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更新日:2024年1月9日

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2024 としま「はたちのつどい」 区長式辞

夢と希望に満ちあふれた 前途洋々たる二十歳の皆さん、本日は誠におめでとうございます。

 

次世代を担う皆さんが、心身ともに健やかに成長し、無事に二十歳の日の門出を迎えられ、人生の新たな一歩を踏み出されますことを心よりお慶び申し上げます。

また、これまで皆さんに深い深い愛情を注がれ、大切に大切に育ててこられたご家族の皆様、長年にわたり成長を見守ってこられた地域の皆様、そしてご指導いただきました教育関係者の皆様に、心からのお祝いと敬意を表します。

 

まず、式の初めに際しまして、今年元日に発生しました能登半島地震でお亡くなりになられた方々に、皆さんとともに哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げたいと思います。

豊島区では、被災地の情報を収集しつつ、いつでも支援に入れるよう体制をとるとともに、義援金箱を設置し、皆さんの支援をお願いしております。

 

さて、コロナ禍が過ぎ、まちに賑わいが戻ってまいりました。豊島区でも昨年は、祭りやイベントがあちこちで4年ぶりに復活しました。

皆さんは、高校時代、コロナの影響で、もっともっと楽しみたかったこと、経験したかったことがあったのに叶わず、辛い思いをされたのではないでしょうか。その分、今、いろんなことにチャレンジしたいと、きっと毎日心躍る日々でしょう。

 

コロナ禍を乗り越え、こうして晴れやかで、きらきら輝く皆さんの姿を拝見いたしますと、とても頼もしく、嬉しく思います。これからの未来、夢もチャンスも沢山ある皆さんが、一歩ずつ、夢に近づいていくことを心から願っています。

 

一方、災害はいつ発生するかわかりません。能登半島地震も、東京からは離れていますが、私はまったく他人事とは思えません。日頃からの備えとともに、一人ひとりが防災意識を持つこと、安全・安心の大切さを心に刻むこと、そして、いざというときに皆で手を取り合える、つながりを持てる、そうしたまち、そうした人や、地域との関係性が大事だと改めて痛感しました。

 

皆さんには、楽しいことがこれから沢山あります。やりたいことも沢山出てくる。今しかできないこと、今だからできることに、積極果敢にチャレンジしてほしいと思います。

 

そして、そんな皆さんに、一つお願いがあります。

わくわくすることを一人や、限られた友達と楽しむだけでなく、ちょっとだけ視野を広げて、周りを見てほしい。何かに困っている人がいるかもしれない。自分がほんの少し手を差し伸べることで救われる人がいるかもしれない。あなたが何かを始めることで、まちをもっと元気にすることができるかもしれない。

あるいは、あなた自身が辛いとき、話を聞いてくれる人がどこかにいるかもしれない。そんなふうに、地域と、そして豊島区とつながってほしいと心から思います。

 

その「つながり」が、いざというとき、それは、災害かもしれませんし、何かに失敗したり、挫けそうになったときかもしれませんが、皆さんを救ってくれる、そして、皆さんが誰かを救うことができる「命綱」になると、私は思います。

 

私は昨年4月に区長に就任し、区民や企業・団体の皆さんの声を聞きながら、「ひと」が主役のまちづくりを進めてきました。特に、これまで区政とあまりつながっていなかった子ども、若者、女性の声を大事に受け止めたいと思っています。

そこで、子どもたち専用の手紙に私が返事を書く仕組みや、区民から「これをやってほしい」という事業を提案してもらう制度などを開始しました。皆さんを含め区民の皆さんの本当の声を知りたいと思ったからです。

 

また、コロナ禍の影響も受け、孤立し、生きづらさを感じる女の子たちを支援する「すずらんスマイルプロジェクト」という取組みを進めています。

まさに皆さんの世代で、心や身体、友人や家族、パートナーのことなどに悩む女の子のための相談窓口や、居場所を作るなど、民間団体と連携して取り組んでいます。おめでたい場所で言うのは変かもしれないけれど、周りに、声をあげられずに辛そうな女の子がいたら、そっと教えてあげてください。

 

皆さんは、本当の気持ちを声に出せないことや、誰に言ってもどうせ駄目だから、最初から諦めて、黙ってしまっていることはありませんか。

私は、皆さんに、自分の思いを自分の言葉でしっかり発信できる大人になってほしい。自分の思いをしっかり伝え、自分の足で、未来への一歩を踏み出してほしい。そして、若い皆さんが生きやすい社会にしていくためにも、変えたいと思うこと、始めたいと思うことを言葉にする。それを、区政にぶつけ、区政に参画してほしいと心から思っております。

 

豊島区として、皆さんの若さ溢れるエネルギーと柔軟な発想、実行力を活かし、様々な活動に参加いただける機会を増やしたいと思っています。

 

さて、今回の「はたちのつどい」の式典、第二部は、皆さんと同じ二十歳を迎えるメンバーで構成する企画検討会によるオリジナルな企画です。これまでは、行政が主体の「成人式」。これまでの、そうした形での「成人式」ではなく、自分たちの式はこうしたい、こうやったらいいんじゃないかと、8名のメンバーが、昨年の夏から検討に検討を重ねて、本日、司会をしてくださっている豊田順子さんにもご指導をいただきながら、独自の楽しい企画を作りあげてくれました。改めて、企画検討会の皆さんに感謝を申し上げます。

 

また、今回の式典には、サンシャインシティやハレザ池袋の特典、ビックカメラや晴れ着の丸昌様、その他多くの企業の皆様からのご厚意をいただいております。ありがとうございました。

 

結びに、二十歳の皆さん。

これからの長い人生、決して平たんな道のりだけではなく、苦しく、歯を食いしばって踏みとどまらなければならない困難もきっと数多く待ち受けているでしょう。そんなときこそ、自分の将来の夢や希望に向かって、強い信念を持って立ち向かってください。そして、辛いときは、決して一人で抱え込まないでください。

皆さんの未来は、無限の可能性を秘めています。

本日の「はたちのつどい」が、皆さんにとって新しい年の明るいスタートとなるよう心から祈念し、私からのお祝いのメッセージといたします。「豊島区の新しい時代、わくわくする未来への扉」を、ともに開いていきましょう

 

令和6年1月8日

豊島区長 高際 みゆき