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としま案内人雑司ヶ谷 小池 陸子さん

更新日:2021年3月9日

インタビュー

日常の活動として雑司が谷のガイドを行っています。どのようなルートでまわるか複数のコースを用意していますが、お客様の要望に合わせて興味があるスポットのご案内をします。例えば雑司ケ谷霊園に眠る著名人のお墓を巡るといったコースですが、そこはより深掘りをするかたちで柔軟にご案内しています。

ガイドの申し込みは、遠方だと北海道の方からもお話をいただいたことがあります。豊島区内外・近隣の方が多いのですが、東京に遊びにくる家族連れの方、他には民間企業の研修であったり大学生や地元の小学生の社会科見学の場合もあります。

お客様の反応ですが、江戸時代が感じられる昔の面影が池袋のすぐ間近な場所でこれほど残っている、ということにみなさん驚かれています。そして何よりも私が嬉しく感じるのが、子どもたちに向けてガイドをすると自分たちが住むまちに興味を持ってくれるということです。

また、ガイドの仕事とは別に全体会として毎月第1月曜日に集まっています。会員にはお仕事をされている方もいらっしゃいますので午前の部と夜の部で、自分たちで勉強していくかたちで各月実施しています。得られた知識はそのままガイドとしてご案内する内容にも活かされてくるので、例えば雑司ケ谷霊園の場合は明治時代、大正時代というふうにある時代に絞って当時の記録や資料などを読み込むといったことを行っています。

「としま案内人雑司が谷」は、平成22年度に豊島区の学習・スポーツ課が取り組んでいる豊島区コミュニティ大学のなかで「雑司が谷ボランティアガイド養成講座」を実施したことがきっかけとなり、平成23年より雑司が谷地区のボランティアガイドとして始まった活動です。設立当初から参加されている方が多いので会の年齢層として現在は60代、70代の方が多いのですが、雑司が谷の歴史を学びたいという若い方も参加されていますよ。例年は年に1~2回講師をお願いし勉強会をしておりましたが、現在は出来ていません。

 

【緑の小径の会 松下さん】

-取材のため小池さんとともに雑司ヶ谷霊園内を歩いていたところ、小池さんと顔馴染みの松下さんからお話を伺う機会がありました。

ここ雑司ヶ谷霊園の管理事務所から「自由に使っていいですよ」と言われた場所へのお花の植栽や霊園内の清掃活動といたことを緑の小径の会では行なっています。全体の活動としては月に1回なんですが、東京ドーム3個分の広さがある場所なので活動の合間も自主的に行っています。

行き交う人から「この花園にはいつも立ち寄っていますよ」「和みますね」と声をかけていただけるのがとても励みになります。近所の保育園に通うお子さんからは私のことを「お花のおじさん」として覚えられているみたい。お花の名前を教えたらそれを覚えてくれたようで、その子のお母さんからクイズで出して遊びましたよというお話もありましたね。

文化の灯をともし続けるために

コロナ禍の影響は大きく、会の活動の中心となっているガイドの申し込みに関しては、お話も頂くんですが全てお断りをしています。やはり万が一のことがあっては責任を負いきれないというのがありますので、せっかくのお話なのに本当に申し訳なく思っています。しかし、だからといって何も活動をしないということはありません。

現在の取り組みとしては個々人で勉強に励むことのほかに、弦巻川の資料作成やパンフレット作成に向けた準備を進めています。今はご案内するのは雑司が谷のみなんですが、会員の中に数名、高田地域にお住いの方がいることもあり高田地域等ガイドできるエリアを拡げようと考えています。新しいパンフレットの作成も、こうした考えのなかで行なっているものです。

また、ガイドができる範囲が拡げていくためには人材も必要になりますよね。そこは今いろいろな方に声をかけさせていただいています。もし興味がある方がいらしたら是非参加をお願いします。

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