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令和3年度も半年間で6回(学習発表会含む)の家庭教育推進事業の活動(「かすい」活動)を行いました。新型コロナウィルス感染症の不透明な状況が続いているため、オンライン中心の実施となりました。昨年に引き続き、年間講師に大正大学の齋藤知明先生をお招きしました。テーマは「つながりで広げるマチのワ」です。前半は講義中心・後半はグループディスカッションで学びを深めていきました。
今年度は初回から大正大学の学生ファシリテーターの皆さんに、各班に入っていただき、スムーズな話し合いができるよう環境を整えました。
事務局の初回の目標は、34名の「かすい」の皆さんが Google Workspace for Educationにログインできてつながる!そしてグループの話合いに参加する!ということでした。
第1回の講義は、学習発表会に向けて行うオンラインワークショップとは何かということをお話しいただきました。「他人事ととらえず、自分事として、当事者意識を持つことが大事」というお話に参加された皆さんも納得していました。また、昨年までの活動内容をご紹介いただきながら、今後のながれの説明をしていただきました。
初回のグループワークでは、近隣の学校ごと4~6名程度の班にわかれて、事前に記入してある自己紹介シートを使って、自己紹介をしていきました。
月例会後のアンケートでも、コロナ禍で他の保護者と関わる機会が少なくなってきた時に、オンラインでもつながれるということを有意義に感じた参加者が多くいたことがわかりました。また学生ファシリテーターの存在はとても大きく、グループでの話し合いの安心感に繋がりました。
詳しい内容は かすい通信第1号(PDF:773KB)をご覧ください。
〈齋藤先生からのおすすめ文献〉
ワークショップ-新しい学びと創造の場-中野民夫著 岩波新書2001
豊島区立図書館にも配架されています。ぜひお読みください。
初回は、ClassroomやMeetの接続でお問い合わせが多数でしたが、2回目はほとんどの「かすい」の皆さんがスムーズに月例会に参加されていました。助手のSLC 幅野さんのご説明のおかげで、接続の問題がだいぶ解消された様子でした。
今回は「ワークショップでファミリーデザインonline」、「まちづくりの理念を子育てに」ということで、齋藤先生にお話しいただきました。まずはMeetのチャット機能を使って、先生からの質問に答えます。「オンライン会議で他のシステムには慣れているけれど、Meetの操作が慣れない!」そんな参加者のお声をたくさんいただきました。このGoogle Meetは豊島区の小学校・中学校に通っているお子さんも使用しています。同じシステムを使って保護者ご自身も学び、発信していくことも大きな目的の1つです。
今回学んだ「ファシリテーション」の技術とは、プロセスや活動を容易にするために使用するものです。参加者の意見や価値観を大事にして引き出すことが重要です。お互いに尊重しあい、一緒に考えるという姿勢からスタートできるとよい循環に変わっていくそうです。
グループワークでは、自分の「好き」「得意」「やってみたい」「求められること」を書き出して、自己紹介しました。オンラインでのコミュニケーション術を実践し、楽しむことができました。
詳しい内容は、かすい通信第2号(PDF:1,364KB)をご覧ください。
今回は、学習発表会で行う各班のワークショップについて、実際何をするか考えることが中心の月例会でした。これまで学生が担ってくれていたファシリテーターの役割を班の「かすい」員から選出し、幅広い問いかけをして、意見をまとめていきました。
講義により、コンセプトやターゲットが、ワークショップを作るのにとても重要だと学びました。何をどんな人に学んでもらうか、また、プログラムデザインといって「起承転結」を意識するとワークショップが作りやすいそうです。特に「起」「結」を明確にすると受講満足度があがります。いろいろなヒントをもらって、実際のワークショップを何にするか話し合いました。
皆さんの班のMeetでの会議の様子から、様々な面白いアイディアがあがっていました。3回目ともなると、システムや人、場にも慣れてきて、笑顔や楽しそうな会話も見受けられます。ワークショップのコンセプト、ターゲットやテーマ(方向性)を考え、次回までに各班の企画書(学習発表会で使用)のアウトラインを作成するということが宿題になりました。
詳しい内容はかすい通信第3号(PDF:868KB)をご覧ください。
学習発表会までの最後の月例会!皆さん学習発表会に向けて、少し緊張してきました。
第4回は、学習発表会の準備の回です。まず齋藤先生より、2月の学習発表会のゴールと意義に関してお話がありました。オンラインワークショップを実践することで、オンラインでも可能な教育方法を考え実践できます。また子どもたちがオンライン授業を受けるような環境になった際に、メリット・デメリットを共有できたりします。
また先生より、オンライン発表会ならではの「3つのコツ」を伝授いただきました。
後半は学習発表会のワークショップで使用する資料などの作成や確認に集中しました。業務の役割分担をしたり、ワークショップでの画面共有などの操作を習得したり、皆さん準備に余念がありません!
各班の資料をピックアップして(2班の資料(PDF:94KB)・6班の資料(PDF:64KB))ご紹介いたします。
活動の詳しい内容は、かすい通信第4号(PDF:437KB)をご覧ください。
いよいよ学習発表会です!午前中は各班、リハーサルをしました。先生からは「今日の学習発表会をとおして、ファシリテートの理念・技術を家庭教育に応用してほしい」というお話しがありました。そして経験したことを学びにつなげるために、ふりかえり(リフレクション)が、いかに大切か説明がありました。
そして午後からはオンラインでの学習発表会になりました。平日開催で外部の観覧者はいませんが、「かすい」の皆さんも自分の班の発表以外の2コマは聞き手となってワークショップを盛りあげ、楽しんでいました。
発表1. | 1班「~親子で楽しもう~しりとりジェスチャーゲーム」 |
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3班「オンライン〇〇 身近なものでパッと印象アップ」 | |
発表2. | 5班「コロナ禍における子育ての悩み」 |
6班「いつでも親子で楽しめる 紙飛行機であそぼう☆」 | |
発表3. | 2班「無理なく親子で心地よいポーズを共有~キッズヨガ~」 |
4班「我が家の姉妹都市」 |
詳しくは、かすい通信第5号(PDF:926KB)をご覧ください。
最後の月例会になりました。この回では学習発表会で行ったワークショップの内容を企画シートにまとめ、各班プレゼンテーションを行いました。
学習発表会後にとったアンケートをもとに、企画シートをGoogleスライドで作成してもらいました。オンラインワークショップをやってみてどうだったか、また聞き手となって参加した仲間のワークショップはどんな点が優れていたか、改善点はあったかなど、アンケートにはたくさんの意見がありました。それを見ながら、ふりかえり、企画シートを作成していきました。
齋藤先生からも、最後にお話しがありました。
「オンラインでの研修というコロナ禍でなければ、なかなか得難い経験ができたのかと思います。今後新しい武器ができたと思って、ぜひ地域のモノやコトに参加、そして参画しながら、よいまちづくりを実践してほしいと願っています。
ファシリテーションで最も重要な要素は、そこに参加している人の意見や価値観を大事にして、引き出してあげることです。クラスで、あるいは学校で、1人でもファシリテーションができる人がいれば、楽しさが伝播されると思っています。
「かすい」の皆様、半年間の活動お疲れ様でした!」
皆さんからいただいたアンケートで、学んだファシリテートの理念・技術を、家庭ではもちろん、友人同士、商店街、集合住宅の会合、職場、PTA役員の集まりの場でも、活用していきたいとの意見を多くいただきました。相手の話を聞いて、自分の意見を伝える、これは対面でもオンラインでも基本で大事なことではありますが、相手の考えを尊重し、工夫することで、ますます円滑に、つながりが広がっていくのですね。また、オンライン講座ならではのご苦労や習得したご経験が、今後の皆様の生活において少しでも役立てば、とてもうれしく思います。
今後も「かすい」活動は続きます。マチのあちこちで、皆様の素敵なつながりのワが増えるような活動につながっていければと思っています!
としまTVに出演時の斎藤先生
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電話番号:03-3981-1141