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令和4年度家庭教育推進員事業

令和4年度は約3か月で6回(学習発表会含む)の家庭教育推進事業の活動(「かすい」活動)を行いました。ここ2年は新型コロナウィルス感染症の影響で、オンラインでの講座の実施でしたが、今年は3年ぶりに対面での月例会の開催になりました。講師に立教大学教授の郭洋春(かくやんちゅん)先生をお招きしました。テーマは「SDGsを身近に感じられるものに」です。「かすい」の皆さんは、講義を受けたり、たくさんのグループワークでお互い学びを深めていきました。

また、学習発表会は区役所庁舎から場所を変えて、としまみどりの防災公園(イケ・サンパーク)のファーマーズマーケットにて、11月5日土曜日、6日日曜日に行いました。初の試みでしたが、青空の下、たくさんの来訪者でにぎわう、有意義な発表会となりました。

 

第1回月例会(令和4年9月8日)

3年ぶりの「かすい」の対面講座がスタートしました。今年度は36名の皆さんが各小学校のPTA会長より推薦され、参加してくださいました。第1回の月例会プログラムは「オリエンテーション~SDGsってなに?」です。

まずはアイスブレイクをかねて、班の名前を決めました。なるべく地域の近い小学校で班が組まれ、1班は5~8名で構成されました。それぞれが面白く個性的な班の名前を考えました。最初は緊張していた参加者の皆さんの距離が一気に近くなりました。

そのあと、SDGsについて基本から学んでいきました。SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2015年に国連サミットで採択されたもので、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際的目標です。17のゴール・169のターゲットから構成されていて、「誰一人取り残さない」がキーワードとなっています。第1回月例会ワークショップ

郭先生は「私たちの日常生活のほとんどにSDGsが関連していること、そしてあらゆる行為がSDGsに関連していることと考え、行動することが大切」とお話がありました。例えば、食材を買いに電車で遠方にいくのではなく、地元のスーパー・商店を利用すると、地域活性化や無駄なエネルギーを使わないことになります。また、野菜の訳あり品・消費期限の近い見切り品を積極的に購入するのも、フードロスにつながっていきます。

「かすい」の皆さんがSDGs意識を持って、地元や学校や家庭で行動を促していくことや、分かち合った成果を地域や学校に持っていくことで、周りの方にSDGsを意識して行動してもらうきっかけになる可能性があります。「かすい」員の役割は大きいのです。「家庭教育推進員発の活性化モデル、豊島区モデル」を実践して、区民一人ひとりが変わり、さらによりよい街になるように活動していきましょうと、今年度の目標のお話もありました。

グループワークでは、「これってSDGs?」をテーマに班でアイディアを出していきました。短時間のグループワークでしたが、皆さんの周りにはたくさんのSDGsに関することがあることがわかりました。「行政や企業がやることと思われがちだが、実は個人がやることが大事。SDGsにつながっている、こうしたらよくなると考え、行動していくことが大切」とのアドバイスもいただきました。

郭先生講義

詳しい内容は令和4年度かすい通信1(PDF:879KB)をご覧ください。

〈郭先生からのおすすめサイト〉

『持続可能な社会のためにナマケモノにもできるアクション・ガイド』国際連合広報センター

https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/24082/(新しいウィンドウで開きます)

〈SDGs情報〉

子どもたちがSDGsを意識し考え、行動するきっかけとなるよう、SDGsの17のゴールと、区の事業や子どもたちが取り組んでいくことができる内容をまとめた、『としま子どもSDGsチャレンジカレンダー』を作成し、区立小・中学校、幼稚園に配布いたしました。「かすい」活動でも使用しました。

https://www.city.toshima.lg.jp/533/kosodate/inkai/2106031540.html

第2回月例会(令和4年9月22日)

第2回月例会は、「身近なSDGsをさがしてみよう」です。まずは郭先生から前回のふりかえりがありました。そ月例会第2回すごろく風景れから「SDGsすごろく」を行いました。グループに分かれ、さいころをふり、止まった目に書いてあるクイズに答えます。答えは選択制ですが、なかには難しいものもありました。下方にリンクを載せますので、是非やってみてください。親子でも楽しめます。

そのあと、宿題になっていた「豊島区のSDGsの取組、やっていることいないこと、今後やってほしいことは?」について、グループでアイディアを挙げていきます。やってほしいことでは、学校の配布物ペーパーレス化・小中学校で使用しているCrormbookのClassroomの活用・地域のAED把握・公園の改装・非常用設備の実演・24時間出せるリサイクルセンターなどがありました。

そして本題のワークショップに入りました。まずテーマを探して、それを解決して、どう展開していくか、グループごとにフローチャートを作っていきました。郭先生からのお話で、「SDGsを達成するためには、身近な解決したいテーマを探し、解決すると自分の回りがどう変わるかイメージする。そのために何が必要かを考え、最後に当初のイメージ通り、達成できたか再確認する。理想的なSDGsとは同時に多くの目標が達成できること」とアドバイスがありました。各班悩みながらも複数の目標を達成できるようなチャートを作成できました。

 

詳しい内容は、令和4年度かすい通信2(PDF:681KB)をご覧ください。

 

〈郭先生からのおすすめサイト〉

『ゴー・ゴールズ!すごろくでSDGsを学ぼう』国際連合広報センターhttps://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/go-goals/(新しいウィンドウで開きます)

第3回月例会(令和4年10月13日)

第3回「SDGs作戦会議1」、今回から具体的に11月5日、6日の学習発表会で行う各班のワークショップについて準備していきました。

まずは過去の学習発表会の様子や、今回の発表の舞台であるファーマーズマーケットの様子をスライドで確認していきました。そしていよいよグループでの話し合いです。まずはゴールを決めていきます。

そのゴールに向かってどんな取組をしていくか、展示、ゲーム、クイズ、アンケートをしようかなど、アイディアはたくさん出ていました。郭先生も皆さんの班を回って温かいアドバイスをくださいました。「こんなことやりたいワークシート」に、目指すSDGsのテーマ、発表の希望時間、準備品、手順などを記入していきました。今年度は、月に2回開催のスケジュールで、約3か月の「かすい」活動になっています。学習発表会準備に向けて、時間の足りない班は、別途、区役所や地域文化創造館などで集まって作業することもありました。限りある時間で、よいものを仕上げていこうという皆さんの熱意が、とても伝わってきました。

 

詳しい内容は令和4年度かすい通信3(PDF:1,011KB)をご覧ください。

 

第4回月例会(令和4年10月27日)

第4回「SDGs作戦会議2」も学習発表会の準備です。グループに分かれて作業をした後、月例会第4回リハーサル本番のリハーサルとして隣り合う班で、交代で発表しました。そのあとふりかえり、よかった点、こうしたほうがもっとよくなる点などをアドバイスしあいました。

 

郭先生も皆さんの発表をご覧になり、個々にも感想を伝えてくださいました。「発表側が緊張してしまうと、お客さまにも伝わってしまいます。リラックスして笑顔で楽しんでやってください。プレゼンテーションで大事なのは来てよかったと思ってもらえるようにすること」と最後に全体にお話しがありました。皆さんの発表のすばらしい仕上がり状況に驚いてらっしゃいました。

 

活動の詳しい内容は令和4年度かすい通信4(PDF:1,399KB)をご覧ください。

 

第5回月例会学習発表会(令和4年11月5日/6日)

学習発表会の日になりました。「かすい」の皆さんの発表は11月5日土曜日に行われました。午前10時から午後4時まで、2班ずつ3交代で発表しました。当日は、お天気にも恵まれて、2日間で1000人以上の方が来てくださいました。これは過去最高の来場者数でした。金子教育長をはじめ、校長先生、副校長先生、PTA会長にも多数来場いただき、展示を熱心にご覧になったり、質問等で「かすい」の皆さんとお話しされていました。

 

学習発表会プログラム(11月5日)

発表1

2班地蔵+One(西巣鴨小、朝日小、池袋第一小)

「おうちで防災」

防災準備はできていますか?オリジナル防災ポーチをご紹介。ご自身や大切な人を守る1歩に。

3班ブドウ(巣鴨小、清和小)

「質の高い教育をみんなに」

イベントを探してみよう。図書館、区民広場、地域文化創造館での講座紹介。

発表2

4班スマイル(朋有小、目白小、要小、長崎小)

「プラスチックの分別・ペットボトルマイスターになろう」

身近なペットボトルを知るクイズやゲームを提供。

5班ナンナン(南池袋小、高南小)

「ジェンダーを考えよう」

ジェンダーのもやもやを考えてみよう。クイズ、おもちゃもあるよ

発表3

1班ソメイヨシノ(仰高小、駒込小)

「食品ロス削減~私たちにできること」

クイズにチャレンジ。実は、健康やお財布にやさしい面も

6班トキワ荘(椎名町小、富士見台小、さくら小)

「豊島区の身近なSDGsの取組を紹介」

住み続けられるまちづくりをテーマに、区でのSDGsの取組を調査。

学校公開に合わせて小学校で学習発表会の掲示物を展示したいとのリクエストがあり、多くの小学校に貸し出しを行っています。

「かすい」活動が、学習発表会にとどまらず、学校や地域へと波及していき、SDGsが「かすい発信」で広がっていくことは、目指してきた目標であり、大変喜ばしいことです。素敵な掲示物を作成いただき、ありがとうございました。

学習発表会風景学習発表会様子

詳しくは、令和4年かすい通信5(PDF:630KB)をご覧ください。

 

第6回月例会(令和4年12月1日)

最後の月例会になりました第6回のテーマは「あらためてSDGsを考えてみましょう」でした。この回は学習発表会のふりかえりでスタートしました。まずはスライドで自分の班や他の班の様子を見ていきました。約1か月前の記憶を呼び戻したところで、グループでよかった点や工夫が必要だった点を話し合い、まとめて発表しあいました。

郭先生から、今回のファーマーズマーケットでの学習発表会の多くの成果があげられました。

  1. 過去最大の集客で多くの人にSDGsについて知ってもらえた。
  2. その結果、「かすい」の存在・活動について、多くの人に知ってもらうことができた。
  3. 皆さんの努力により、一過性の行事ではなく、多くの学校で継続して展示・発表したいという話が来た。
  4. 「かすい」のさらなる可能性を見出すことができた。
  5. 委員同士横のつながりを広げることができた。
  6. 誰でもできるSDGsを実証した。

そのあと、あらためてSDGsについて考えていきました。SDGsとは、途上国と先進国が一丸となって、2030年までに「誰一人取り残さない」社会を実現するものであります。もともと日本には「江戸システム」といわれる循環型のSDGs的な社会があったと、先生からお話がありました。

江戸システムの一例として、新しい着物→着物を着古す→子供用に繕う→ふきん・雑巾になる→燃やして灰になる→植物(綿花)の肥料になる→綿で機織り→また着物になる。と循環の流れになっています。昔から、日本では意識せず、SDGs的な考えで生活をしてきたそうです。

郭先生からは皆さんに送る言葉として「知らないことの恐ろしさ。知ることの大切さ。」と助言いただきました。SDGsを今回いろいろ知って、ちょっとした身の回りの意識や行動の変化で、今後、より多くのことができるはずと期待されていました。

最後に「『かすい』をどうしたらもっと知ってもらえて、輪が広がるのか?」というテーマで、グループワークが行われました。皆さんからたくさんのアイディアが出て、これまで一番盛り上がったのでは?と感じるほどでした。参考にさせていただきたいと思います。郭先生のユーモアいっぱいの月例会も今年度最後となると、とても寂しく感じました。

「かすい」活動は終わっても、皆さんのSDGs意識・行動は続いて、それぞれの目標ですすめていくことでしょう。豊島区がますます、住みやすいまちになっていくように、一緒に考えたり行動していきたいと思います。

約3か月の活動、本当にありがとうございました。

月例会第6回

 

 

 

 

 

 

 

活動の詳しい内容は令和4年かすい通信6(PDF:646KB)をご覧ください。

また令和4年度の活動をまとめた記録誌(PDF:6,117KB)もあります。ぜひご覧ください。

 

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庶務課庶務グループ

電話番号:03-3981-1141

更新日:2023年5月10日