令和8年第1回定例会の報告について
令和8年2月10日から3月24日までの会期で令和8年第一回定例会が開催され、「豊島区空家等対策審議会条例」や「令和7年度補正予算(第8号、第9号)」、「令和8年度各会計予算」などが審議され、すべて可決されました。
令和7年度 豊島区一般会計補正予算(第8号)
補正事業数 6件 補正予算額 6億4,680万円
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としま賃上げ促進支援金支給事業経費 4億1,121万円
企業の倒産理由として、「人手不足」が過去最多となっており、優秀な人材の確保や定着が課題となっている状況を踏まえ、区内中小企業に対し、賃上げ支援金の支給を行う。
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地域活動支援センター物価高騰対策支援金事業経費 52万円
障害のある方の日常生活等を支援する区内の地域活動支援センターに対する区独自の物価高騰対策支援金について、対象期間を延長(令和7年12月末から令和8年6月末へ)し、支給する。
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障害福祉サービス事業者等経営安定臨時支援金支給事業経費 4,339万円
障害福祉サービス事業者において、人材不足が深刻な課題となっている中、経営の安定化や人材確保の支援のため、区内障害福祉サービス事業者に対し、区独自の支援金を支給する。
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介護サービス事業所物価高騰対策支援金支給事業経費 5,740万円
区内の介護サービス事業所に対する区独自の物価高騰対策支援金について、対象期間を延長(令和7年12月末から令和8年6月末へ)し、支給する。
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介護サービス事業所経営安定臨時支援金支給事業経費 8,602万円
介護サービス事業所において、人材不足が課題となっている中、人材確保や経営の安定化などの支援を行うため、区内介護サービス事業所に対し、区独自の支援金を支給する。また、介護報酬が引き下げられた訪問介護事業所に対して、区独自の支援金を支給する。
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幼稚園・保育所等物価高騰対策事業 4,826万円
都の保育所等物価高騰緊急対策事業を活用し、区内保育施設等に対し、物価高騰に係る補助金を支給する。また、都の補助対象外施設に対し、物価高騰に係る区独自の補助金を支給する。どちらも対象期間を延長(令和7年12月末から令和8年6月末へ)し、支給する。
令和7年度 豊島区一般会計補正予算(第9号)
補正事業数 17件 補正予算額 63億3,781万円
- 義務教育施設整備基金積立金 20億円
一般財源歳入が当初予算を上回る見込みとなることを踏まえ、将来の学校改築等に備えるため、義務教育施設整備基金積立金を増額する。
- 公共施設再構築基金積立金 25億2,488万円
一般財源歳入が当初予算を上回る見込みとなることを踏まえ、将来の公共施設の更新に備えるため、公共施設再構築基金積立金を増額する。
- 子ども若者応援基金積立金 1億4,500万円
「としま子ども若者応援基金」への寄附金が当初予算を上回るため、積立金を増額する。
- 公定価格引上げに伴う保育施設運営費の補正 7億9,804万円
保育士等の処遇改善を目的とした公定価格引上げや物価高対応における特例加算の創設等に伴い、各保育施設に対する扶助費を補正予算に計上する。
- 道路整備基金積立金 10億円
一般財源歳入が当初予算を上回る見込みとなることを踏まえ、将来の道路・橋梁整備に備えるため、道路整備基金積立金を増額する。
- そのほか歳出予算・歳入予算・繰越明許費 12件
令和8年度 豊島区一般会計予算
8年度一般会計予算は、1,690億円と過去2番目の予算規模となりました。
強固な財政基盤の構築
基金
「義務教育施設整備基金積立金」に50億円(対前年度比26億円増)、「公共施設再構築基金積立金」に40億円(同24億円増)を積み立てるとともに、2年連続で財政調整基金(※1)を取り崩さずに予算を編成しました。
※1 財政調整基金
急な税収減などが生じても、行政サービスを継続できるよう、積み立てる基金。豊島区では標準財政規模(※2)の2割以上確保することを目標としている。
※2 標準財政規模
地方自治体の標準的な財政規模を示すもの。特別区税、地方譲与税、都区財政調整交付金等で算出される。
特別区債
特別区債は、利率などが有利な条件で借り入れることができる事業で活用することとし、市街地再開発事業や千川中学校改築事業の財源として、37億円(同50億円減)を計上しました。
持続可能な区政運営の礎
扶助費や人件費などの義務的経費の増加や、ふるさと納税制度をはじめとする不合理な税制改正(※3)の拡大などが懸念されるものの、財政調整基金を取り崩さない予算が2年連続で編成できたことに加え、中長期的視点に立った基金の積み立て、計画的な特別区債の活用が図られるなど、持続可能な区政運営を実現するための礎となる予算となりました。
※3 不合理な税制改正
地方法人課税の一部国税化や地方消費税の清算基準の見直し、ふるさと納税制度等の総称。「不合理な税制改正」により、特別区は深刻な影響を受けている。
令和7年度における豊島区の影響額は、下図の通り。
詳細は、こちらのページを参照。
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豊島区における影響額
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法人住民税の一部国税化
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△63億円
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地方消費税積算基準の見直し
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△13億円
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ふるさと納税
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△31億円
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合計
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△107億円
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重点テーマ
8年度予算は、策定から2年目を迎える「基本構想・基本計画」の実現に向け、歩みを加速させるべく編成し、6つの重点テーマを設定しました。
【7年度から継続する重点テーマ】
【8年度の新たなテーマ】
- 高齢者・障害者がいきいきと暮らし続けられる施策の充実に加え、生活の基盤である住まいへの支援を強化する「福祉」
- 新保健所の整備を契機として、区民一人ひとりが健康を意識する取組に一層力を入れていく「健康」
- 地域の活気とにぎわいを創出し、地域経済の持続的な発展を促進する「産業振興」
【重点テーマごとの主な新規拡充事業】
新規拡充事業全体では、267事業、60億円を計上しています。
重点テーマごとの主な新規拡充事業を紹介します。
※記載されている金額は、事業費全体ではなく、新規・拡充分です。
安全・安心
- 備蓄物資の拡充[新規]
防災体制・対策の充実強化を図るため、災害時に活用できる簡易トイレなど、備蓄物資を拡充します。(1,713万円)
- 防犯カメラ設置助成[継続]
防犯意識の向上と安全・安心のまちづくりを進めるため、個人宅の防犯機器を購入した区民の方に対し補助を実施します。(1,214万円)
- 災害時医療における情報通信体制の強化[新規]
災害時の医療現場における情報通信手段の強化を図るため、災害時においても安定して通信できる通信体制を整備します。(345万円)
子ども・子育て支援
- 産後ケア事業の拡充[拡充]
助産師等の専門職が常駐する施設(産科病院・助産院)において、産後の母子に対して心身のケア等を行うため、宿泊日数を3泊4日から6泊7日にします。(1億5,050万円)
- 5歳児健診のモデル実施[新規]
5歳児健康診査のモデル実施を開始するとともに、健診の実施体制構築に加え、発達支援や就学に向けたフォロー体制を整備します。(272万円)
- 仮保健所跡地の活用[新規]
池袋保健所仮庁舎跡地を地域に開かれた交流・体験・学びの拠点として、特に子どもや若者が安心して過ごせる「居場所づくり」に活用します。(3,951万円)
教育
- 就学援助の拡充[拡充]
物価高騰対策として、就学援助の認定基準の拡大、費目の支給金額の引き上げ、支給費目の新設を行い、子育て世帯への経済的支援を充実します。(5,402万円)
- 小学校校内教育支援センター(SSR)環境整備事業[新規]
不登校対策として、子どもの居場所や自学自習ができる校内教育支援センター(SSR)を全小学校に開設し、登校のきっかけ作りや授業への参加を促す取組み等により、不登校予防や改善を図ります。(330万円)
- 学習情報センター等整備[新規]
「学習環境整備計画」に基づき、要小学校・巣鴨小学校の学校図書館において、プレゼンテーション機能等を兼ね備えたICT環境や、個別・協働の学習スペースなどを充実させた新たな学びの拠点整備を進めます。(2,069万円)
福祉
- 移動支援事業(リフト付きタクシー運行事業)[新規]
障害や高齢により、車いす等を利用しなければ移動が困難な方への外出支援として、リフト付きタクシーを借り上げ、移動支援事業を開始します。
区は、予約料金、迎車料金、基本介助料及びメーター料金の2割分を負担します。(870万円)
- 移動支援事業(ガイドヘルパー)の拡充[拡充]
ガイドヘルパーによる移動支援事業において、肢体不自由者の「車いす利用」及び「65歳未満」とする要件の撤廃、対象となる難病の拡大、新たに医療的ケア児を対象に追加します。また、ガイドヘルパー不足の対策として、シルバー人材センターの活用に向けた試行・検証を行います。(333万円)
- 医療的ケア児等介護等支援助成[新規]
「としま子ども若者応援基金」を活用し、医療的ケア児及び重症心身障害児の保護者の負担軽減に向けた支援策として、介護等に係る経費(上限5万円)に対して助成を行います。(290万円)
健康
- わたしメンテラボ運営事業[新規]
新保健所開設に伴い、健康に関する「気づき」を得て「相談」ができる健康づくり支援拠点「わたしメンテラボ」を設置、運営することにより、区民の健康増進に向けた行動変容を促します。(2,495万円)
- 若年がん患者に対する在宅療養支援事業[新規]
小児・AYA世代のがん(末期)患者が、在宅で療養するための経済的支援として、在宅介護サービスや福祉用具等の費用の一部を助成します。(33万円)
- 帯状疱疹ワクチン定期予防接種一部助成[継続]
令和7年度から開始された帯状疱疹ワクチン定期予防接種(B類疾病)について、区民の費用負担軽減のため、助成を継続して行います。(8,249万円)
- 新型コロナワクチン定期予防接種一部助成[継続]
令和6年度から開始された新型コロナワクチン定期予防接種(B類疾病)について、区民の費用負担軽減のため、助成を継続して行います。(3億455万円)
- RSウイルスワクチン定期予防接種事業[新規]
令和8年4月から妊婦に対するRSウイルスワクチンが定期予防接種(A類疾病)となるため、区民の接種費用を全額助成します。(8,430万円)
産業振興
- ビジネスサポートセンター管理運営事業の拡充[拡充]
区内中小企業が、業務効率化に関する取り組みを行う際に相談する窓口として、DX相談窓口を新たに開設します。また、オンラインによる経営相談の拡充や相談記録の電子化を実施します。(549万円)
- 中小企業支援補助金の拡充[拡充]
区内中小企業を対象に実施している「中小企業支援補助金」について、中小企業の業務効率化を促進するため、DX対応経費に対し、新規で補助を行います。(1,240万円)
- 起業支援強化事業[新規]
地域密着型起業家を増やし、区内の起業機運醸成を図るため、潜在起業家を発掘し、区内で起業するまで伴走する体系的な起業塾を開催するとともに、池袋駅構内スペースを活用したチャレンジ出店を実施します。(195万円)
- 若手起業家賃料支援事業[新規]
賃料が高騰している状況を踏まえ、区内若手起業家を支援するため、賃料支援補助金を新設します。(75万円)