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生命にまつわる科学技術の発展は日進月歩であり、目覚ましいものがあります。そうして様々な研究が進み、病気の治療や寿命を延ばすことが可能になることは喜ばしい一方で、生命を研究対象とすることには常に倫理的な問題がつきまとうことを忘れてはなりません。人の命はもうすでに不可侵の領域ではなくなってきています。生命にどう向き合っていくか?というテーマは永遠の課題ではありますが、日々科学技術が発展していく中で、この問題に何らかの応答することは急務となっているのです。本シンポジウムでは、5年にわたって取り組んできた生命社会学という新たな学問領域において、倫理的な課題とどう向き合っていくのかを考えます。超高齢社会を支えるためには、科学技術はもちろんのこと、技術を適切に扱ってゆくための倫理面での研究も必要不可欠であり、この二つは車の両輪のような存在です。生命科学と生命倫理の二つの分野を結ぶ新たな学問として、生命社会学は多くの研究に寄与することになるでしょう。本シンポジウムは、そうした生命社会学の在り方を基礎づけるものとなります。今回は、認知症を研究されている高島先生、再生生物学がご専門の阿形先生にご自身の研究についてお話しいただくとともに、柳先生に高齢者で重症化しがちな新型コロナウィルス感染症について解説していただきます。それらを受けて、倫理的な問題について佐藤先生、山本先生をお迎えし、考えていきます。生命にまつわる研究の最前線となる本シンポジウムに、皆様ぜひともご参加ください。
12月13日(日曜日)
午後1時30分から6時
学習院大学オンラインシンポジウム(ZOOMで開催)
13時30分
司会挨拶
小島和男教授(学習院大学文学部哲学科)
13時45分
アルツハイマー病治療薬開発の現状:マウスとヒトとのギャップ
高島明彦教授(学習院大学理学部生命科学科)
14時10分
再生医療の挑戦-サイエンスは哲学を超えられるか-
阿形清和所長(基礎生物学研究所)
14時35分
新型コロナウィルスとは何か
柳茂教授(学習院大学理学部生命科学科)
15時10分
メタ倫理学の視点から
佐藤岳詩准教授(専修大学文学部哲学科)
16時
医療倫理学的視点から
山本圭一郎室長(国立国際医療研究センター)
17時
総合討論及び質疑応答
18時
閉会挨拶
小島和男教授(学習院大学文学部哲学科)
無料
主催:学習院大学理学部生命科学科、国際センター
後援:豊島区、学習院大学理学部同窓会
事前予約10月13日から受付開始
学習院大学ブランディング事業特別サイトにて公開予定
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/research/branding2016.html
【問い合わせ】
学習院大学国際センターEmail:guic-off@gakushuin.ac.jp
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