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トキワ荘DEおとあそび♪

更新日:2024年6月6日

インタビュー

 

地域のお子さまと親御さんに、トキワ荘マンガミュージアムサロンを知ってもらいたい!「トキワ荘があった町」を体感してもらいたい!という思いから親子向け音楽イベント「おとあそび♪」が開催されました。

【開催日時】2024年5月4日

 ①10:15~11:00 (対象年齢0~2歳)

 ②11:30~12:15 (対象年齢3~5歳)

【開催場所】トキワ荘マンガミュージアムサロン

♪「おとあそび」♪ってどんなことするの?
音楽療法の考え方をベースとして、障がいの有無に関係なく、その子の発達や特性に寄り添いながら行う親子音楽活動。親子のコミュニケーションの促進や、自己肯定感を育むことを大切にしている。

 「トキワ荘DEおとあそび♪」

JIMOTON編集部員親子が①の回に参加したので、密着取材してきました。

♪「こんにちはのうた」で始まり、お名前の歌の中で、一人ひとりお子さまのお名前を呼びながらごあいさつをしました。自分の名前を呼ばれることで「自分はここにいていいんだな」、「自分はこの場にいるみんなから受け入れられているんだな」という安心感、そして肯定的な体験につながります。

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「おへそはどこだ」 おへそはどこだ?ほっぺはどこだ?とからだのいろいろなところを探す参加型手遊び

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トキワ荘マンガミュージアムのパネルを見せながら施設の紹介。さらに「天才バカボン」のマンガ&バカボンのパパのぬいぐるみと共に作品の紹介をしつつ、主題歌の演奏を鑑賞しました。作品のユーモアさを表現するような、たくさんの面白い楽器が登場しました。

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グラビティチューブ: チューブをかたむけると、プョ~~ン、ポョ~~ンと不思議な音がでる楽器

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ビブラスラップ:たたくと「カーッ」という音がする楽器。楽器の音に子どもたちもじーっと集中して注目しています。

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フレクサトーン:金属の板に球がついており、たたくと「ヒュヨヨヨヨヨーン」と音がする楽器

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スライドホイッスル: 高い音から低い音へ、低い音から高い音へ、自由自在に音を出すことができる楽器。

これらの楽器を紹介したあと、お子さま一人ひとりが実際にふれて鳴らしてみました。

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フィンガーシンバル:指に付ける小型のシンバル。チーンというすんだ音がする。

※②グループでは「赤い鳥小鳥」をお子さまの好きな色を取り入れながら、替え歌にして楽しみました。

その他、「鉄腕アトム」のマンガ&ぬいぐるみと共に作品の紹介をした後、タンバリン・カスタネットなどの小物楽器を親子に配布し「鉄腕アトム」の主題歌をみんなで演奏したり、季節の歌、おわりの歌を歌ったりしました。

 

講師の方のご紹介&インタビュー♪

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★野口由衣さん★

☆重田絵美さん☆

東京芸術大学大学院応用音楽学(音楽療法)修士課程修了 有保育士資格。

東京芸術大学大学院応用音楽学(音楽療法)博士課程を経て、音楽療法士として活動。国立音楽大学、東京芸術大学非常勤講師。

1.音楽療法を学ぼうと思ったきっかけは何ですか?

 

大学で音楽史を専攻する中で、社会や人に対して音楽の力が活かされることへの興味があり、大学院では音楽療法を専攻しました。

元々、母が昔懐かしい歌や童謡を嬉しそうに歌い話す姿が印象的で、音楽が持つ力について関心をもったというのもあります。

そこから最初は高齢者領域の音楽療法に興味を持ちました。

大学在学中から、高齢者施設で一緒に歌を歌ったり、ピアノ演奏を聴いていただいたりするボランティアをしていました。

その時に出会った失語症の方が、日常会話の言葉は出てこないのですが、『みかんの花咲く丘』という歌で、いきいきとした表情で歌いだされ、その方の表現や、喜ばれている姿にとても感動しました。

音楽のもつ力、可能性を感じたことがきっかけで、障がいや病気を持った方に寄り添いながら音楽をしていくために、音楽療法を学びました。

2.「おとあそび♪」を他でも開催していますか?

 

6月から3回シリーズで、0・1・2歳の乳幼児親子向けの「0.1.2のおもちゃ箱 親子で楽しむおとあそび♪ひろば」というイベントがあります。

その他新宿区の子育てひろばでも行っています。

東京芸術大学の公開講座としても行っています。

3.他の音楽教室と「おとあそび♪」の違いは?

 

・音楽を通して子どもたちの様々な力を育み、発達を支えるという点
・子どもたち一人ひとりの特性によって、音楽で寄り添ったり導いたりする点
この2点が他の教室との大きな違いかなと思います。
例えばお子さんが出した音がどのような音であれ、すべてその子の表現であり、その場にいる人みんなで「いい音だね」「それもいいね」と褒めて、受け止め肯定します。ありのままでいいんだ、というその感覚がきっと「自己肯定感」の育ちにつながると思っています。
また、今回は地域のお子さまや親御さんにトキワ荘をアピールしつつ、「おとあそび♪」でそれぞれのお子さんの表現や成長・発達を支えていくという2つを融合させたイベントでした。

参加するお子さんの気持ちや表現はさまざまです。

音や音楽に対する反応も違うのが当たり前で、好きな音もあれば苦手な音もあります。また、慣れない場所や人に緊張したり、恥ずかしがったり、動きまわったり、いろいろな子どもがいます。一人一人の音や音楽の受けとめ方の違い、その時々の気持ちを受け入れることを大切にして関わっています。

皆そのままの気持ちでいいんだよと音楽を通して伝えていきながら、それぞれのペースで、音や音楽に親しめるように配慮して行っています。

4.今後のビジョンを教えてください

 

音楽療法をベースとして、子ども・大人・障がいの有無に関係なく、一人ひとりの特性や状況を理解しながら、時には対象者の悩みを共有しつつ、音楽を通してサポートができるような活動を続けていきたいと思っています。

お子さん、障がいのある方や高齢者まで、幅広い年齢層の方との活動を行っています。共に音楽を楽しむことを通して、少しでも気持ちが軽くなったり、心の拠り所になる活動を続けていきたいと思います。

参加したJIMOTON編集部員親子の感想

hanedaoyako_02.jpg息子は眠いながらも、音楽にふれて楽しそうに参加していたのでよかったです♪

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最後に・・・

初めての体験でもあり、参加される方のお邪魔にならないよう緊張しながらの取材でしたが、昔のアニメの音楽は耳なじみがよく親しみやすいので、人気アニメの音楽は世代を超え、おじいちゃんおばあちゃんも、親子皆で楽しめるのだと今回の取材で知ることができました。

アニメはすごい、良いものはずっと残る、引き続き伝えていきたいと改めて思いました。

また、今回野口さんと重田さんのインタビューで、音楽療法を知ることができ、その人のその時の状態、ありのままを受け止め肯定することの大切さをとても感じました。心を満たしてくれる音楽活動で、癒され救われる人がいるのだと…とても素敵なお仕事だと感銘を受けました。

今回の取材にご協力いただきました関係者の皆様、ありがとうございました。

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JIMOTON編集部 ちるちる

猫とのおしゃれな生活を楽しみつつ、新しいお店や美味しいものを、鋭い視点で精力的に発掘していくブタさん。

お問い合わせ

文化観光課観光交流グループ

電話番号:03-3981-1316

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