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財政状況のあらまし(令和5年6月)

区の財政状況について

区の財政状況については、「地方自治法」及び「豊島区財政状況の公表に関する条例」に基づき、年2回、6月と12月に公表しています。今回は、令和5年度予算の概要と令和4年度予算の執行状況(令和5年3月末現在)などについてお知らせします。
※数値については単位未満を四捨五入してあるため、総数と内訳の合計とは一致しない場合があります。

令和5年度予算について

「文化を基軸としたまちづくり」により幾多の危機を克服し、その過程で、「文化による経済の好循環」が生まれつつあります。街の魅力と価値の飛躍的な向上にむけた取り組みにより、令和3年度決算では、基金残高は446億円、貯金と借金のバランスは218億円の貯金超過で、いずれも過去最大規模を達成することができました。

このような状況に本区はありますが、ウクライナ情勢の長期化などに伴う原油価格や物価の高騰、急速に進行している円安、新型コロナウイルス感染症への対応など、区財政を取り巻く社会経済動向を、引き続き厳しく注視していく必要があります。

歳入においては、特別区税の令和3年度決算額は対前年度比で3億円の減に留まり、財政調整交付金は、コロナ禍前の令和元年度とほぼ同程度となる336億円まで回復し、今年度も堅調な推移が見込まれます。しかしながら、財政調整交付金の原資の一つである法人住民税は景気変動に大きく左右されてきた経緯があり、不合理な税制改正の影響も加わり、歳入環境は引き続き予断を許さない状況にあります。

歳出面では、新型コロナウイルス感染症対策はもとより、原油価格・物価高騰への適時適切な対応に加え、福祉・教育・子育て・防災施策の充実をはじめ、池袋の都市再生や地域の街づくりなど、行政課題は多岐に渡っています。地域や企業の活動を含む「オールとしま」で、こうした課題に向き合い、区制施行90周年を新たなスタートとして100周年に向けて、「SDGs 未来都市」、そして「国際アート・カルチャー都市」の実現に向けた価値あるまちづくりを着実に進める必要があります。

このような現状認識とともに、財政の健全性をより強固なものとするため、「身の丈に合った」予算編成に臨む、という方針のもと予算編成を行いました。

なお、詳細につきましては、区ホームページ内「令和5年度豊島区予算の概要」を参照してください。

令和5年度当初予算は

区民一人当たりに使われるお金(区民一人当たりの一般会計当初予算額):470,366円
これは、区民一人当たりが納める区民税(下記参照)の約4.1倍になります。

特別区民税の負担状況

令和5年度

令和4年度

1人当たり115,166円

1人当たり106,820円

1世帯当たり182,853円

1世帯当たり171,328円

当初予算の対前年度比較

区分

令和5年度

令和4年度

増減

一般会計

1,361億5,079万円

1,357億9,170万円

0.3%増

特別会計

600億1,611万円

565億   748万円

6.2%増

 

国民健康保険事業会計

317億6,823万円

285億8,117万円

11.2%増

 

後期高齢者医療事業会計

69億5,492万円

67億5,897万円

2.9%増

 

介護保険事業会計

212億9,297万円

211億6,734万円

0.6%増

合計

1,961億6,690万円

1,922億9,918万円

2.0%増

令和5年度当初予算を1万円に置き換えると、このような使い道になります

高齢者・障害者福祉、生活保護など

2,906円

保育園の運営、児童手当の給付など

2,138円

幼稚園、小・中学校、放課後対策(子どもスキップ)など

822円

まちづくり、防災など

809円

広報、電算、その他区役所の運営など

690円

環境対策、清掃、リサイクルなど 386円

健康づくり、保健所の運営など

371円

道路、自転車対策など

338円

文化、スポーツ、図書館など 315円

各基金の積立て(貯蓄)

283円

区民ひろばの運営など 173円

戸籍事務、区民事務所の運営など

169円

公園・児童遊園、緑化など

168円

借入金の返済

136円

商工業・観光の振興、勤労者福祉など 125円

税を集めるため

97円

区議会の運営

47円

選挙・監査

27円

令和5年度当初予算の内訳

一般会計歳入歳出予算総額1,361億5,079万円

歳入

特別区税

367億8,238万円(27.0%)
特別区民税、軽自動車税、特別区たばこ税、入湯税、狭小住戸集合住宅税

地方消費税交付金

83億円(6.1%)
消費税の一部が区市町村に交付されるもの

特別区

交付金

336億円(24.7%)
都と特別区の役割分担に応じて都区間で配分され、特別区間の行政水準の均衡を図るもの

国・都

支出金

380億455万円(27.9%)
国や都から交付される負担金・補助金など

特別区債

21億9,300万円(1.6%)
施設の建設経費を賄うため国などから借り入れる資金

その他

172億7,086万円(12.7%)
地方譲与税、利子割交付金、環境性能割交付金、分担金及び負担金、使用料及び手数料、基金繰入金など

歳出

区民費

132億1,011万円(9.7%)
住民記録事務・戸籍事務・区民事務所運営など

文化商工費

60億197万円(4.4%)
文化・芸術、商店街・中小企業の振興、図書館の運営など

環境清掃費

52億4,920万円(3.9%)
環境保全、廃棄物収集、リサイクル推進など

福祉費

323億5,132万円(23.8%)
高齢者・障害者福祉、生活保護など

衛生費

50億5,055万円(3.7%)
各種健康診断、保健所の運営、感染症対策など

子ども家庭費

301億1,302万円(22.1%)
保育園の運営、児童相談所の運営、児童手当の給付など

都市整備費

176億5,010万円(13.0%)
まちづくり、区立・区営住宅の管理運営、道路・公園の整備、自転車対策、緑化推進など

教育費

102億637万円(7.5%)
小・中学校、幼稚園、子どもスキップの運営など

その他

163億1,815万円(12.0%)
防災対策、区役所の運営、議会費、公債費、予備費など

(注釈)カッコ内は、歳入・歳出予算それぞれの構成比

区有財産の状況

(令和5年3月末現在)

有価証券・債権等

6億   250万円

基金

515億1,796万円

土地

742,951平方メートル

建物

433,321平方メートル

特別区債の状況

各種福祉施設や学校などの大規模な施設を建設するためには、一時的に多額の財源を必要とします。
これらの経費は、その年度の通常の財源でまかなうことが困難であること、また、施設が長期に渡って区民の利用に供されるため、将来の区民にも負担を求めることが公平であることなどを考慮して、国などから長期にわたって資金を借り入れてまかなっています。これを特別区債といいます。

特別区債現在高

(令和5年3月末現在)

発行目的

現在高

男女平等推進センター改修

9,500万円

区民ひろば改修

3億4,238万円

区立体育館改修、中央図書館建設など

61億 633万円

心身障害者福祉センター改修など

6億 378万円

長崎健康相談所改築 2億9,000万円

保育園建設・改修、児童相談所建設など

8億4,667万円

市街地再開発、道路整備、公園整備など

30億8,838万円

学校用地買収、学校改築・改修など

94億1,831万円

住民税等減税補てん債

2億5,946万円

210億5,031万円

令和4年度一般会計予算の執行状況(令和5年3月末現在)

令和4年度の当初予算額は1,357億9,170万円でしたが、その後10回の補正(補正予算額193億2,828万円)を行い、補正後の予算額は1,551億1,998万円となりました。これに令和3年度の繰越明許費48億892万円を加えた令和4年度の予算現額は、1,599億2,889万円となります。

歳入

3月末現在、収入額は約1,317億円で、予算現額約1,599億円に対して、82.4%の収入率となっています。出納閉鎖の5月末までには、さらに収入率が高くなります。

 

予算現額

収入額

収入率

特別区税

358億 902万円

318億1,068万円

88.8%

地方譲与税

4億4,700万円

4億5,815万円

102.5%

地方消費税交付金

85億5,921万円

86億6,691万円

101.3%

特別区交付金

352億円

352億6,368万円

100.2%

国庫支出金

364億3,850万円

322億 703万円

88.4%

都支出金

129億 925万円

97億4,959万円

75.5%

繰越金

27億1,656万円

27億1,656万円

100.0%

その他

278億4,936万円

108億6,751万円

39.0%

合計

1,599億2,889万円

1,317億4,010万円

82.4%

歳出

3月末現在、執行額は約1,173億円で、予算現額に対して73.3%の執行率となっています。出納閉鎖の5月末までには、さらに執行率が高くなります。

 

予算現額

執行額

執行率

区民費

118億8,276万円

103億9,750万円

87.5%

文化商工費

67億5,232万円

57億4,764万円

85.1%

環境清掃費

47億5,207万円

43億9,495万円

92.5%

福祉費

382億7,599万円

306億2,173万円

80.0%

衛生費

122億6,717万円

86億 484万円

70.1%

子ども家庭費

303億9,347万円

262億 553万円

86.2%

都市整備費

163億7,098万円

88億8,402万円

54.3%

教育費

139億7,424万円

122億4,796万円

87.6%

その他

252億5,990万円

101億9,898万円

40.4%

合計

1,599億2,889万円

1,173億 316万円

73.3%

  • 財政調整基金
    年度間の財源の調整を行うことにより、財政の健全な運営を図るための基金です。大幅な税の増収があったときなどに積立を行っています。令和5年3月末の残高は、246億4,718万円となります。
  • 一時借入金
    財政運営上、一時的に収入と支出が不均衡となり、支払い資金に不足が生じることがあります。この場合、年度内に返済することを条件に、銀行などから短期間、現金を借り入れて財政運営を行います。令和5年3月末現在、一時借入金の借入れはありません。

令和4年度特別会計予算の執行状況(令和5年3月末現在)

特別会計とは、特定の事業を行う場合や、特定の収入を特定の支出に充てるなど、一般の歳入・歳出と区別し、経理を明確にする必要のある場合に設置します。
豊島区には、国民健康保険事業会計、後期高齢者医療事業会計、介護保険事業会計の3つがあります。

国民健康保険事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

297億9,546万円

275億4,847万円

92.5%

歳出

予算現額

執行額

執行率

297億9,546万円

268億4,815万円

90.1%

後期高齢者医療事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

70億5,315万円

68億7,806万円

97.5%

歳出

予算現額

執行額

執行率

70億5,315万円

65億2,396万円

92.5%

介護保険事業会計

歳入

予算現額

収入額

収入率

217億5,624万円

193億2,713万円

88.8%

歳出

予算現額

執行額

執行率

217億5,624万円

183億4,187万円

84.3%

お問い合わせ

財政課財政計画グループ

電話番号:03-4566-2521

更新日:2023年11月7日