課後等デイサービス) 週3回利用。生活能力の向上や社会の中での交流などを図る 18:00 送迎 18:00-20:00 経管栄養・投薬・吸引 入浴・呼吸器装着 20:00-22:00 睡眠 --------------------------------------------------------------- ===== P3 ===== ■子どもの願い、家族の想い 本人と保護者、そしてきょうだい。それぞれが抱える様々な気持ち ケアが必要な子どもと暮らす家族には、我慢や解消することが難しい不安、そして言葉に表せない様々な気持ちが多く存在します。 ・本人 日々の生活で、自分にできないことはたくさん。いつも支えてくれてありがとう。でも少し休んでほしいな。 ・保護者 もし私が病気になったら、子どもの世話はどうすればいいんだろう。助けてくれる人がそばにいないと不安です。 ・きょうだい お母さん、お父さんはいつもお兄ちゃんのお世話で大変。でも、今度のピアノの発表会は観に来てほしいな。 ・きょうだい 私もみんなみたいに、家族で旅行に行きたいな。 ■みんなそれぞれ 子どもたちに必要なケアの種類。 医療的ケアとは、医師や看護師ではなく、自宅で家族などが行う医療的生活援助行為のことです。 食事や呼吸といった生きるために必要なことを、様々な医療技術や機器を活用して手助けをします。 医療的ケアを必要とする子どもたちの「できない」を通じて、どのようなケアが存在するのかを解説します。 医療的ケア児が支援を必要とすること ・食べること[経鼻経管栄養・胃ろう] 口からごはんを食べることができない子も。鼻や胃にチューブをつなぎ、直接栄養を取れるようにします。 ・排泄すること[導尿・排便管理] うまくトイレを済ませることができない子も。尿や便が出せなくなったときにチューブなどを使って排泄をサポートします。 ・呼吸すること[気管切開・吸引・吸入] 安定して息を吸ったり吐いたりすることができない子も。 痰や鼻水を吸引したり、薬や機器を使ったりした呼吸のサポートが必要です。 ・移動すること[子ども用車いす・送迎バス] 思うように歩くことができない子も。 子ども用車いすを使用していたり、学校に行く時は送迎バスを利用したりする場合もあります。 ※一人ひとり必要なケアは異なります。 ■ヘルプマーク 知ってほしい。「サポート」を必要とするサイン 内部障害や義足や人工関節など、外見からは判別できなくとも援助や配慮を必要としている方々がいます。 周囲からのサポートを得やすくなるよう、作成されたマークです。 ※区内在住・在勤・在学の方などを対象に、ヘルプマークを配付しています。 ■子ども用車いす ひとりでは移動が難しい子どもたち 病気や障害によりひとりで歩くことが難しい子どもたちは、「子ども用車いす」を使っています。 ベビーカーによく似ていますが、様々な機器を乗せることができ、重く、多くは折りたたむことができません。 ※子ども用車いすなどの補装具の費用助成制度があります。4月から制度利用の所得制限が撤廃されました。