2 特集 としまの桜を知って、 もっとまちを、好きになる ソメイヨシノ 発祥 のまち としま 春には美しい桜が咲き誇るとしまのまち。中でも、ソメイヨシノは駒込発祥で区のシンボルでもあります。 ソメイヨシノ発祥のまち、としまをより深く知り、桜をもっと楽しみましょう。 観光交流グループ・03-3981-1316 Somei-yoshino Story 意外と知らない? 豊島区駒込が発祥の地! ソメイヨシノ物語 01 発祥の 場所は? 染井(現在の豊島区駒込)は江戸時代から明治時代にかけて、当時の日本を代表する「園芸都市」であり、多くの植木屋が住む地域でした。ソメイヨシノはこの地から全国に売り広められたといわれています。駒込には至る所にソメイヨシノを感じられる場所があります。 02 名前の 由来は? 元々は染井の植木屋が「ヨシノザクラ」の名前で売り出していたものでした。一方で、奈良県の吉野山に自生していたヤマザクラも「ヨシノザクラ」と呼ばれており、混同を避けるため「染井」の名を冠して「ソメイヨシノ」と命名されたといわれています。 03 どんな 桜なの? オオシマザクラとエドヒガンという2種類の桜の交配種だと考えられています。ほかの桜に比べて成長が早く、5年で花をつけます。葉が出る前に花が咲くのが特徴で、満開の姿がとても美しく、多くの人を魅了し長きにわたり愛されています。 04 豊島区との かかわりは? 昭和48年に区の木に指定されました。また、区制施行80周年を記念してソメイヨシノをモチーフにした新しい区のシンボルマークが作られました。駒込では、ソメイヨシノの苗木を交流都市へ植樹する活動などを通して、地域の方とともにソメイヨシノ発祥の地をPRしています。 05 桜を守る 活動も ソメイヨシノは種をつけないため、オオシマザクラを台木に、ソメイヨシノの穂木をつける「接ぎ木」という手法で増やします。令和6年度には駒込小学校の児童と地域の方が「接ぎ木」した苗木を、染井よしの桜の里公園にある苗床に植樹しました。駒込生まれの桜を未来へつなぐ活動をしています。 広報としま 令和8年(2026年)3月1日号 No.2119 ================================ 3 Interview ソメイヨシノを通して 地域の魅力づくりに 尽力する。 染井よしの桜の里駒込協議会 会長 小川幸雄さん ソメイヨシノ発祥の地 駒込で始まった地域づくり  「駒込がソメイヨシノ発祥の地であることを、何か形にして残したい」。そんな思いから、駒込の地域づくりが動き出したのは昭和63年の4月。まずは駒込駅前にある広場を「染井吉野桜記念公園」として整備しようと、地域の有志と各町会のメンバーで活動を始めました。ソメイヨシノに加え、その原種といわれるオオシマザクラとエドヒガンが植えられて平成6年には記念公園が完成。ちょっとしたお花見が楽しめる憩いの場として、駅の利用者や地域の人たちから広く親しまれるスポットが誕生しました。その後も、ソメイヨシノ発祥の地としてさらなる周知を図るため、平成12年には第1回「染井よしの桜まつり」を開催。加えて、地域ブランドづくりを目的とした「駒込ブランド事業」に取り組みました。平成21年にはそれらの事業が一本化され、現在の「染井よしの桜の里駒込協議会」が発足。この協議会を中心として町会や地域団体、有志が力を合わせてソメイヨシノを通じたまちづくりを続けています。 染井よしの桜まつり 桜を通じて広がる 人と地域の輪  桜まつりは、今年で24回目を迎えます。交通安全週間と時期を合わせて開催していることから、交通安全啓発を兼ねた霜降橋から駒込駅まで続くパレードが恒例となっています。パレードには、区長や豊島区観光協会の桜の観光大使も参加。また、地元の十文字中学・高等学校や駒込中学校の吹奏楽部、駒込小学校の鼓笛隊も参加するなど、地域を巻き込んだ大きな行事へと発展しています。昨年11月には11回目となる秋祭りも開催しました。地域店舗の出店、秩父市をはじめとした交流のある地域の物産展など、観光課とも連携することで交流の輪が広がっています。  お祭り以外にも、駒込には桜に関する行事やスポットが数多くあります。例えば、毎年多くの地域住民が参加する「そめいよしの さくら開花予想クイズ」。開花宣言の基準となるのは駒込小学校の「駒桜」で、これは豊島区全体の開花宣言の基準木にもなっています。ほかにも、JR駒込駅発車メロディーとして流れる「さくらさくら」や、駅前にある「さくらポスト」、交番のピンク色の屋根など、地域全体で桜を感じられる工夫がいくつも施されています。そして駒込エリアの大きな魅力の1つは、シーズン中であれば地域内のどこでもお花見ができること。各町会で独自にお花見が催されるなど、地域の方々が桜への深い愛情を持っていることを感じます。協議会では「桜物語」という、駒込・巣鴨エリアの桜の名所を散策できるマップを作成しました。協議会メンバーが中心となって、マップを使って巡るお花見ツアーは、地域住民に限らず誰でも参加できます。 さくらポスト 駒桜  ビルやマンションの建設により、やむを得ず伐採されてしまうこともありますが、桜を守り増やす活動もしっかりと続いています。駒込小学校では、桜の特徴やソメイヨシノの歴史、地域の桜について学ぶ「桜検定」を実施。調べた内容を発表する機会も設けられました。さらに、児童と地域住民が協力して「接ぎ木」を継続的に行っており、昨年は50本のうちおよそ20本が無事に根付きました。桜は子どもたちにとっても身近な存在となっています。 ソメイヨシノを次世代、 そして新たな地域へとつなげる  染井よしの桜の里駒込協議会では、活動を未来へつなぐ施策にも力を入れています。その1つが協議会の体制づくりです。私が会長に就任した昨年の10月、事務局や総務に各町会の青年部や若手を迎え、会計や受付には女性メンバーも加わり、組織の若返りを進めました。桜まつりなどの行事では今後、住民が誰でも参加でき、子どもたちの発表の場にもなるようなコンテストを開催するなど、より地域を巻き込んだ新しい取組みも検討中です。若い世代の自由な発想を取り入れつつ、協議会メンバーで話し合いながら、ソメイヨシノを活用した新しい魅力づくりに挑戦していきます。また近年は、福島県猪苗代町にある「猪苗代四季の里」など、他府県への植樹を通じた交流事業も盛んに行っています。植樹先のソメイヨシノを訪ねるバスツアーなど、こちらも地域住民が参加できる交流の形を検討しています。駒込の桜とともに育まれてきた人と人とのつながりを次の世代へ、そして新たな地域へとつなぎながら、これからも駒込をソメイヨシノ発祥の地として発展させていきたいです。 植樹の様子 ==============================