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コロモジラミ

コロモジラミ

  • 下着などの衣類に寄生する。
  • 吸血する。かゆみを起こす。
  • 吸血しないと数日で死んでしまう。
  • 感染症を媒介することがある。
  • アタマジラミに似るが、混同してはいけない。

写真は、コロモジラミ成虫約4mm

コロモジラミは主に人の下着などの衣類に寄生し人の血を吸って生活しています。

見た目には子ども達に蔓延しているアタマジラミと形や大きさがそっくりですが、コロモジラミは発疹チフスや塹壕熱などの感染症を媒介する力をもっていますので、アタマジラミと混同してはいけません。コロモジラミ症は衣類を洗濯しない方やできない方に多く見られます。

  • 卵は、主に人の下着などの衣類の縫い目や折り目などに多く産み付けます。
  • 幼虫、成虫とも吸血します。
  • 雄、雌とも吸血します。
  • 成虫の大きさは約2から4mmです。
  • 見つける場合は小さなお米が動いていると思ってください。

駆除や予防法

コロモジラミ症の方の治療(駆除方法)

風呂に入り、着ている衣類を新しい衣類と全部取り替えれば終了です。

なお、衣類は55度以上を保ったお湯で10分以上つければ、卵を含め全て殺虫できます。予防は普通に生活(下着をまめに取り替え、衣類を洗濯)していれば大丈夫です。

コロモジラミは普通に生活をしていれば大丈夫

偶然にコロモジラミがとりつき一時的に吸血されたとしても普通に生活していれば自然に駆除されてしまいます。常に寄生されている人がいるとしたら、その人の生活内容に問題があると考えられるので、本人の生活改善を併せて進める必要があります。

また常に寄生されている場合は、本人の身体的能力が低下している場合や寄生されていることに気がつかないケースがあります。

(注釈)コロモジラミに寄生されない人(民族)

衣類を着ない民族には、コロモジラミは寄生できません。

感染症

コロモジラミに吸血されたからといって、感染症になるわけではありません。ただし、海外では下記のようなコロモジラミが媒介する感染症が発生している地域がありますので、海外に出かける場合は充分注意し、その国や地域の情報を入手してからお出かけください。

コロモジラミが媒介する感染症

  • 発疹チフス
    シラミや糞が刺し傷や掻くことにより出来た傷に、病原体をもったシラミや糞がすりこまれて感染します。主な症状は、発熱、頭痛、悪寒、脱力感、手足の疼痛を伴い突然発症します。熱は39から40度に急に上昇します。
  • 塹壕熱
    不潔な環境下でシラミがはびこっている集団などで発生します。主な症状は、頭痛、全身倦怠感、関節痛、特に下腿痛などで始まり、急激にまたは穏やかに発熱が起こります。発熱は一過性で5から6日で治まりますが、ときおり繰り返し6から7週間も継続することがあります。
  • 回帰熱
    ヨーロッパ、アジア、アフリカ、中米の限られた地方で、衛生環境が不良な所で発生しています。主な症状は、発熱、頭痛、筋痛、関節痛などが発作的に出現し2から9日間続きます。これを1から10回それ以上繰り返します。

(注釈)発生状況や主な症状については、財団法人日本公衆衛生協会発行の編集者代表山崎修道「感染症予防必携」(1999)より、一部を参考して作成しています。

 

お問い合わせ

生活衛生課環境衛生グループ

電話番号:03-3987-4176

更新日:2024年1月5日