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板絵着色三人静白拍子図

三人静白拍子図

<東京都指定有形文化財>

白拍子とは、女性が水干や直垂に鞘巻・烏帽子の男装で今様を歌いながら舞う男舞と舞手のことをいう。静御前は、源平争乱期の有名な白拍子で、源義経との悲恋は歌舞伎の「義経千本桜」などで知られている。

この板絵は、桐材、縦227センチメートル、横145センチメートル、墨塗金物付きの縁を付けた劇場の看板絵と思われる。女形3人立ちで俗に「三人静」と言われます。それぞれの衣裳に坂東家の定紋「三ツ大」を付けて、「志うか」・「玉」・「吉」の文字を入れて、坂東志うか・玉三郎・吉彌を表す。

浮世絵師の二代目鳥居清満(1788~1868)によって描かれたもの。二代目清満は初めの頃は清峯と称し、美人画の版画に腕を振るう。文化12年(1815)に二代目清満と改名し、鳥居家五代目を継承してからは、小説類の挿絵や版画の仕事からは遠ざかり、もっぱら稼業の劇場の看板絵、芝居番付絵の制作に当たり、この絵をはじめ、成田山に収蔵されている「暫図」・「舞楽図」など、肉筆画が比較的多く残されている。

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更新日:2022年10月25日