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広報としま

2025.07.01

私たちの近くにいる、心強いサポーターたち

豊島区には、住民の様々な困りごとに寄り添う心強いサポーターがたくさんいます。
より住みやすく、より豊かな地域づくりを支える「としまの支え手」たち。
今号では、私たちの身近にいる心強い支え手たちに焦点をあてて紹介します。

 「相談は断らない」をモットーに、全世代の地域住民を支えるCSW(コミュニティソーシャルワーカー)

全世代・すべての地域住民を対象として相談に対応。地域の方や関係機関と協力・連携してネットワークをつくり、解決に向けた支援を行います。

  • 区民ひろば8か所に2名ずつ配置
  • 福祉に限らず、暮らし全般の相談を受ける
  • 地域の様々な人や団体と共に、その人に合った支援を届ける
お問い合わせ
計画・施策推進グループ☎03-4566-2422

CSWの役割

CSWは、「誰一人取り残さない」、「誰もが主役になれる」地域共生社会を目指して、一人ひとりの生活や思いに寄り添いながら、地域の皆さんと共に、地域の課題解決や豊かな地域づくりに取り組む専門職です。

  • 個別支援
    暮らし全般の様々な相談に対応。相談者一人ひとりの生活、思いに寄り添いながら支援します。
  • 地域支援
    多様な地域活動の立ち上げや運営などを支援して、地域の課題解決やつながりづくりに取り組みます。
  • 地域のネットワークづくり
    地域住民や地域の団体、企業、福祉専門職など、様々な人をつなぎ、参加や協働を進めます。

CSWに寄せられる相談例

主な活動内容

◇暮らしのなんでも相談室

区民の方が、生活に関する困りごとなどについて、気軽に相談できる場です。


◇ぷらっと

地域の様々な人が集い、出会い、つながることができるプラットフォームです。

ぷらっとに参加した住民の声

  • CSWの方が日頃から地域を回り、声をかけてくれていたおかげで、気軽に相談ができました。
  • 活動エリアをこえた人とのつながりがあります。地域活動をする中で、普段から運営や広報の適切なアドバイスをいただき、お世話になっています。
  • シニアによる絵本読み聞かせボランティアにあたり、場所や機会の紹介などたくさんサポートいただきました。地域のために様々な活動をされていることを知り、驚きました。

人と人、人と地域をつなぐ。ネットワークで住民を支援

豊島区民社会福祉協議会
(上)宮坂 誠さん
(下)所 満紀子さん

―CSWの役割、活動を教えてください。

(宮坂)相談支援と地域づくりがCSWの大きな役割です。誰もが暮らしやすい地域を目指して、一人ひとりの生活や思いに寄り添い、人と人、人と地域をつなぐことを意識しながら、日々奔走しています。

(所)CSWが運営する「ぷらっと」という住民が集う場を通じて、地域・個人が抱える課題について一緒に考えています。そうすると「こんなことができるかも」、「やってみよう」と考え、行動してくださる方もいて、いつも地域の皆さんの優しさや力強さに助けてもらっています。

(宮坂)お互いを知り、つながり、地域の中で支え合いのネットワークをつくっていく。「出会いとつながり」が活動のキーワードですね。

―活動の中で大切にしていることは何でしょうか。

(宮坂)「来た相談は断らない」がモットーです。福祉のことだけでなく暮らし全般に寄り添います。どこに相談したらいいのかわからない方、困っていることをうまく伝えられない方などからの相談もありますので、丁寧に話を聴き、気持ちを受け止め、一緒に課題と向き合うことを心がけています。

(所)時間があれば自転車でまちを巡り、色々な方に声をかけてお話を伺うなど、積極的に外に出かけて、地域を知ること、知り合いを増やすことを大切にしています。

 更生を一番近くで見守り、支える保護司

犯罪や非行をした人の立ち直りをボランティアとして支えます。また、犯罪・非行の予防のために地域全体の啓発にも努めています。

  • 全国で約46,000人、区内に118人(令和7年5月時点)
  • 更生保護サポートセンターの青少年相談室で、地域の様々な相談に応じる
  • 育成委員と兼任の保護司も多く、民生委員・児童委員と連携し、保護観察者や引受人が抱える問題に寄り添う
お問い合わせ
地域支援グループ☎03-3981-2187

主な活動内容

◇更生保護活動

保護観察を受けている人と面談などを行い、生活指導・就労支援などを通じて、再犯防止と社会復帰を支える活動をしています。

◇犯罪予防活動

“社会を明るくする運動”
すべての国民が、犯罪や非行の防止と更生について理解を深め、それぞれの立場で力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な地域社会を築くための全国的な運動です。

◇中央大会「区民のつどい」

日にち
7月6日(日) 午後1時30分~3時30分
場所
区役所本庁舎1階としまセンタースクエア
内容
作文コンテスト表彰式、子どもたちの合唱やダンスなど。午後5時まで物品販売あり

※売り切れ次第終了。

再出発の伴走者として、人と社会をつなぐ

豊島区保護司会副会長
(左)稲荷 泰雅さん(池袋分区担当)
(中央)荒巻 明子さん(巣鴨分区担当)
(右)木下 武さん(目白分区担当)

―どのような活動をされているのでしょうか。

(荒巻)仮釈放中や保護観察中の方に対して、出所後の環境の事前調査や面談などを行い、社会復帰の支援をしています。

(稲荷)面談では相手の話を聞く姿勢を大切にしています。孤独から犯罪に手を染めてしまったケースも少なくないため、精神的な支えになれるよう意識しています。

(荒巻)社会復帰への道は決して平坦ではありません。相手に寄り添い、話を聞き、共に考える姿勢が大切です。「自分のことを一生懸命考えてくれる人がいる」と感じてもらうことが更生のきっかけになれば、と思っています。

(木下)私たちはこの活動に20年以上携わっていますが、時には保護観察が終わった方が感謝を伝えてくれたり、立ち直って自立した生活ができていることを知らせてくれたりもします。「保護司をやっていて良かった」と心から感じる瞬間ですね。

―保護司の担い手不足が課題とお聞きしました。

(木下)そうですね。特に若い世代の方に興味を持っていただきたいです。とはいえ誰でもなれるわけではなく、面接や研修を経て、信頼のおける方にお願いしています。人の人生に関わる責任ある役目ですから。

(稲荷)私たちは今、“社会を明るくする運動”という広報・啓発活動にも努めています。こうした活動を通じて、まず区民の皆さんに保護司の存在や、その役割について理解してもらうことから取り組んでいきたいと考えています。

 子どもたちの健全な成長を支える青少年育成委員

青少年の健全な育成のため、区内12の地区でスポーツやレクリエーションを通じた交流を実施。青少年の社会参加を促す活動を行います。

  • 区内に416人(令和7年5月時点)
  • 12の地区が多彩な取組を実施。地域の子どもたちを見守る
  • “社会を明るくする運動”地区推進委員会として活動
お問い合わせ
地域支援グループ☎03-3981-2187

主な活動内容

◇椎の木キャンプ

椎名町小学校で1泊します。夜はお化け大会も開催。中学生が小学生をリードして楽しみます。

◇親子餅つき大会

つきたてのお餅は大人気。子どもたちやお父さんも餅つきに奮闘します。

◇楽しい運動会

南池袋小学校の校庭で子どもからおとなまで楽しめる運動会を毎年開催しています。

近所の人が「身近なおとな」として見守っていける地域づくりを

豊島区青少年育成委員会
(左)白熊 千鶴子さん(第7地区 会長)
(右)稲垣 憲一さん(第4地区 会長)

―青少年育成委員の役割・活動について教えてください。

(稲垣)「核家族化」という言葉がありますが、それを是正するのが青少年育成委員会の役割だと思います。子どもが未来について悩むとき、相談できるのは身近なおとなたちです。私も当初は、子育ては親の仕事だという認識が強かったのですが、活動を継続するうちに地域の身近なおとなとの関わりの重要性に気づきました。交流できる行事を増やし、地域全体で仲良くなる。これが最大の治安維持であり、知育だと考えています。

(白熊)「子どもの権利」を尊重しながら子どもたちが安心して楽しく参加できる行事の開催、体験の場の提供をしています。400人以上が集まる餅つきや小学校を貸し切って行うキャンプなど、各地区で多彩な行事が開催されています。運営には苦労もありますが、みんなの「楽しかった」という声や、成長して中高生になっても慕ってくれることが大きなやりがいになっていますね。

(稲垣)毎週水曜日はCSWと協力してパトロールも実施しています。地域の見守りには連携が不可欠です。

(白熊)子どもたちが犯罪に至らないように社会参加のきっかけをつくり、誰もがいきいきと過ごせるように手助けすることが育成委員会の活動であり、役目だと考えています。

 適切な行政機関への支援へつなげる民生委員・児童委員

担当地域の多種多様な相談への対応、住民の見守りや安否確認を実施。区民の立場から福祉制度について提案することも。子育てサロンの開催など、児童福祉活動の推進も担います。

  • 区内に6地区・213人(令和7年5月時点)
  • 相談を受け、関係行政機関とのパイプ役として活躍。CSWとも連携し、相談者の見守りを行う
  • 地域における児童福祉活動の推進者としても活動
お問い合わせ
民生・児童委員グループ☎03-3981-1722

主な活動内容

◇としま子育てサロン

友達づくりや子育ての情報収集、相談の場として、区民ひろばで子育てサロンを開催しています。

各地区の子育てサロン(8月は実施なし)

●さくらんぼ(巣鴨地区)

区民ひろば清和第二 毎月第1水曜日
区民ひろば南大塚 毎月第2水曜日
区民ひろば駒込 毎月第3水曜日

●つくしんぼ(池袋東地区)

区民ひろば豊成 毎月第2火曜日

●ぴよぴよ(池袋西地区)

区民ひろば西池袋 毎月第2水曜日

●たんぽぽ(高田地区)

区民ひろば高南第一 毎月第3木曜日
区民ひろば南池袋 毎月第3木曜日

●ぱおぱお(長崎第一地区)

区民ひろば富士見台 偶数月第4火曜日

●かるがも(長崎第二地区)

区民ひろば要 5・7・10・1月の第2火曜日
区民ひろば高松 6・9・12・2月の第2火曜日
区民ひろば千早 4・11・3月の第2火曜日

◇高齢者の熱中症予防訪問

6月から8月にかけて、75歳以上の一人暮らし高齢者世帯などを訪問し、熱中症予防グッズを配布しています。

◇すまいる運動会

登校時の子どもたちにあいさつをするなど、見守り活動をしています。

どんな小さな声も聞き逃さない。区民と支援サービスをつなぐ架け橋に

(上)山本 ナミエさん(長崎第一地区民生委員児童委員協議会 会長)
(下)藤井 玲子さん(長崎第二地区民生委員児童委員協議会)

―民生委員・児童委員の活動について教えてください。

(山本)区民の皆さんと各行政機関をつなぐパイプ役を担っています。豊島区は単身の高齢者の方が多く、最近は「住み慣れた地域で暮らし続けたい」という相談が増えています。こうした悩みに対して相談の場を設けたり、必要に応じてCSWをはじめとした関係部署と一緒に話を聞いたりして、支援につなげています。相談者の中には、シングルマザーなど身近に頼れる人が少ない方々もいます。私たちは相談事に対する守秘義務を負うため、相談者にとってどんな悩みも打ち明けられる存在です。区民の皆さんの孤独感をぬぐい、支えてあげられることに大きなやりがいを感じます。

―藤井さんは最近就任されたとお聞きしました。きっかけは何だったのでしょうか。

(藤井)私は10年前に大病を患い、生死の境目をさまよった経験があります。そのときに救われた命を、これからは周囲に恩返しするために使いたいと思ったことがきっかけですね。会社に勤めているため、声がかかった際には「自分に務まるのだろうか」という不安もありました。しかし、同じく仕事をしながら活動をしている方も多いことを知り、思い切って委員になることを決意しました。まだ勉強中の身ですが、まずは皆さんの声をしっかりとくみ取ることを大切に、一歩一歩着実に活動していきたいです。

【担い手募集!】特別な資格は不要です!

福祉活動やボランティア活動に理解と熱意がある人が地域からの推薦を経て、厚生労働大臣から委嘱されます。活動に興味のある方は問い合わせてください。

お問い合わせ
民生・児童委員グループ☎03-3981-1722

身近なサポーターにお声がけを

豊島区長 高際みゆき
地域の「つながり」や「きずな」が希薄化しているという声を耳にする機会が増えました。日々の暮らしの中で、心配事やお困り事があったときに、気楽に相談できる相手がいる方は、年々少なくなってきているのではないでしょうか?今号では、私たちに身近で、心強いサポーターであるコミュニティソーシャルワーカー、保護司、青少年育成委員、民生委員・児童委員の皆さまの活動について特集しています。悩みを抱える区民の皆さまが適切な支援につながるよう、区では、制度や組織の垣根をこえて、多機関が連携し、様々な角度から解決を図っていきます。お困り事、お悩みをひとりで抱えず、身近なサポーターにお声をかけてみてください。

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