【資料第7号】 障害者差別解消法に係る合理的配慮の実態調査について  回答率100%(61課中61課から回答有) 1 豊島区 障害者差別解消法職員対応マニュアルについて Q.1 豊島区 障害者差別解消法職員対応マニュアルについて情報共有していますか       82%の課で情報共有していただいています。 →昨年度の65%から17%上昇 Q.2 障害者対応確認のため、マニュアルを参照したことはありますか       半数以上の課がマニュアルを参照したこと       があると回答しています。       参照したことがあると回答した内、29課はマニュ       アルを参照したことにより解決できたと回答して       います。1課のみ「参照して概念はわかったが、       解決はできなかった」という事例があり、       「学校生活においての合理的配慮に関して、       マニュアル化は難しく、個別で対応を図った」と       のことでした。 2 豊島区 障害者差別解消法指定管理者及び区業務受託者対応マニュアルについて Q.1 貴課において指定管理者及び事業者に委託している業務はありますか Q.2 Q1の事業者に②に記載があるアニュアルを情報提供していますか       75%の課が委託により業務を実施しています。       委託している46課のうち半数以上の24課が       対応マニュアルを提供していませんでした。 Q.3 情報提供していないのはなぜですか Q2では情報提供をしていない課が多いという 結果でしたが、「失念していた」という課は 1/4程度であり、「委託業者が障害者への理解 をもって対応しているために、あえて提供して いない」と回答した課が半数を占めていました。 3 障害のある方が来庁時された場合の対応について (1)合理的配慮の提供について Q.1 「合理的配慮の提供」を意識した対応をしていますか すべての課が意識していると回答しています。 Q.2 「合理的配慮の提供」ができなかったことがありましたら教えてください 具体例 "・現在ジャンプ東池袋は施設大規模改修工事により仮施設にて運営しており、誰でもトイレ等は設置されていないが、改修後は誰でもトイレ、エレベーター 等を設置予定。また、特別支援学級固定級に在籍する利用者に対し、細や かに対応している。 ・高齢者福祉課は窓口が2つしかなく、スペースが小さいこと(L字)が課題。電動車椅子の方と付き添いの方がいた際、スペースがとりづらかった。 ・池袋駅まで送ってほしいとの要望は庁舎外の対応となるため、お応えできなかった。 ・車椅子の選挙人に対し、スムーズに投票できるようサポートする意味をこめて様子を見守っていたところ、「投票の秘密が守られていない」とクレームを受けた。" (2)不当な差別的取扱いについて Q.1 「不当な差別的取扱い」を意識した対応をしていますか すべての課が意識していると回答しています。 Q.2 当事者から「不当な差別的取扱い」と言われた事例がありましたら教えてください      ・事例は、ありませんでした。 4 情報保障機器に関して UDトーク・職員オリジナル機器「聞くちゃん」・コミューン・点字テプラ・点字プリンタ・ヒアリングループ 対話支援スピーカー・KIYOSUKU端末・拡大読書器 Q.1 上記以外の情報保障機器を使ったことがありますか 場所 ・GLOBAL RINGで開催のクラシックコンサート ・「Tokyo Music Evening Yube」    機器 ・kakiponを2台準備し筆談に対応 ・コミューンスピーカーの試験運用 ・障害者向け事業としての機器を所有 それぞれの課の利用者に合わせた 機器が利用されています。 Q.2 Q1で回答した情報機器を何で知りましたか 「他課で使用していたため、導入した」 という意見がありました。 5 手話通訳者派遣センターに関して Q.1 手話派遣を依頼されたことはありますか 40%の課が手話通訳派遣を依頼している と回答しています。 Q.2 どのような場合の派遣でしたか   「イベントのために事前に手配する」は4割   「来庁されてから手配している」は6割で、 状況に応じ合理的配慮の対応がなされています。 6 イベント実施に関する合理的配慮チェックシート (以下チェックシートと記載する) Q.1 イベントを実施することがありますか 約6割の課がイベントを実施しています。 Q.2 チェックシートで確認したことがありますか 「チェックシートを使用していなかったが、       申込み時に確認し,車いすの方への配慮を       行えた」という回答や「知らなかったので、       利用していく」という回答がありました。 7 電話リレーサービスに関して Q.1 電話リレーサービスを知っていますか       84%の課が電話リレーサービスを知ってい       るという回答でした。       昨年から3%上昇し、認知度が少し上がりました。 Q.2 電話リレーサービスの電話を受けたことはありますか       6課が電話リレーサービスに対応したことが       あると回答しています。       昨年度から2課増えています。 Q.3 電話リレーサービスが公共サービス(公共インフラ)であることを知っていますか       43課が知っていると回答しました。 8 障害のある方の来訪に関して Q.1 貴課において、障害のある方を対応する場面はありますか       総合窓口課等、窓口がある職場を主とした       34課で来訪が多いと回答しています。       →昨年度から9課増えています。 Q.2 その際、配慮は必要でしたか       障害がある方の対応では、配慮が必要       な状況であったという回答が9割でした。 Q.3 どのような配慮を行いましたか (自由記述欄 例 車いす対応、手話通訳等)  *複数回答有      ・話しやすいように、ローカウンターに案内し       たり、パーテーションを移動して、車いすの       動線を確保していました。      ・イベント等開催に関しては、車いす対応       を見越した会場選びをしていました。             回答から、その状況に応じて合理的配慮をして      いる状況がわかりました。 9 障害がある方を対応した場面において、困った事例等を教えてください 回答課 6課 →昨年度から2課減少した。 "(1)車いすの方が来庁されたが、執務室が車いすに対応していない。 " (2)階段しかない建物での車いすの方の移動の際はどうしたらよいか。 →職員で対応できない場合は、できない旨を伝えても合理的配慮の欠如にはならないが、   車椅子の方が階段を上がるのではなく、職員が下りて対応できる方法等を考えておきましょう。 (3)車椅子の介助が慣れていないため、速度がよくわからなかった。通路が狭く、車椅子が通れないため遠回りをしなけれ ばならなかった。白杖の方の介助も同じく、歩く速度、歩調を合わせるのが難しかった。 →車椅子や白杖の方の介助は、ゆっくりと相手に合わせる気持ちで対応してください。 (4)ヘルプマークのある方が急に具合が悪くなったとのことで、対応に困った。 →職員救急マニュアルに従って対応してください。  ヘルプカードをお持ちであれば、そちらに対応が記載してある場合もあります。 "(5)車いすの対応や白杖をお持ちの方のサポートは、研修を受けているわけではないので何かあったらと怖く感じること " があった。 →サポート講座を「としまななまるチャンネル」で発信しています。ご参考にしてください。 (6)イベント終了後、エレベーター使用者が多く、車いす使用者がエレベーターをスムーズに利用できなかった。 ・次年度から区切って退場させる規制退場により、車いす利用者を優先的に案内したことにより解消できたとの  ことです。 (7)各種申請書を点字で用意して欲しい。 →すべての申請書を点字で対応することは困難です。  申請が必要な内容について、点字による案内文を作成したり、代筆や聞き取りにより対応できる旨   を点字でお知らせすることはできると考えられます。 障害福祉課に点字プリンターがありますので活用してください (8)エレベーターがないので、2~3階へアクセス出来ない (9)精神障害の方が窓口で大声を出されたときに、どう落ち着いていただくかが難しい。 →大きな声を出されるということは困っているということです。落ち着いてから何に困っているか改めて確認してくだ   さい。席を移動したり、別室を案内できれば落ち着くきっかけになることもあります。深呼吸をしていただくことも 対応方法の一つです。 (10)混雑時のスペースの確保、窓口の確保(椅子に座って受付できる窓口が1つのみ) (11)目に見えない障害がある方を対応する場合に、配慮がいたらず、いらだつ様子があったり、窓口では専門的な 知識がないため対応が不十分となってしまうことがありました。 (12)公園等を整備する際、障害の種類により意見が異なる場合がよくある。それらの落としどころがない場合が非    常に困る。 10 障害のある方を対応した場面において、喜ばれた事例等を教えてください 回答課 9課 "(1)手話通訳に対応したとき、「ありがとう」と言っていただいた。 " (2)イベントで手話通訳を依頼したため、聴覚障害者と意思疎通が図れた。 (3)研修でスクリーンに自動字幕表示をしたら、聴覚障害者の方に喜ばれた。 (4)車いすの方を対応した際に、高いところにあるチラシをとれない様子だったので、声掛けをしてサポートした際、 「ありがとう」と言われた。 (5)インクルーシブ公園の整備やインクルーシブ遊具を設置したことにより、利用者が増えた。 (6)障害の方の意見を反映し、道路整備を行った。 (7)視覚障害の方に肩を貸したら、「コロナ禍になって肩や腕を貸してくれる方が減った。安心して歩ける。 「ありがとう」と言われた。 (8)転入時に必要な手続きを、丁寧に伝えたら、喜んでくださった。 (9)証明書発行機に視覚障害者用の機能を付けている。窓口で対応せずに発行できる。 (10)避難訓練に参加希望した車いすの方のために、エレベーターのある避難所で訓練を実施したところ、 「ありがとう」と言っていただいた。  多くの課において障害のある方への適切なご対応をしていただきましてありがとうございます。 たくさんの方からのありがとうの声が、より増えるように、各課からの回答を参考に、 来庁された障害のある方が負担なく過ごせるように努めていきましょう。 引き続き、障害のある方への合理的配慮をお願いいたします。 アンケート結果を受けて障害福祉課からお願い アンケート項目ごとにお願いしたいことは以下のとおりです   2 豊島区 障害者差別解消法指定管理者および区業務受託者マニュアルについて  ・委託事業者にマニュアルの情報提供をしていない課が多く見受けられました。   障害者対応等に関して、熟知しているから提供していないという回答が多くありましたが、   区業務受託者対応マニュアルはホームページからみられる旨はお伝えください。   4 情報保障機器について  ・障害福祉課に点字プリンターがあります。障害福祉課 管理政策推進グループにお声掛けいただ   ければ、使い方をお伝え致しますので、ぜひ活用ください。  ・障害者向けの情報保障機器の情報がありましたら、随時お知らせください。   7 電話リレーサービスについて  ・8割の方が知っているという回答でしたが、まだまだ啓発が必要です。発信のご協力をお願いいた   します。   8 障害のある方の来庁に関して  ・障害のある方が来庁された際、合理的配慮の提供していただき、ありがとうございます。   障害のある方が困っていることがありましたら、共に対応策を検討(建設的対話)し、合理的配慮に   つなげていきましょう。