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更新日:2025年1月16日

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2025 としま「はたちのつどい」 区長式辞

 

二十歳の皆さん、本日は誠におめでとうございます。

二十歳という大切な節目を迎えることができたことを、心よりお祝い申し上げます。夢と希望に満ちあふれた皆さんの姿を見ることができ、私も大変嬉しく思っております。皆さん一人ひとりが、これからの豊かな人生を歩んでいくための第一歩を踏み出したことに、心からの祝意を表します。

また、この日を迎えるにあたり、これまで深い愛情で育んでこられたご家族の皆様、また、健やかに成長する姿を見守り続けてきた地域の皆様、そして知識と経験を持って指導してくださった教育関係者の皆様に対して、感謝と敬意を表します。

 

さて、皆さんは二十歳を迎えるまでに、新型コロナウイルスを経験し、多くの困難な状況を乗り越えてきました。皆さんが高校時代に経験した制限された日々は、きっと忘れられないものとなっていることでしょう。思う存分楽しむことができなかった青春時代もあったかもしれません。しかし、そうした経験もまた、皆さんを強くし、しなやかにしたのではないでしょうか。

 

二十歳を迎えるということは、社会の一員としての自覚を持ち、責任を果たすことでもあります。これからは、自由な選択肢を享受する一方で、社会や地域、そして世界に対して責任を持つ立場となります。皆さんの行動一つひとつが、周りの人々や社会全体に大きな影響を与えることを忘れないでください。

現在、私たちは急速に変化する社会の中で生きています。少子高齢化、人口減少、気候変動、グローバル化など、多くの課題が深刻化しています。こうした様々な課題に対し、皆さんの先輩である私たちもしっかり向き合い、取組みを進めていく。そしてこれからは、皆さんが持つ柔軟な発想力と実行力が、私たちの取組みをさらにさらにパワーアップしてくれることに大いに期待しています。皆さんの世代こそが、未来の社会を創り上げていき、これからの新たな風を吹き込んでくれることを確信しています。

 

社会に出ると、様々な人々と関わることになります。自分一人で生きていくことはできない。皆さんがこれから向き合う世界は、他者との「つながり」なしには成り立ちません。仲間や家族、そして地域社会とのつながりが、どれほど大切で力強いものか、これからの人生の中で感じることがたくさんあると思います。

特に、私たちがこれから生きていく社会では、「地域のつながり」が非常に重要です。災害が激甚化、頻発化する中、地域の絆が力を発揮し、みんなで手を取り合いながら、困難を乗り越えていくことが求められています。日頃から、地域との関係を大切にし、いざという時に支え合える社会を築いていくことが、これからの未来を担う皆さんにとって、大きなミッションとなるものと思います。

 

皆さんが日々過ごしていく中で、ちょっと視野を広げたら、何かに困っている人がたくさんいることでしょう。その時に、皆さんのほんの少しの手助けや支えによって、その人を救うことがきっとできる。それとともに、皆さん自身がつらいとき、周りに助けを求めることで、支えてくれる人々が必ずいることを忘れないでください。

豊島区では、コロナ禍の影響を受け、孤立し、生きづらさを感じている女の子たちを支援する「すずらんスマイルプロジェクト」を進めています。これは、まさに皆さんの世代にとって、心や身体、友人や家族、パートナーとの関係に悩む女の子たちを支えるための相談窓口や居場所を提供する取り組みです。私たちは、民間団体と連携し、こうした支援を行っています。

もし周りに、声をあげられずに苦しんでいる女の子がいたら、どうかそのことを教えてあげてください。支え合い、助け合うことで、少しでもその子たちが前を向ける環境を一緒に作っていけたらと思います。

 

私から皆さんに、心から伝えたいことがあります。それは、皆さんがどんな未来を描くかということです。皆さんは若い。二十歳という年齢は、未来に対して無限の可能性が広がっています。これから何を学び、どんな職業を選び、どんな生活を送り、どんな社会を作りたいのか、それは皆さん次第です。どんな道を選んでも、失敗や挫折は必ずついてきます。しかし、その時に大切なのは、立ち止まらずに、前に前に進むことです。

皆さん、自分の本当の気持ちを誰かに伝えたくても、言葉にできないことや、「どうせ言っても無駄だろう」と思って最初から諦めてしまうことはありませんか?

私は、皆さんには自分の思いをしっかりと言葉で伝える力を持った大人になってほしいと思っています。自分の気持ちを伝えることができれば、未来に向かって一歩を踏み出す力になります。そして、皆さんが自分の考えをしっかりと伝え、社会を良くするために変えたいと思うことを声に出すことが、より良い社会づくりに繋がります。そんな思いを持って、ぜひ豊島区役所に対しても、積極的に意見を出してほしいと思います。

豊島区としても、皆さんの若いエネルギーや柔軟な考え方を活かせる場を増やしていきたいと考えています。

 

さて、本日の「はたちのつどい」第2部は、皆さんと同じ二十歳を迎えた7名のメンバーによる企画検討会が中心となり、オリジナルの企画を作り上げてくれました。多くの自治体では行政主体で行われている成人式ですが、司会を務めてくださっている上重聡さんの指導のもとで、自分たちの手で「こうしたい!」というアイデアを出し合い、昨年の夏から何度も話し合いを重ねて特別な企画が実現しました。

皆さんにお配りしているパンフレットのイラストも、企画検討会のメンバーの友人が描いてくれたものです。企画検討会のメンバー皆さんの熱意と創意工夫に感謝申し上げます。

式が始まる前に、区役所のいろいろな部署から、二十歳の皆さんに向けたお知らせ動画が流れましたが、皆さんはご覧になりましたか?この動画は、皆さんと同じ世代の職員が、皆さんに向けて一生懸命作ったものです。今回は、初めての試みとして、区役所の若手職員も参加して、取り組みをしました。

 

また、今回の式典には、株式会社サンシャインシティ様、一般社団法人ハレザ池袋エリアマネジメント様の特典をはじめ、株式会社ビックカメラ様や株式会社丸昌様など、多くの企業の皆様からご協力をいただいております。ありがとうございました。

 

結びに、二十歳の皆さん。

私は、皆さんが自分の夢を持ち、それを追い続けることを願っています。皆さんの未来には、無限の可能性が広がっています。それを信じて、今、ここから始まる新しい人生を一歩一歩、歩んでいってください。

本日の「はたちのつどい」が、皆さんにとって新しい人生のスタート地点となり、素晴らしい未来への第一歩となることを心より祈念し、私からのお祝いのメッセージといたします。

おめでとうございます。

 

令和7年1月13日

豊島区長 高際 みゆき