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更新日:2026年3月25日

ページ番号:56031

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「不合理な税制改正」に反対する意見書

 国は「地方創生の推進」や「税源偏在是正」の名のもと、法人住民税の一部国税化、地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税制度の拡大など、一連の不合理な税制改正を断行してきた。これらの措置により、特別区は深刻な影響を受けており、その影響額は令和7年度だけで約3,600億円、平成27年度からの累計では約2兆3,000億円に達する。

 さらに、令和8年度与党税制改正大綱では、東京都が課税する特別区の土地に係る固定資産税についても見直しを検討し、令和9年度以降の税制改正で結論を得るとされている。これは、特別区の貴重な税源をさらに吸い上げる動きであり、「受益と負担」という地方税制本来の趣旨を逸脱し、行政サービスの提供に重大な支障を生じかねないものであって、到底看過できない。

 固定資産税は、基礎的自治体である特別区が、地域に住み活動する人々のために公共施設の整備や福祉・介護などの行政サービスを支える根幹的な財源である。都市部では、物価や地価、人件費が高く、事業実施に必要なコストも大きい。見かけ上の税収規模だけをもって財源余剰があると判断することは、都市部の行政需要の実態を無視した不適切な議論である。

 また、東京都及び特別区の地方交付税における財源超過額をもって「財源に余裕がある」とする見方があるが、地方交付税算定上の財政需要は大幅に抑制されており、基準財政需要額と実際の行政需要には大きな乖離がある。財源超過額は実態を反映したものではなく、この見方は妥当ではない。

 特別区は、老朽化する公共施設の改修・改築、超高齢化への対応、首都直下地震等の自然災害への備えなど、首都圏特有の膨大な財政需要を抱えている。加えて、物価高騰対策や子育て支援など、住民生活を支える施策の充実が求められており、これらに対応するための財源確保は急務である。

 本来、地方全体の財源不足は、国の責任において地方財源の充実を図ることで解消されるべきである。しかし、国は問題を「地方間の税源偏在」にすり替え、東京都・特別区を狙い撃ちにした不合理な税制改正を進め、地方間で財源を奪い合う構図を生み出している。このような制度は、自治体間の不要な対立を招き、住民サービスの低下をもたらすものであり、到底容認できない。

 よって本区議会は、必要な区民サービスを堅持するため、国会及び政府に対し、特別区の財源を不当に奪う一連の「不合理な税制改正」に対して断固反対する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和8年3月24日

 豊島区議会議長 島村 高彦

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

総務大臣

財務大臣 あて

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