現計画におけるこれまでの取組み 施策体系① 地域の支え合いと福祉コミュニティの形成 障害のあるかたの重度化や高齢化、介助するご家族の高齢化などに対応できるよう、相互理解と支え合いに基づく、福祉コミュニティづくりとコミュニティソーシャルワーク 機能の強化を図りました。 〈主な取組み事業〉 ○障害者サポート講座 障害のあるかたのサポート方法を配信している障害者サポート講座を小学生でも分かりやすい内容にするため、子ども会議に参加した小学生の協力のもと、子ども版障害者サポート講座を配信しました。 ○ヘルプマーク・ヘルプカードの普及啓発 困ったときに配慮や手助けをお願いしやすくするためのヘルプマークとヘルプカードの普及を図るため、セットにして持ち運ぶことができる「さをり織りケース」を無料配布しています。 また、イベント開催時には、ポスターやパネル展示を行い、周知・啓発を進めています。 令和8年度からは、障害のあるかたが必要とするサポートを絵で表現したサポートカードを配布しています。 ○高次脳機能障害者支援対策事業 全年齢を対象とした相談支援を実施するとともに、一番身近な支援者である家族同士が支え合えるよう家族交流会を開催しました。併せて、区内外の関係機関とのネットワークづくり、情報共有を目的とした連絡会を開催しています。 また、講演会やセミナーの開催とともに、パンフレットの配布などを通じて、区民や関係者に「高次脳機能障害」の周知・啓発を図りました。 ○地域生活支援拠点(面的整備型)の拠点事業の推進 障害のあるかたの高齢化・重度化や、親亡き後を見据え、相談や緊急時の受入れといった複数の機能を持つ拠点として、多機能型の地域生活支援拠点を整備しました。令和5年度からは地域生活支援拠点等コーディネーターを配置し、今ある社会資源をより有効的に活用するために地域生活支援拠点の面的整備を進めています。   現計画の施策体系② 包括的な支援体制の構築 障害だけでなく、複合的な課題のあるかたが住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、既存の相談支援や地域づくり支援の取組みを活かし、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズに対応する「重層的支援体制」により必要なサービスが総合的・包括的に提供される相談体制を推進しました。 〈主な取組み事業〉 ○基幹相談支援センター事業 障害のあるかたやそのご家族などの多様な相談に対応する総合的な相談支援機関として、基幹相談支援センターを設置しています。 ご相談の内容に応じて、情報提供、適切な相談窓口やサービス等のご案内、関係機関との連携による専門的な支援を実施しています。また、地域の相談支援事業所等との連携強化を促進することで、相談支援のネットワークづくりを担っています。 ○精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築 精神障害のあるかたも地域の中で自分らしく暮らしていけるよう、協議の場において国の広域アドバイザーのアドバイスを受けながら、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進めました。 また、当事者の「経験」から支援者が「当事者にとって良かったこと」「助かった資源」について学び、当事者・支援者双方にとってより良い地域になるための資源を考える機会とするため、「当事者まんなかワークショップ」を開催し、当事者が必要としている支援や資源を見える化しました。 ○精神障害のあるかたに対するアウトリーチ 活動の活用 未治療や医療中断などのため、地域社会での生活に困難をきたしている精神障害のあるかたに対し、地域精神保健相談員や地区担当保健師、精神科医のチームが訪問型支援を行いました。これにより、適切な医療に結び付け、その後の地域生活定着に向けた支援を継続的かつ計画的に実施し、本人及び家族、住民が安心して地域生活を送ることができる環境づくりの推進を図りました。 ○発達障害 者心理相談補助事業 区内大学と連携し、発達障害のあるかたやそのご家族が発達障害に起因した社会生活上の問題について、心理相談事業を利用した場合の利用料の一部を補助しています。これにより、事業を利用する発達障害のあるかたやそのご家族の費用負担を軽減し、悩みや問題解決の一助になっています。 ○健康づくりの 推進 スポーツに触れるきっかけづくりとして、スポーツのつどい、みんなのヨガ教室などを開催し、健康づくりの促進をしました。   現計画の施策体系③ 障害児支援の充実 子どもの成長過程によって支援が途切れることがないよう、保健・医療・保育・教育・就労支援等の関係機関が連携し、切れ目ない支援体制を構築しています。 〈主な取組み事業〉 ○区立児童発達支援センターの整備 心身に障害のある子や発達に心配のある子に対し、相談や個別指導による援助等を行う施設として、「区立児童発達支援センター」を整備しました。地域の障害児支援の中核として、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの提供事業者と連携を行っています。 ○医療的ケアが必要なかたへの支援 医療的ケア児やそのご家族が利用できる主な行政サービスについて、対象事業と担当窓口を示したご案内を改訂し、ホームページに掲載することで、相談しやすい体制づくりを進めました。 また、令和8年度からは「重度心身障害者(児)日常生活用具給付事業」に、新たに蓄電池・自家発電装置を給付種目に加え、医療的ケアが必要なかたへの支援を拡充しました。 ○豊島区医療的ケア児等支援協議会の運営 医療的ケア児等に関して、各取組みの情報共有及び支援に向けた関係機関との連携など、様々な事項について協議を行い、適切な支援につなげました。 ○重症心身障害児(者)等在宅レスパイト ・就労等支援事業の拡充 「年間利用上限時間」及び「看護師等の派遣先」を拡充しました。年間利用上限時間を144時間から288時間に引き上げるとともに、看護師等を自宅・学校に限らず派遣できるようにしました。 ○医療的ケア児等介護等支援助成事業 令和8年度からは、豊島区子ども若者応援基金を活用して、医療的ケア児と重症心身障害児の保護者の方の負担を軽減することを目的に、介護等に係る費用の助成を行えるようにしました。 現計画の施策体系④ 地域生活支援の充実 障害のあるかたが安心して地域での日常を過ごすことができるよう、在宅生活を支える各種サービスや相談窓口の充実を図りました。 また、医療的ケアが必要なかたや難病患者、強度行動障害、高次脳機能障害等の障害特性に配慮したきめ細かい支援体制の整備を進めました。 〈主な取組み事業〉 ○地域支援協議会の運営 障害のあるかたが充実した日常生活や社会生活を送れる地域社会の実現を図るため、民間事業所、就労支援、教育、権利擁護などの関係者や障害者相談員、障害当事者を構成員として地域支援協議会を開催し、地域関係機関によるネットワーク構築に向けた課題整理を行いました。 ○発達障害者支援事業 発達障害者相談窓口において、発達障害に関し、あらゆる年齢層の当事者・ご家族からの相談に応じています。関係部署と連携を図るため、豊島区発達障害者支援ネットワーク会議を開催し、ライフステージを通じて一貫した支援が受けられるよう、体制づくりを行いました。 ○地域生活移行支援事業 退院することが可能な精神障害のあるかたの円滑な地域移行を促進するため、地域移行に向けた周知・啓発、関係機関のネットワーク構築及びピアサポーター の活用による対象者への働きかけを行いました。 ○失語症の人のコミュニケーション支援 事業 失語症のかたが参加している団体に対して、コミュニケーション支援者を派遣することで、失語症のかた同士の交流や地域での社会参加ができるための支援を行いました。 また、令和7年度からは個人に対する派遣も対象に加え、失語症のかたが地域で生活するうえでのコミュニケーションを確保するために、コミュニケーション支援者が外出に同行できるように支援を拡充しました。 ○生活期リハビリ事業・地域活動支援センター事業 中途障害(身体障害、難病、高次脳機能障害等)のかたの生活再建や就労復帰を支援するため、リハビリテーション専門職と看護師による個別の通所リハビリ・評価、相談対応を行います。また、就労困難な中途障害のかたを対象に、日々のできごとや自分のことを語り合ったり、仲間と一緒に創作活動、軽スポーツ、園芸などを行っています。 〇入浴サービス事業   家庭や公衆浴場での入浴が困難な知的障害・身体障害のある方に、入浴の機会を提供し、健康の維持・増進、生活の質の向上を支援します。   移動入浴車で訪問し、特殊浴槽による「訪問入浴」と、豊島区立心身障害者福祉センター内の入浴室で行う「施設入浴(機械入浴・介助入浴)」があります。   現計画の施策体系⑤ 就労支援の充実 障害のあるかたが働くことの喜びや達成感を得ながら地域で自立した生活を過ごせるよう就労に関わる支援のほか、生活全般の支援の充実を図りました。また、就職後のフォローアップを含めたサポート体制など、継続した支援を提供できる体制づくりを進めました。 その他にも、新たな障害者雇用モデルの実証実験を実施し、長時間の就労が困難なかたに適した就労形態の整備を進めました。 〈主な取組み事業〉 ○障害者就労支援事業 障害者の一般就労の機会の拡大を図るとともに、障害のあるかたが安心して働き続けられるよう、身近な地域において就労面と生活面の支援を一体的に提供することにより、障害者の一般就労を促進し、障害のあるかたの自立と社会参加の一層の促進に資するべく事業を実施しています。 具体的には、就労移行支援や就労定着支援として、障害のあるかたの雇用の安定を実現するため、職業相談などに加え、就職後のサポートを行いました。関係機関と連携し、一般就労機会の拡大、自立と社会参加の一層の促進を図るとともに、職場定着支援を充実させることで、就職後も安心して働き続けられるように支援しています。 ○障害者の福祉的就労推進事業 障害のあるかたの社会参加や、工賃の向上を図ることを目的に、ものづくりを通じて地域とのつながりを深めるため、区内の障害福祉施設のネットワーク活動を支援し、としまMONOづくりメッセへの出店や、庁舎内に商品販売エリア(カフェふれあい前常設商品棚など)の設置などを行っています。 さらに、共同受注ネットワークなどの運営や自主製品販売、各種勉強会を通じて、施設間の連携体制の強化を図りました。 ○共同受注ネットワークづくり 障害福祉施設が自立した受注体制の運営を実現し、豊島区全体の工賃向上を図るため、区内障害者就労施設などが連携して「豊島区共同受注ネットワーク」を運営しています。  (〇ページコラム参照) ○IKE・SUNPARK ファーマーズマーケット IKE・SUNPARKで開催されているファーマーズマーケットにおいて、「はあとの木」に参加している障害福祉施設に出店を促し、区内の就労施設で製作された、心のこもった商品の販売促進を行っています。 また、「はあとの木」参加事業所の自主製品を景品にした射的イベントを開催するなど、子どもたちも参加しやすいイベントを開催し、幅広い世代にわたった周知・啓発を進めています。  現計画の施策体系⑥ 権利擁護の推進  障害を理由とした不当な差別や虐待のない、障害のあるかたもないかたも互いに尊重し、共生できる社会づくりを推進しました。 また障害により判断能力が不十分で法的な対応が必要なかたが地域で安心して生活できるよう、成年後見制度などの取組みを推進しました。 〈主な取組み事業〉 ○障害を理由とする差別の解消に関する取組み 豊島区障害者権利擁護協議会を開催し、地域の関係機関によるネットワーク構築などに関すること、障害を理由とする差別に関する相談、差別解消に資する取組みの周知・啓発に関することなどを協議し、障害のあるかたの権利擁護につなげました。 また、障害者差別解消に関する区民向けパンフレットを用いて、障害者理解促進のための啓発に取組んでいます。 ○啓発活動などの強化 「障害者週間」や「世界自閉症啓発デー」、「発達障害者啓発週間」などに合わせて、広報としまや中央図書館などで、障害及び障害のあるかたに関する理解と配慮に関する啓発活動を実施しました。 ○成年後見制度利用支援 福祉サービス権利擁護支援室「サポートとしま」を権利擁護支援の中核的な機関として位置付け、講演会などを通じ、成年後見制度についての周知・啓発を進めるとともに、区長申し立て による法定後見制度の活用など、判断能力の不十分なかたの支援を行っています。また、資産が少なく申立費用を負担することが困難であるかた、成年後見人等に対する報酬等が支払えないかたに対し助成を行っています。 ○障害者虐待防止センターの運営 障害のあるかたの権利を守り、虐待を未然に防ぐため、豊島区立心身障害者福祉センター内に「障害者虐待防止センター」を設置しています。虐待に気づいたかたや、支援に悩むご家族が、決してひとりで抱え込むことなく、いつでも安心して相談できる体制を整え、迅速な対応と適切な支援につなげます。 ○障害者の虐待防止に関する啓発 障害者虐待の早期発見に向け、相談窓口である「障害者虐待防止センター」の役割について、区 ホームページや広報紙、窓口での案内を通じて周知を図りました。また、施設・事業所における虐待 防止を徹底するため、令和6年度の報酬改定で義務化された事項(虐待防止委員会の開催、 虐待防止研修の実施等)について、事業所連絡会等の機会を通じ、説明と啓発を行いました。   現計画の施策体系⑦ 保健福祉人材の育成とサービスの質の確保および向上  区職員や民間事業所の障害福祉専門職などの充実・レベルアップに継続的に取組み、計画的な指導検査を実施することで、質の高い障害福祉サービスの提供を図りました。  また、障害福祉サービス従事者の研修費用の助成により、福祉人材の確保を図りました。 〈主な取組み事業〉 ○専門人材育成のための研修費用助成 区内の障害福祉サービス事業所などに従事している職員の専門性を高めるため、喀痰吸引等研修、強度行動障害支援者養成研修、同行援護従業者養成研修の受講料などの一部を助成する事業を実施しています。また、移動支援体制を充実させるため、令和7年度より移動支援従事者養成研修についても助成の対象としました。(〇ページコラム参照) ○指定特定相談支援事業所へのサポート 基幹相談支援センターにおいて、区内の相談支援事業所に対して、連絡会や講演・研修を開催するとともに、事例検討会などの機能強化事業を行うことにより、ネットワークの構築や相談支援能力の向上を図りました。地域の相談支援事業所に対する後方支援や人材育成を行うことで、各機関とのネットワークを強化し、地域全体で質の高い相談支援を提供できるよう体制整備に努めています。 ○区の専管組織による計画的な障害福祉サービス事業所等への指導検査の実施 障害福祉サービス事業所等の適正な事業運営と利用者保護などの観点から、障害福祉サービスの質の向上や自立支援給付に係る費用などの支給の適正化を図るため、指導検査を実施しています。 現計画の施策体系⑧ 災害時の福祉・医療・保健衛生体制の整備  災害時に障害のあるかたに必要な支援や配慮が提供できるよう、災害時要援護者名簿や避難所の整備のほか、災害発生後の支援に至るまで、切れ目のない支援が行われる体制づくりを進めました。 〈主な取組み事業〉 ○地域における防災訓練への参加促進 安全対策委員会 において、地域の町会が主催する救援センター立ち上げ訓練に参加し、障害の あるかたを受入れる際の課題などについて協議を行いました。 ○障害者防災の手引きの改訂 災害発生時の備えとして障害のあるかた向けの防災マニュアル「豊島区障害者防災の手引き」を改訂し、新たに高次脳機能障害のかたや発達障害のあるかた、医療的ケアが必要なかた、人工透析治療をされているかた等が災害に備えて準備するべき点やサポート方法等を追加しました。窓口での配布とともに町会・自治会など関係機関に配布し、周知・啓発を図っています。 ○福祉救援センターの整備・訓練・周知・運営(備蓄) 心身障害福祉センターにおいて福祉救援センター立ち上げ訓練を実施し、センター立ち上げの手順を確認するとともに、課題の抽出・検討を行いました。また、令和7年度から各福祉救援センターに、災害時用のトイレや蓄電池など、福祉救援センターの運営に必要な備品を配付しました。   現計画の施策体系⑨ 福祉のまちづくりの推進 日常生活上のさまざまな障壁(バリア)を解消することで、誰もが安全・安心で快適な暮らしを実感し、気軽に外出したいと思える環境づくりを推進しました。 また、ICTやAI技術を活用したシステムの導入により、情報アクセシビリティの推進を図りました。 〈主な取組み事業〉 ○視覚障害者外出支援事業 鉄道事業者と連携した取組みとして、視覚障害者専用のナビゲーションアプリ「shikAI(シカイ)」を導入し、音声案内により進む方向や距離を伝えることで、視覚障害のあるかたが安心して目的地までたどりつけるためのシステムの運用を行っています。 現在は、区役所、東池袋駅、中央図書館の3地点をつなぐルートを形成しています。 ○ICTの積極的活用 手話ユーザーと音声ユーザーのコミュニケーションをより円滑にするために民間企業が開発した、最新のICTやAI技術を活用したシステム「SureTalk」の実証実験に参加しています。 ○障害福祉課関係窓口でのコミューン、UDトーク、点字プリンターなどの活用 障害のあるかたとの円滑な意思疎通支援を行うため、マイクを使って語りかけると、声が聴き取りや すくなるスピーカーの「コミューン」、音声認識によって話した言葉を文字変換してタブレットで表示す る「UDトーク」、点字を印刷することができる「点字プリンター」を導入し、意思疎通支援を推進し ています。 ○通知の送付に係る点字による情報提供 視覚障害のかたへの情報保障のため、令和7年度より、点字による情報提供を希望する区民のかたへ区から発送する郵送物の一部に「発送元」と「連絡先」がわかる点字シールを貼付する事業を開始しました。   現計画の施策体系⑩ 文化活動を通じたインクルーシブな社会の推進  文化活動・スポーツ活動に積極的に参加できるような環境整備を進めることで、障害のあるかたの社会参加や交流、健康づくりを推進しました。 〈主な取組み事業〉 ○障害者アート教室 決められた道具や制作方法の中で行うのではなく、参加者それぞれが使いたい道具を選び、ありのままの感性を大切にし、気軽にアートに親しむことができる障害者アート教室を開催しました。 ○障害者文化活動推進事業 豊島区障害者美術展(ときめき想造展)、区役所本庁舎の「まるごとミュージアム」、「Echika池袋ギャラリー」、「まちかど回遊美術館」などを開催し、障害のあるかたの作品や制作活動などを紹介することで、障害のあるかたへの理解を深め、社会参加を促進しています。 ○デフリンピック開催を契機とした障害者理解の推進 東京2025デフリンピック大会の開催を契機に、初心者向け手話講習会やデフリンピックキャラバンカーを用いたイベントを開催し、手話言語の普及啓発を行いました。 ○ふくし健康まつり 障害福祉関係団体による自主製作品の販売やパラスポーツの体験などのほか、障害のあるかたのダンスパフォーマンスなどを行い、幅広い世代へ障害のあるかたへの理解促進に向けた周知・啓発を図りました。