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野外のダニ(マダニ・ツツガムシ)

マダニ

マダニ成虫

  • 吸血する。
  • 重症熱性血小板減少症候群・野兎病・ライム病紅斑熱を媒介することがある。
  • 草地や、山林・森林に行った、野外作業をした後日に発熱等の症状がでたら、医師に草地等に入ったことや、野外作業をしたことを告げる。
    写真:概ね2.5ミリメートル~3.5ミリメートル
  • 日本にいるマダニの種類:ヤマトマダニ・シュツェマダニ・フタトゲチマダニなど
    SFTSウイルスはわが国ではフタトゲチマダニ、ヒゲナガマダニ、オオトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニからウイルスの遺伝子が検出されていますが、必ずウイルスを保有しているわけではなく、実態について調査が進められています。

※マダニやSFTSの概要を知りたい方は、以下のリンクもご参照ください。

マダニにご注意!~マダニQ&A~(東京都健康安全研究センター)(新しいウィンドウで開きます)

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について(東京都感染症情報センター)(新しいウィンドウで開きます)

 

草地やヤブ、山林・森林などで、知らぬ間に刺されて吸血されることがあります。また、野兎病(やと病)や紅斑病、ライム病を媒介することがあります。

わが国で最近新たに確認されたマダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルスの感染では、これまで41人が感染し13人の方が亡くなっています(262月現在)。患者は今のところ西日本の13県で確認されていますが、新たに7道府県でウイルスが確認されていることから全国的に広がっていると考えられます。さらにマダニは全国的に生息しており、患者こそ確認されておりませんが、他県でも注意が必要です。ウイルスや細菌を保有しているマダニに吸血されると病気になることがあります(必ず保有しているわけではありません)。キャンプやハイキング等に行ったときは、不用意に草むらなどに入らないようにしましょう。小学生が林間学校先で刺されたケースがあります。特に山菜取りなどで「藪漕ぎ(やぶこぎ):道のない藪・草地をかきわけて進む」は注意が必要です。藪の中を走り回って出てきた犬を見たことがあるのですが、可哀そうなくらい目の周りから体全身にマダニをくっ付けていました。ヤマトマダニの場合、吸血すると約10日、この間体から離れません。

予防方法

  • 一番の予防は草地に入らないこと「藪漕ぎ」をしない、草地に座らない、寝転がらないことです。
  • 野外作業や草地に入る時の服装は、なるべく肌が出ないよう長袖・長ズボン・長靴・手袋をします。又、ズボンの袖は長靴の中に入れます。薬局で市販の「忌避(きひ)剤(ディート剤:ジエチルトルアミド成分)」を服等にスプレーしてください。袖口にもスプレーしてください。
    ただし、忌避剤は、過敏な方や幼児への使用には注意が必要です(忌避剤の説明文等参照)。
  • 草地に入ったり、「藪漕ぎ」などを行い家にもどってきたら、衣類はすぐに脱いで洗剤を入れて洗濯しましょう。また、入浴して身体をよく洗いましょう。身体に虫(イボと勘違いする方がいます)がくっ付いていないか確認しましょう。刺されていた場合は、無理に取らないようにしてください。すぐに取る方法もありますが、マダニを潰したり、無理して取ると口器が残り化膿したりしますので、皮膚科で取ってもらいましょう。後日、熱や嘔吐、下痢などの症状が現れたら医療機関に行き、草地などに入ったことや、野外作業をした、キャンプに行ったことなど、いつ頃、どのような場所・地域に行ったかなどを医師に告げてください。

※重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は4類感染症に指定されました。このため、患者を診断した医師は、最寄りの保健所に届出が必要です。

マダニ(リーフレット印刷用)(PDF:88KB)
このリーフレットは、平成25年5月情報を基に作成しています。

ツツガムシ

ツツガムシ病を伝播します。

ツツガムシ病リケッチアという病原体をもったツツガムシ(ダニ幼虫)の刺咬により感染します。ツツガムシは河川敷や草地、雑木林、芝、野山などに棲息します。
ツツガムシ類にはアカツツガムシ・タテツツガムシ、フトゲツツガムシなどがいますが、ツツガムシは幼虫の時期にのみ、野ネズミや人などの体表に寄生(吸着)して組織液(吸血ではない)を吸います。充分に吸った後は体表から離れて再び土中にもどります。

生態(生活)

卵(土中)→幼虫(寄生)→若虫(土中)→成虫(土中)

幼虫体長:約0.2~0.3ミリメートル

ツツガムシ(感染ダニ幼虫)が活動する季節がツツガムシ病に感染しやすい時期であり、ツツガムシ類の生息地域や各幼虫の活動時期のちがいにより感染しやすい時期も変わってきます。

  • アカツツガムシの発生時期
  • タテツツガムシ、フトゲツツガムシの発生時期

関東では、神奈川・伊豆諸島・多摩地域・房総でも見られます、刺されると特有の傷跡ができます。ツツガムシ病には古典型ツツガムシ病と新型のツツガムシ病があります。新型は古典型より症状が軽いようです。

詳細については、国立感染症研究所感染症情報センターIDWR感染症発生動向調査週報感染症の話◆ツツガムシ病などをご参照ください。

予防方法

ツツガムシが多い地域に入らないのが一番の予防になります。ツツガムシの注意標識のある地域には入らないようにしましょう。山菜取り・農作業・ハイキング・山歩き・キャンプなどでこのような地域に行く時や、やむを得ず草地などに入る時は次を参考にして注意してください。

  • 長袖・長ズボン・長靴・手袋を着用して肌の露出を減らしましょう。
  • 皮膚が露出しているところにはダニ忌避剤(ディート剤)を塗る。
    ※肌や体質に合わない場合がありますのでご注意ください。成分濃度や成分等により持続する効果等がことなります。
  • 河川敷や草地、雑木林、芝、野山などでは座ったり横になったりしないようにしましょう。特に直接草地などに座るのは避けましょう。手荷物や上着も置かないようにします。
  • 帰宅した後は、着ていた服は洗剤を入れて洗濯し、入浴しましょう。

お問い合わせ

生活衛生課環境衛生グループ

電話番号:03-3987-4176

更新日:2022年1月12日