=== p2-3 === 特集 としまの安全・安心を守る まちの景観を損なう路上喫煙やポイ捨て、巧妙な手口で金銭をだまし取る特殊詐欺。誰もが安全・安心に暮らせるまちにするためには、 それらの問題にどのように向き合ったらよいのでしょうか。地域の取組みや実際の詐欺の手口などからヒントを探ります。 路上喫煙・ポイ捨てをやめよう 路上喫煙やたばこのポイ捨ては、周囲への健康被害や景観の悪化だけでなく、火災や環境汚染の原因にもなります。実際に、不安の声が区へ複数寄せられています。誰もが気持ちよく歩けるまちを守るために、区では「豊島区たばこルール」を制定し、区内全域で路上喫煙を禁止しています。 問 環境美化グループ電話03-3981-2690 豊島区たばこルール 私たちにできること まちの喫煙所を利用する 路上喫煙・ポイ捨ての防止を目的に区内6カ所に喫煙所を設置しています。 区指定喫煙所 NEW 池袋駅西口東京芸術劇場前喫煙所 池袋駅東口喫煙所 池袋駅北口喫煙所 ファミリーマート立教通り店 THE TOBACCO IKEBUKURO THE TOBACCO IKEBUKURO SECOND NEW 池袋駅西口にコンテナ型の喫煙所を新設 地域の方々から要望が多かった公衆喫煙所を、9月1日に東京芸術劇場前にオープンしました。区内初のコンテナ型喫煙所で、加熱式たばこエリアと紙巻たばこエリアに分かれています。 コンテナ型のメリット 1 高性能脱臭機でたばこの煙や臭いが外に漏れない 2 受動喫煙防止対策として効果的 3 たばこを吸う人も吸わない人も快適 COMMENT 一人ひとりの意識改革で、としまのまちをもっと美しく。 としまシルバースターズ 大森さん 環境美化活動のなかで、たばこの吸い殻を頻繁に見かけます。 路地裏など、人目が届かない場所での喫煙も多く、火がついたまま捨てられた吸い殻が火災につながるのでは、という危機感をもっています。 活動をしていると、地域美化への意識が高まり、プライベートでも路上のごみにすぐ気づけるようになりました。まちをきれいにするのは、区民一人ひとりのほんの少しの心がけ。私たちが先陣をきって、まちの美しさと安全を守っていきたいと思います。 としまシルバースターズ (シルバー人材センター) 社会貢献意欲のある会員の皆さんで組織された、環境美化グループです。華やかな赤いユニフォームがトレードマーク。池袋駅周辺で環境美化に従事するほか、路上喫煙やポイ捨て防止の声かけにも取り組んでいます。 特殊詐欺被害にあわない対策を 相手を信用させて、電話やメールなどを通じて金銭をだまし取る「特殊詐欺」。警察官、家族や知人を装った詐欺、還付金詐欺、SNSを通じた詐欺……。 人の心の隙につけ込む手口は近年ますます巧妙化しており、誰もが狙われる可能性があります。 被害にあわないために、正しい知識を身につけておくことが大切です。 問 治安対策グループ電話03-3981-1433 巧妙化する特殊詐欺の今 年々1件あたりの被害額が増加 豊島区民の特殊詐欺被害額 (令和7年1〜9月末の合計) 約5億6,750万円 前年同期比 約3億2,950万円 増 1件あたりの平均被害額 (令和7年1〜9月末の状況) 約873万円 前年同期比 約630万円 増 動画を見て被害防止!特集詐欺の手口を知ろう (特殊詐欺根絶アクションプログラム・東京) 20〜60代の現役世代にも被害が拡大 今年の1〜6月(上半期)で、東京都の特殊詐欺被害者の約6割が若者を含む60代以下でした。また、東京都特殊詐欺被害のうち、警察官を装う「警察官騙り」などの「オレオレ詐欺」が約7割を占めています。 東京都特殊詐欺被害件数(年代別) 令和6年上半期1,538件 令和7年上半期2,163件 20代以下 令和6年上半期 36件 令和7年上半期 237件(前年比6.5倍) 30代 令和6年上半期 35件 令和7年上半期 260件(前年比7.4倍) 40代 令和6年上半期 49件 令和7年上半期 198件(前年比4.0倍) 50代 令和6年上半期 83件 令和7年上半期 260件(前年比3.1倍) 60代 令和6年上半期 283件 令和7年上半期 342件(前年比1.2倍) 現役世代に被害急増中 70代 令和6年上半期 412件 令和7年上半期 311件 80代 令和6年上半期 559件 令和7年上半期 480件 90代以上 令和6年上半期 81件 令和7年上半期 75件 私たちにできること 特殊詐欺の手口を知り、警戒する COMMENT まち全体で防犯意識を高め、詐欺ゼロの安全な豊島区へ。 としま防犯アイドル 宇崎 真里愛さん(うざきまりあ) 特殊詐欺被害防止の活動に取り組むなかで感じるのは、身近なところでも被害が起きていること、そしてその手口が年々複雑で巧妙になっていることです。詐欺と聞くと高齢者が狙われる印象があるかもしれませんが、最近はSNSなどを使って若い世代を標的にするケースも増えています。年齢を問わず、一人ひとりが気をつけなければなりません。 被害にあわないために大事なことは2つ。1つは、詐欺の手口を知り、日頃から備えること。例えば、電話での詐欺が多いとわかれば「知らない電話番号には出ない」、「自動通話録音機を活用する」などの対策ができます。もう1つは、何かあったときに周りへ相談できる関係づくり。防犯の基本は「あいさつ」とも言われます。皆さんにもぜひ、地域のつながりを通して意識を高めていただきたいです。 人の優しさや不安につけ込んでお金を奪う詐欺は、絶対に許せません。これからも活動を通じて、明るく安全な豊島区を皆さんと一緒に作っていけたらうれしいです。 としま防犯アイドルの活動 区内のパトロールやごみ拾い、防犯キャンペーンに数多く参加。 特殊詐欺被害の防止にも力を入れ、街頭と青色防犯パトロールカーでの呼びかけや、SNSでの注意喚起を積極的にしています。 次のページで詐欺事例を学ぼう! 2広報としま 令和7年(2025年)12月1日号 No.2113 3