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<豊島区指定無形民俗文化財>
冨士元囃子は、明治40年(1907)頃、現在の豊島区要町一丁目に住んでいた本橋重太郎が、板橋宿で習い覚え、地元の浅間神社や椎名町の長崎神社の祭礼時に演奏したものが、いまに伝えられてきている。高松二丁目の国指定重要有形民俗文化財の「豊島長崎の富士塚」がある浅間神社の祭礼の時にこのおはやしが奉納されていたことから、冨士元囃子と名づけられたということである。
東京の祭り囃子の特徴である五人囃子の形態をとり、いわゆる神田流大間囃子に属し、かつて長崎地区が農村であった頃ののどかな笛の音を聞かせる。
この冨士元囃子は、近代になってから誕生したものとはいえ、地域に長く根づき、かつ地域の人々によって伝承されてきたものである。このような意味から、豊島区長崎地域の地域的・時代的特色を示す貴重な民俗芸能であり、豊島区にとって特に重要な無形民俗文化財であるということから、平成14年9月27日に、豊島区無形民俗文化財に指定された。
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