ここから本文です。
<豊島区指定有形文化財>
駒込5丁目付近は江戸時代、津藩藤堂家下屋敷・抱屋敷があった場所で、平成7年(1995)の発掘調査により、18世紀後半の紅化粧・白化粧・お歯黒化粧・眉化粧・髪化粧に関係する道具一式(陶磁器36点・金属製品146点)が良好な状態で出土した。
これらの一括資料は、当時の一般的な化粧道具に比べ、紅皿など肥前産の上質な陶磁器類が含まれていること、お歯黒液を入れる金属容器(潼子)の文様に藤堂家の家紋である「藤堂蔦」が刻まれていることなどから、藤堂家または有力家臣の家族が使用していたものと考えられる。その他に筆立てやキセルなども一緒に出土しており、上級武士階級の女性の日常生活を考える上で、貴重な考古資料といえる。
お問い合わせ
電話番号:03-3981-1190