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図録(1986年度)

トキワ荘のヒーローたち─漫画にかけた青春─(完売)

  • 展示期間:1986年11月18日から1986年12月26日

今回の特別展は、旧椎名町5丁目にあったトキワ荘に居住した手塚治虫をはじめとする漫画家集団の青春時代をとり上げました。

日本近代漫画の出発は北沢楽天や岡本一平に求められますが、明治から大正にかけての特徴は世相風刺にあります。これは発表媒体が主に「新聞」だったことに規定されているとも言えます。その購読者も子供を対象としたものに拡大し、雑誌『少年倶楽部』を中心に少年漫画が盛んになりました。その代表は田河水泡の「のらくろ」と島田啓三の「冒険ダン吉」です。戦後漫画はその影響を受け、新聞4コマ漫画を一つの流れとしつつ特に月刊少年誌が隆盛し、これと貸本の単行本に多くの新人が活躍しました。

戦後漫画をリードしたのが手塚治虫であることは言うまでもありませんが、トキワ荘グループはその影響を強く受けた、主に『漫画少年』などの月刊誌を舞台に活躍した戦後第一次新人漫画家集団でした。

彼等は新漫画党を結成し、党首の寺田ヒロオの他、藤子不二雄・石ノ森章太郎・赤塚不二夫・つのだじろう・鈴木伸一などがいました。そのほとんどが地方から上京してきた若者で、新人のアパート暮らしは楽ではありませんでした。安いキャベツばかり食べたり、風呂もろくに入れない生活でした。だが文化活動は旺盛で、活発、奇抜なものでした。

映画鑑賞が最大の娯楽でしたが、彼等は単なる娯楽とせず、勉強の場として仕事に生かしていました。安孫子素雄は支出の一割が映画代でした。漫画という静止した二次元の世界にたずさわる彼等にとり、動く写真は魅力だったに違いありません。彼等は八ミリで劇映画を作りました。安孫子・石ノ森はテレビを買い、石ノ森はステレオも持っていました。SFや文学を読みました。この文化・電気器具の早い購入は一見贅沢なようですが、決してそうではなく、創作活動の一環そのものだったのです。

遊びも茶目気のある凝ったもので、八ミリ映画や野球にも賞状を用意しました。新漫画党の会合は腹のよじれるほど愉快なもので様々なエピソードを生みます。そのような楽しい共同生活があったからこそ、今でも彼等の友情は続き、再会すれば青春が蘇るのでしょう。

(かたりべ7号より)

第2回戦中・戦後の区民生活

図録『第2回戦中戦後の区民生活』

  • 展示期間:1986年7月2日から1986年8月16日
  • 価格:100円

1986年は国連国際平和年であり、1982年に非核都市宣言を行った豊島区でもそれにちなんだ様々な行事を計画しています。郷土資料館の企画展もそうした行事の一環として位置づけられています。15年間にわたった先の戦争では数千万人が犠牲となり、人々は戦争の悲惨さに恐怖するとともにあらためて平和への強い願いを持つようになりました。しかし、今日でも地球上では戦火が続き、核戦争による世界の破局さえ憂慮されています。また戦争を知らない世代が増え、戦争体験の意識的な継承が必要となっています。こうした時にあたり、昨年の企画展以後、新たに調査・収集した資料を中心に戦中・戦後の区民生活の一端を再現して、多くの皆さんに知っていただくことは世界平和への願いをより確かなものにしていくうえで意義のあることと考えます。

(展覧会チラシより)

高田・雑司が谷の生活資料

図録『高田・雑司が谷の生活資料』

  • 展示期間:1986年6月3日から1986年6月22日
  • 価格:400円

資料館では、1985年9月、旧高田・雑司が谷地域に残されている古い生活道具の所在確認調査を行いました。

今回の特別展は、この調査をきっかけに区へ寄せられた資料のうち何点かを展示し、高田・雑司が谷のむかしのくらしを紹介します。

高田・雑司が谷のうつりかわり

この地域は、第一次世界大戦後の1920年代から、東京郊外の住宅地として都市化が進んできたところです。神田川ぞいを中心として工場もでき、その関連の家内工業が発達してきました。それとともに商店もふえていきました。

一方、鬼子母神の周辺は、江戸時代から参詣の人々が多く、商店が集まり、賑わっていました。雑司が谷は、第二次世界大戦で、空襲の被害をまぬかれて焼け残ったところが多い地域です。町を歩いてみても、あちこちに、戦前の町の姿が残されているのを見ることができます。

近代の都市生活いきいきと

このような地域の特色を反映して、高田・雑司が谷には、近代の都市生活で使われた生活用品が、よく残されています。資料館に寄せられたこれらの資料を、「着る・装う」「食べる」「住まう」「くらす」「作る・商う」「はぐくむ」「記す・残す」の7つのテーマに分けて展示します。資料は、往時のくらしを生き生きと語ってくれます。

(かたりべ5号より)

お問い合わせ

文化事業課郷土資料館

電話番号:03-3980-2351

更新日:2024年8月20日