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消費者問題に関係する法律

消費者問題に関係する主な法律について解説します。

契約の基本ルールを定めた民法

人と人との間で交わされた約束の中で、法的拘束力があるものを契約といいます。例えば、八百屋さんで「リンゴを1つください。」というのは契約の「申込み」に当たります。
これに対して、お店の人が「はい。」と答えたら「承諾」したことになります。申込みと承諾という双方の意思が合致すると、契約は成立します。
いったん契約が成立すると、お互いに契約を守らなければなりません。八百屋さんは代金を請求する権利があり、リンゴを引き渡す義務があります。お客さんはリンゴを受け取る権利があり、代金を支払う義務があります。契約内容を実行しない場合は、催促の上契約を解除されたり、損害賠償請求を受けたりして最終的には裁判所に訴えられることもあります。
このように、対等な人と人の間の法律関係を規定しているのが「民法」という法律です。

注:消費者庁「高齢者・障がい者消費者トラブル見守りガイドブック2020年版」を参考に作成

 

消費者契約法

民法は対等な当事者間のルールを定めた法律です。ところが、消費者と事業者とでは、持っている情報の質・量や交渉力に格差があるため、消費者が不利な契約を結ぶという弊害が生じるようになりました。こうした状況に対処し、消費者の利益を守るために生まれたのが「消費者契約法」です。
消費者契約法は、労働契約を除く、消費者が事業者とした契約(=消費者契約)であれば、あらゆる契約に適用されます。

消費者が、事業者から不当な勧誘を受けて契約したときは、契約を取り消すことができます。

<取消しができる場合>

不当な勧誘行為の類型 具体例
うそを言われた(不実告知) 「膝の痛みが治る」と勧誘し、実際にはそのような効果のない健康食品を販売。
不利になることを言われなかった(不利益事実の不告知) 生命保険の乗換契約において、デメリットがあることを知りながら説明せず、新たな保障内容のメリットを説明して販売。
必ず値上がりすると言われた等(断定的判断の提供) 将来値上がりすることが確実でない社債を、「3年後には倍になる」と説明して販売。
通常の量を著しく超える物の購入を勧誘された(過量契約) 日常的に着物を着用する機会がないことを事業者が知りながら、着用できないほどの多数の着物を販売。
お願いしても帰ってくれない(不退去) 自宅のマンションで、帰ってほしいと言っているのに、浴室やトイレを点検するといって室内に上がり込み勧誘を続けて販売。
帰りたいのに帰してくれない(退去妨害) セミナーで、簡単に儲かるビジネスの会員にならないかと勧められ、帰りたいと言っているのに勧誘を続けて販売。
経験不足に乗じて不安をあおり勧誘(不安をあおる告知) 肌にコンプレックスを持っていることを知りつつ、「このままだと将来シミだらけの顔になる」とエステを勧誘。
デート商法(好意の感情の不当な利用) SNSで知り合った女性と何度か連絡して好きになった。事務所に誘われ、その女性がデザインしたペンダントを見せられて、「買ってくれないと、メールのやり取りはできない」と女性から言われて契約。
高齢者等の不安をあおり勧誘(判断力の低下の不当な利用) 判断力が低下し不安を抱いている高齢者等に「屋根工事をしないと、台風や地震で家が潰れてしまう。生き埋めになるかもしれないし、近所に大変な迷惑をかけることになる」と告げて勧誘。
霊感商法等 「悪霊がついているので、お祓いをしないと病状が悪化する」と告げて祈祷サービスを勧誘。
契約前なのに強引に代金を請求される等 引き売りのさお竹屋を呼んだら、勝手に長さを測りさお竹を切断し、「切ったから買うように」と代金を請求。

消費者の権利を不当に害する契約条項は、無効となります。

<無効となる条項>

無効となる条項の類型 具体例
事業者は責任を負わないとする条項 「当スポーツ施設利用に際し生じた傷害、盗難等のいかなる事故についても一切の責任を負いません」とする条項。
消費者はどんな理由でもキャンセルできないとする条項 「販売した商品は、いかなる理由があっても返品・返金はできません」とする条項。
平均的な損害の額を超えるキャンセル料や年14.6%を超えるキャンセル料や違約金を定める条項 3か月後の美容医療の手術をキャンセルしたら、キャンセル料90%を請求する、とする条項。

「家賃の支払期限を過ぎた場合は1か月の家賃に対し年30%の遅延損害金を支払うこと」とする条項。

消費者の利益を一方的に害する条項 掃除機の購入時、注文していない健康食品が一緒に自宅に届けられた場合、健康食品を継続購入しない旨の連絡をしない限り、健康食品を継続的に購入するとみなす旨の条項。
成年後見制度を利用すると契約が解除されてしまう条項 「賃借人(消費者)が、後見開始の審判を受けたときは、賃貸人(事業者)は直ちに本契約を解除できる」とする条項。

注:消費者庁「高齢者・障がい者消費者トラブル見守りガイドブック2020年版」を参考に作成

 

<消費生活センターからアドバイス>

  • この法律は、行政が事業者を罰するものではありません。
    契約を取り消したいと思った時や騙されたと気づいた時には、消費者から事業者に対して契約を取り消したい意思を伝えることが必要ですので、早めに意思表示をしましょう。
  • トラブルが起きた時のためにも、もらった書類は捨てずに保管しましょう。また、事業者とのやり取りの記録も残しておきましょう。

特定商取引法(特定商取引に関する法律)

特定商取引法では、特に契約トラブルが生じやすい7つの取引類型を対象に、トラブル防止のためのルールを定めています
取引類型とクーリング・オフ制度については、「特定商取引法とクーリング・オフ制度」のページを参照。

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更新日:2020年10月27日