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更新日:2025年3月27日

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令和7年第1回定例会の報告について

 令和7年2月12日から3月26日までの会期で令和7年第一回定例会が開催され、「豊島区基本構想」「豊島区基本計画」や、令和7年度当初予算などが審議され、すべて可決されました。

 その中で、特に私が力を入れて取り組んできたことをいくつかご紹介します。

「豊島区基本構想」「豊島区基本計画」の策定

 「豊島区基本構想」は、区政運営の「最高指針」です。これまでの基本構想の精神を引き継ぎながら、時代や区民ニーズの変化を的確に捉え、将来の豊島区を取り巻く環境を見据えた、中長期的なまちづくりの「羅針盤」です。

 策定にあたって何よりも重視したのは、区民の皆様と共に考え、意見を交換しながら、豊島区の個性を最大限に生かした「将来のまちの姿」を一緒につくり上げていくことです。

 多くの公募区民の方々を含めた基本構想審議会での活発な議論、大学生や外国人等を対象に実施した「未来としまミーティング」、10代から80代までの幅広い世代が意見を交換した「区民ワークショップ」、子どもたちが「10年後の豊島区」を考えてくれた「としま子ども会議」、424件の声が寄せられた「パブリックコメント」など、幅広いご意見・ご提案をいただきました。

 若い方からご高齢の方、企業・団体・大学の方々などから寄せられた多くの声を一つひとつ受け止めて、つくり上げた、この基本構想・基本計画に基づき、皆様と共に歩みを進め、区民が自分のまちを誇れる、「住み続けたい」と思える、そして区外の方からは「住みたい。訪れたい」と思われる「憧れのまち」を目指してまいります。

令和7年度当初予算

 令和7年度当初予算は、基本構想・基本計画に掲げる「3つの理念」「7つのまちづくりの方向性」の実現に向けて、第一歩を踏み出す予算となりました。

 予算編成過程においては、3年間に限り、全庁一丸で取り組む集中的な「事業見直し」の初年度として、3億円の財源を生み出すなど、事業の再構築・財源の有効な再配分を図り、今後の行政需要の変化に柔軟に対応する予算を編成することができました。

 一般会計の総額は1,705億9,308万2千円で、過去最大の予算規模です。

 投資的経費を除く新規・拡充事業は、安全・安心なまちづくり、教育の充実、子ども・若者の孤独・孤立対策、住宅施策の強化など、190事業、64億円を計上しました。

 また、今後の学校改築を着実に進めるため義務教育施設整備基金の積立金を増額するなど、中長期的な視点で今後の行政需要へ備えております。

 各分野で特に重点的に予算化した事業は、次のとおりです。

(記載されている金額は、事業費全体ではなく、新規・拡充分です。)

1.安全・安心なまちづくり

  • 女性の視点プロジェクトチームからの要望を活かして備蓄品を購入し、救援センターの環境改善を図ります。(3,125万4千円)
  • 防災備蓄物資の充実を図るとともに、適正に管理するために備蓄倉庫の管理を委託し、災害即応体制を確立します。(2億2,935万6千円)

2.教育の充実

  • 令和7年1月より、駒込小学校・清和小学校で試行実施している「朝と帰宅時の児童の見守り」をすべての区立小学校で本格実施します。(1,925万3千円)
  • 全中学校への「不登校対策支援員」の配置、チャレンジクラス(登校支援学級)の開設、「不登校対策スーパーバイザー」の新設など、増加する不登校児童生徒の社会的自立や学校復帰を多方面から支援します。(5,211万8千円)
  • 小中学校の屋外プールに日よけ設備を整備し、夏期高温化による熱中症の抑止を図ります。(347万1千円)
  • プロジェクターが配備されていない一部の学校に対する電子黒板機能の付加、区立中学校でのデジタル教科書の導入を一体的に進め、学習環境のICT化を充実します。(2,648万円)

3.子ども・若者の孤独・孤立対策

  • 子どもの居場所づくりの担い手である地域団体への補助、URが区に無償貸付する遊休地を活用して、若者の自立や社会参加に資する事業への補助により、子どもや若者が安心して過ごせる居場所を創出します。(663万3千円)

4.住宅施策の強化 

  • 親世帯との近居または同居のために転入・転居する子育て世帯に対し、住宅取得や賃貸、引っ越しにかかる初期費用を助成し、子育て世帯の定住支援と高齢者世帯の孤立防止を図ります。(600万円)
  • 子育てファミリー家賃助成の所得要件緩和、家賃上限の引き上げ、助成額の変更など、より多くの方が使いやすい助成制度とします。(137万5千円)
  • 住宅確保要配慮者専用住宅に対して、空き室期間相当額の保証、入居決定時の成約謝礼を区独自に行い、住宅にお困りの方への住宅供給を促進します。(249万3千円)

教育長、教育委員、監査委員の任命

 最終日となる3月26日の本会議において、新しく豊島区教育委員会教育長として任命した清野 正氏に対する同意をいただきました。

 清野氏は、豊島区教育委員会事務局統括指導主事、東京都教育庁指導部国際教育推進担当課長、渋谷区立渋谷本町学園統括校長など、これまで多くの重要ポストを歴任し、本区指導課長としても「豊島区いじめ防止対策推進条例」の制定に尽力されるなど、広く教職員や生徒などの信頼を得ながら、その能力を存分に発揮され、様々な教育課題に迅速かつ的確に対応されてこられました。

 昨年10月、今後の本区の教育の目指すべき方向性を示す「豊島区教育大綱」を新たに策定いたしました。教育大綱に掲げた、「未来を切り拓く 笑顔で元気な “としまっ子”が育つまち」の実現に向けては、教育現場の状況を十分に把握しながら、教育委員会と区長部局が連携した積極的な取組みを推進していただけるものと確信しております。

 現場主義の清野氏ですので、学校現場や地域の行事などで、区民の皆様とお会いすることも多いと思います。ぜひ皆様の声を届けていただき、よりよい豊島の教育を実践できるよう、応援していただければ幸いです。

 また、長年、本区の学校医会会長や学校保健会会長として子どもたちを見守っていただいた猪狩 和子氏、東京都児童相談所非常勤弁護士、東京都学校問題解決サポートセンター専門家としてご活躍されている松宮 徹郎氏の両名を教育委員に、東京弁護士会常議員会議長、豊島区特別職等報酬審議会委員などを歴任された鈴木 利治氏を監査委員に任命し、同意をいただきました。

千川中学校複合施設改築

 令和6年10月、令和7年1月と2度の入札で、契約に至らなかった千川中学校複合施設改築事業では、多くの皆様にご心配をおかけいたしましたが、3月17日に行った3度目の入札で、落札されました。

 実際の工事は令和7年10月から始まります。「学び舎ぴいす」から新校舎への移転は、令和10年の2学期を予定しております。

 近隣の皆様には引き続き、ご迷惑をおかけしますが、ご理解・ご協力よろしくお願いいたします。

「豊島区基本構想・基本計画ミニブック」「令和7年度当初予算ミニブック」

 3月26日に議決いただいた基本構想と令和7年度当初予算について、区民の皆様に分かりやすく伝えるために、「豊島区基本構想・基本計画ミニブック」「令和7年度当初予算ミニブック」を作成しました。

 4月以降、このミニブックを使って、各部局の管理職や若手職員が、様々な機会を捉えて、区民の皆様に説明してまいりますので、ぜひ、率直な皆様の声を職員に伝えていただきたいと思います。

 「基本構想・基本計画」の策定は、「3つの理念」「7つのまちづくりの方向性」の実現に向けた第一歩です。「出会いと笑顔が咲きほこる、憧れのまち」を目指し、職員一同、区民の皆様の声を聴き続け、よりよい政策を実現してまいります。