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財政状況のあらまし(令和3年6月)

区の財政状況について

区の財政状況については、「地方自治法」と「豊島区財政状況の公表に関する条例」に基づき、年2回、6月と12月に公表しています。今回は、令和3年度予算の概要と令和2年度予算の執行状況(令和3年3月末現在)などについてお知らせします。
※数値については単位未満を四捨五入してあるため、総数と内訳の合計とは一致しない場合があります。

令和3年度予算について

新型コロナウイルス感染症は、経済や社会に計り知れない影響を及ぼしています。感染収束の見通しが立たないなか、今後も困難な状況にある区内経済及び区民生活を支えることを最優先に、必要な施策を迅速かつ着実に展開していかなければなりません。

歳入は、国が一方的に進める不合理な税制改正の影響に加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う景気悪化を受けて、区の基幹歳入である特別区民税と財政調整交付金の大幅な歳入減が見込まれています。その影響は、リーマン・ショック時の減収額を超えることが予想されるとともに、複数年に渡って影響が及ぶことも見込まれるなど、今後の歳入環境は非常に厳しい状況にあります。

一方、歳出は、昨年7月に選定されたSDGs未来都市の理念を具体的な取組みへとつなげ、持続発展都市としての国際アート・カルチャー都市への実現に全力で取り組む必要があります。加えて、中小企業支援、防災対策のほか、今後も増加が見込まれる社会保障関連経費への対応など、喫緊に対応が必要な行政課題は、山積しています。

こうした状況において、感染拡大防止と社会経済活動の両立という社会課題に対応しつつ、区に再び活気を取り戻すため、ピンチをチャンスに変えるという信念のもと、新しい日常を見据えた区政運営に積極果敢に挑戦していかなければなりません。区が実施する事業についても、前例踏襲の姿勢を見直し、社会変革の状況を適切に捉え、新たな視点により再構築を図る必要があります。

以上を踏まえ、令和3年度の予算は、今後の財政見通しが危機的状況にあるとの認識のもと、新たな施策については、真に必要なものに限定するとともに、全ての既存事業においてゼロベースで事業の効率性や有効性を評価したうえで、必要な見直しを図るという方針のもと編成を行いました。

なお、詳細につきましては、区ホームページ内「令和3年度豊島区予算の概要」を参照してください。

令和3年度当初予算は

区民一人当たりに使われるお金(区民一人当たりの一般会計当初予算額):454,392円
これは、区民一人当たりが納める区民税(下記参照)の約4.5倍になります。

特別区民税の負担状況

令和3年度

令和2年度

1人当たり101,866円

1人当たり106,765円

1世帯当たり163,467円

1世帯当たり171,703円

当初予算の対前年度比較

区分

令和3年度

令和2年度

増減

一般会計

1,302億2,684万円

1,282億9,323万円

1.5%増

特別会計

553億5,044万円

576億4,689万円

4.0%減

 

国民健康保険事業会計

281億9,715万円

289億7,386万円

2.7%減

 

後期高齢者医療事業会計

63億1,851万円

63億5,522万円

0.6%減

 

介護保険事業会計

208億3,479万円

223億1,780万円

6.6%減

合計

1,855億7,728万円

1,859億4,012万円

0.2%減

令和3年度当初予算を1万円に置き換えると、このような使い道になります

高齢者・障害者福祉、生活保護など

2,767円

保育園の運営、児童手当の給付など

2,085円

まちづくり、防災など

883円

幼稚園、小・中学校、放課後対策(子どもスキップ)など

880円

広報、電算、その他区役所の運営など

767円

健康づくり、保健所の運営など

391円

環境対策、清掃、リサイクルなど

345円

文化、スポーツ、図書館など

323円

道路、自転車対策など

290円

公園・児童遊園、緑化など

241円

各基金の積立て(貯蓄)

223円

借入金の返済

204円

戸籍事務、区民事務所の運営など

182円

商工業・観光の振興、勤労者福祉など

156円

区民ひろばの運営など

96円

税を集めるため

81円

区議会の運営

51円

選挙・監査

35円

令和3年度当初予算の内訳

一般会計歳入歳出予算総額1,302億2,684万円

歳入

特別区税

323億1,509万円(24.8%)
特別区民税、軽自動車税、特別区たばこ税、狭小住戸集合住宅税

地方消費税交付金

65億円(5.0%)
消費税の一部が区市町村に交付されるもの

特別区

交付金

282億円(21.7%)
都区間・特別区間相互の財源の均等化を図り、特別区の効率的・自主的な運営を確保することを目的に、都と特別区及び特別区間相互で財源を調整し、交付されるもの

国・都

支出金

370億8,624万円(28.5%)
国や都から交付される負担金・補助金など

特別区債

56億2,200万円(4.3%)
施設の建設経費を賄うため国などから借り入れる資金

その他

205億352万円(15.7%)
地方譲与税、利子割交付金、環境性能割交付金、分担金及び負担金、使用料及び手数料、基金繰入金など

歳出

区民費

109億6,326万円(8.4%)
住民記録事務・戸籍事務・区民事務所運営など

文化商工費

62億5,396万円(4.8%)
文化・芸術、商店街・中小企業の振興、図書館の運営など

環境清掃費

44億9,307万円(3.5%)
環境保全、廃棄物収集、リサイクル推進など

福祉費

297億8,144万円(22.9%)
高齢者・障害者福祉、生活保護など

衛生費

50億9,157万円(3.9%)
各種健康診断、保健所の運営など

子ども

家庭費

282億4,513万円(21.7%)
保育園の運営、児童手当の給付など

都市整備費

180億7,805万円(13.9%)
まちづくり、区立・区営住宅の管理運営、道路・公園の整備、自転車対策、緑化推進など

教育費

103億6,897万円(8.0%)
小・中学校、幼稚園、子どもスキップの運営など

その他

169億5,140万円(13.0%)
防災対策、区役所の運営、議会費、公債費、予備費など

(注釈)カッコ内は、歳入・歳出予算それぞれの構成比

区有財産の状況

(令和3年3月末現在)

有価証券・債権等

6億  186万円

基金

392億2,914万円

土地

768,984平方メートル

建物

434,586平方メートル

特別区債の状況

各種福祉施設や学校などの大規模な施設を建設するためには、一時的に多額の財源を必要とします。
これらの経費は、その年度の通常の財源でまかなうことが困難であること、また、施設が長期に渡って区民の利用に供されるため、将来の区民にも負担を求めることが公平であることなどを考慮して、国などから長期にわたって資金を借り入れてまかなっています。これを特別区債といいます。

特別区債現在高

(令和3年3月末現在)

発行目的

現在高

男女平等推進センター改修など

9,500万円

区民ひろば改修など

4億6,015万円

区立体育館改修、中央図書館建設など

63億4,891万円

心身障害者福祉センター改修など

7億7,176万円

保育園建設・改修など

7億   280万円

市街地再開発、道路整備、公園整備など

46億7,531万円

学校用地買収、学校改築・改修など

98億4,827万円

住民税等減税補てん債

6億4,380万円

235億4,599万円

令和2年度一般会計予算の執行状況(令和3年3月末現在)

令和2年度の当初予算額は1,282億9,323万円でしたが、その後7回の補正(補正予算額353億4,620万円)を行ない、補正後の予算額は1,636億3,943万円となりました。これに令和元年度の繰越明許費14億2,330万円を加えた令和2年度の予算現額は、1,650億6,273万円となります。

歳入

予算現額約1,651億円に対して、86.1%の収入率となっています。出納閉鎖の5月末までには、さらに収入率が高くなります。

 

予算現額

収入額

収入率

特別区税

345億9,210万円

308億7,759万円

89.3%

地方譲与税

4億5,000万円

4億4,128万円

98.1%

地方消費税交付金

77億5,500万円

75億   836万円

96.8%

特別区交付金

303億   540万円

297億8,074万円

98.3%

国庫支出金

547億   764万円

525億8,516万円

96.1%

都支出金

134億1,062万円

105億4,736万円

78.6%

繰越金

5億8,119万円

5億8,119万円

100.0%

その他

232億6,078万円

97億5,608万円

41.9%

合計

1,650億6,273万円

1,420億7,776万円

86.1%

歳出

3月末現在、執行額は約1,323億円で、予算額に対して80.2%の執行率となっています。出納閉鎖の5月末までには、さらに執行率が高くなります。

 

予算現額

執行額

執行率

区民費

412億3,714万円

399億1,624万円

96.8%

文化商工費

74億1,019万円

55億279万円

74.3%

環境清掃費

45億7,159万円

42億2,552万円

92.4%

福祉費

305億5,937万円

258億6,915万円

84.7%

衛生費

58億7,675万円

42億4,288万円

72.2%

子ども家庭費

294億9,379万円

253億   284万円

85.8%

都市整備費

184億6,398万円

82億3,860万円

44.6%

教育費

115億2,250万円

86億4,950万円

75.1%

その他

159億2,742万円

103億5,890万円

65.0%

合計

1,650億6,273万円

1,323億643万円

80.2%

  • 財政調整基金
    年度間の財源の調整を行うことにより、財政の健全な運営を図るため財政調整基金の積立をしています。令和3年3月末の残高は、217億2,587万円となります。
  • 一時借入金
    財政運営上、一時的に収入と支出が不均衡となり、支払い資金に不足が生じることがあります。この場合、年度内に返済することを条件に、銀行などから短期間、現金を借り入れて財政運営を行います。令和3年3月末現在、一時借入金の借入れはありません。

令和2年度特別会計予算の執行状況(令和3年3月末現在)

特別会計とは、特定の事業を行う場合や、特定の収入を特定の支出に充てるなど、一般の歳入・歳出と区別し、経理を明確にする必要のある場合に設置します。

豊島区には、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計の3つがあります。

国民健康保険事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

295億5,925万円

264億1,544万円

89.4%

歳出

予算現額

執行額

執行率

295億5,925万円

262億118万円

88.6%

後期高齢者医療事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

67億237万円

62億3,500万円

93.0%

歳出

予算現額

執行額

執行率

67億237万円

60億3,013万円

90.0%

介護保険事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

231億2,109万円

186億9,213万円

80.8%

歳出

予算現額

執行額

執行率

231億2,109万円

184億6,254万円

79.9%

お問い合わせ

財政課財政計画グループ

電話番号:03-4566-2521

更新日:2021年6月28日